☆畑にGO!☆企画第2弾~ジャガイモを育てよう~①植え付け編 | 野菜ソムリエコミュニティ山梨のブログ

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日本野菜ソムリエ協会認定の地域コミュニティ
山梨での活動や、山梨の「野菜」「果物」の魅力をお伝えします。

 爽やかな日差しが心地よい毎日、身近な畑もすっかり緑に覆われて、農家さんには忙しい季節となりました。

そんな中、コミュニティ山梨では、今年も農作業体験企画☆畑にGO!☆第2弾が始まりました。

 

 

今回のテーマは「ジャガイモ」です。

大人も子供も大好きな、料理には欠かせない定番の野菜ですが、品種により見た目も食感もバラエティに富んでいますね。

今回は、基本の定番品種から、なかなか手に入りにくい珍しいものまで収穫後の味や肉質なども、深堀りしていきたいと思います。

 

 

そして先ずは植え付けです。

連休明けの週末、今回の圃場をお借りする会員さんの北杜市清里の畑目指して、コミュニティ会員7名が集合しました。

山梨県内でも、甲府盆地の近辺ではジャガイモの種まきは通常3月中旬~下旬ですが、今回の圃場は高原の冷涼地なので、霜の被害を受けないように、5月に入ってから種まきをするそうです。

前日は甲府盆地では真夏日になるほどの暑さでしたが、標高が高い清里では、薄日の中、肌寒さも感じながら、自己紹介を兼ねたミーティングをして、今日の手順を確認します。

 

 

種芋は、小さいものはそのまま、大き目のものは、芽の出る位置を確認しながら2つに切り分け、切り口はすぐに灰をつけて腐敗から守ります。

 

カットした種芋は、事前にたい肥を鋤き込んで、畝立てもされている圃場に、30センチほどの間隔で切り口を下にして植え付けていきます。

事前に準備しておいてくださった園主さんのおかげで、圃場はキレイに整えられています。

会員のご家族も、一生懸命、お芋を植えてくれました!

 

ジャガイモ6種類で、5列ほどの種まきが終了し、残りの空いている圃場に、せっかくだからと野菜の種を用意していただき、枝豆、ズッキーニ、つるありインゲン、モロッコインゲン、鞍掛豆の種まきと、キュウリとメロンの苗も植え付けました。

 

 

ここからのレポートは、コミュニティイベント初参加の会員さんが書いてくださいました!

 

~♪今回はじめて参加させていただきました、上野原の長岡です。
北杜の標高1000mほどのふかふかな土壌が魅力的な圃場で
定番の「男爵」と「メークイン」に加え、
フランスで人気急上昇の「グエン」、
見た目も珍しい「デストロイヤー」、
アイヌ語で“美しい”という意味を持つ「ピルカ」、
ピンク色の肉質が可愛く貴重な「ドラゴンレッド」
の6品種を植え付けしました。
 
私の本拠地である山梨の東部・上野原は、
じゃがいもの神様「芋大明神」が祀られています。
 
「芋大明神」は、江戸時代の飢餓をジャガイモ栽培で民を救った
甲州代官・中井清太夫(なかい・せいだゆう)が
その功績を讃えられ神様として祀られているのです。
その姿は、まさにジャガイモのようにコロンとしたフォルムが特徴の石碑となっています。
上野原界隈では、ジャガイモは彼の名が元になり
「せいだ芋」という愛称で親しまれています。
生活者も生産者も約8割以上の人がジャガイモを栽培する
非常にジャガイモ栽培が生活や農業に密着した地域です。
 
上野原市内でも、さまざまな品種が栽培されていますが
「グエン」と「ドラゴンレッド」は私も初めて触れ合う品種でした。
さらに上野原では、3月のお彼岸前後に植え付けし、
6月末〜7月には収穫が行われます。
今回の植え付けは、すでに5月なので、霜の影響範囲が違うようです。
 
また、獣も猪が中心のため、柵が膝下で低いのですが、
北杜は鹿も出るそうで、柵の高さがありました。
 
標高や気候の差が東部と西部で大きく異なるため
植え付け時期も獣対策も、
同じ山梨でもこんなに植え付け環境が違うのだと勉強になりました。
 
中井清太夫によって栽培が推奨されたジャガイモ(せいだ芋)は、
「甲州イモ」と名前が変化し、
上野原から山梨全域・長野・新潟・群馬・栃木と関東全域に
伝播したことが伝えられています。
 
「せいだ芋」の伝播を辿るように、山梨の西部での栽培活動に参加させていただき
とても興味深く、貴重な経験をさせていただきました。
 
その他、「せいだ芋」を使った郷土料理「せいだのたまじ」は
山梨県より「特選やまなしの食47品目」に認定されています。
 
47品を使った「やまなしの食」新レシピコンテストで
「せいだのたまじチーズ焼き」で入賞された天川さんは
野菜ソムリエコミュニティ山梨のメンバーの一人です。
考案して下さった天川さんにもお会いできて嬉しかったです。
 
「やまなしの食」新レシピコンテスト審査結果はこちら

 

 

 

何より、山梨県内で活躍される野菜ソムリエの皆さんのお話しを聞かせていただき
色々な活動内容を知ることができ、とても勉強になりました。
 
上野原産ジャガイモ(せいだ芋)はもちろんのこと、
山梨県産ジャガイモ(甲州イモ)についても、色々と勉強させていただき
その“物語や美味しさ”をご紹介できるようになりたいな、と思いました。
 
珍しい品種に関して、どんな花が咲くのかもとても楽しみです。
参加させていただき、ありがとうございました。
 
長岡夏未

 

 

これからも、コミュニティ山梨では、☆畑にGO!☆ジャガイモ編 引き続きレポートしてまいります!

文責 根津