メカハーモニカは、機械仕掛けのハーモニカではありません。
気仙沼でハーモニカと言うと、メカジキの背びれの付け根のことです。
知人に、いい形をしたハーモニカをもらいました。
ハーモニカというよりは、なんだか人間の歯ぐきみたいですね。
これに塩をまぶしてコショウをふって、焼きます。
なんだか年寄りの歯ぐきみたいです。
でも、これがうまいんです。軟骨の間に肉が詰まっています。
それを箸でこそげるようにして食べます。
カラも食べたそうに見ています(熱いので手出しできません)。
メカジキにとって、背びれは重要な部分です。そこに付いている肉ですから味が濃厚なのではないでしょうか。僕の想像です。
形がハーモニカに似ているわけですが、これを揚げて食べる場合、箸では食べずらく、たいていの人が手に持ってかぶりつくのです。その姿が、ハーモニカをふいているように見えるのも、ハーモニカと言われる由縁です。 (10月16日)