気仙沼の郷土料理に「あざら」があります。
2~3月ごろ、古漬けになった白菜の塩気を抜いて、メヌケやキチジのアラと酒粕で煮込んだ珍味です。漬かり過ぎた白菜を捨てるのはもったいないという発想から、昔の人が工夫したようです。味噌で味付けする家もあるそうです。
行きつけの居酒屋「鮮味定食」で、この冬、初めていただきました。
酒粕がかなり効いています。味は、というと、ちょっとつかみどころのない不思議な味…というような、あいまいな説明しかできないような…
地元でも、顔をそむける人がいるとのこと。
でも、先人の知恵が隠し味にはなっていて、じっくり味わうたぐいの料理ではないでしょうか。
近々書きたいと思っているのですが、気仙沼の「あざら」にそっくりな郷土料理が、我がふるさと栃木県にもあるんです。「しもつかれ」といいます。発想も、素材や作り方にも共通点があります。長くなるので、「しもつかれ」のことは後でじっくりと…。 (2月8日)