橘猫工業 1/12 アームドワールド 95式自動歩槍の紹介 | そー市のあれこれ

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 冬だというのに日本海側で雪量が少なく、ずいぶん暖かい冬ですな。関東では記録的な乾燥だとか。やっぱり地球温暖化ってやつですかな。

 暖冬とは言うものの、夜ともなれば冷え込むわけで、そんな時はプラモデルでも作って遊ぶというのが一番ではありますな。というわけで本日は橘猫工業製95式自動歩槍の紹介です。

 パッケージです。橘猫工業は中国にある、プラモデルメーカーでして、コトブキヤのメガミデバイスに影響を受けた、オリジナルのメカ少女のプラモデルや、Figmaの改造パーツなどを製造している会社です。箱絵は商品名と商品の絵だけという、あまり飾り気のないものになっています。

トミーテックのリトルアーモリーの箱と並べてみました。大きさはほぼリトルアーモリーと一緒です。アームドワールドのほうが若干縦に短く横に広いです。

 箱の厚みもリトルアーモリーとほぼ一緒です。商品を陳列するとき同じ棚に並べておくことができますね。

さて箱を開けて中身を見てみましょう。リトルアーモリーが複数のランナーが別々の小袋に入れられていたのに比べると、アームドワールドは一枚のランナーが1つの大袋に収まった物になっています。部品を差し替えてのバリエーション展開がし辛そうな構成です。組立説明書は厚紙のようなかなりしっかりしたものになっていて、日本のプラモデルでは見たことのない紙質です。また組立説明書の組み立て順に間違いがあったので訂正の紙もついています。

 説明書通りに組み立てると上の写真のようになります。予備マガジンの他グレネードランチャーとグレネード弾、キャリングハンドルと付け替えるマウントレール、スコープが付属します。スコープは非常に分割が細かい上に小さい部品が多いため、組み立てに少々てこずりました。

 さてここ95式自動歩槍について少し説明します。中国人民解放軍が1995年に採用したアサルトライフルで、機関部をグリップの後方に配置するブルパップ方式を採用し、上部に大型のキャリングハンドル持つのが特徴です。全体的なシルエットがフランスのアサルトライフルFA-MASに似ているためFA-MASのニックネーム「トランペット」にちなんで「チャイナトランペット」と言うあだ名を持っています。

 現代中国語では槍は銃と言う意味を持つため、95式自動歩槍は日本では、95式自動歩兵銃とも訳されます。この名前で紹介されると旧日本軍の火器と勘違いされる方もいます。

 仕様弾薬は5.8㎜×42という中国独自の弾薬です。ベトナム戦争中にそれまで使われていた7.62㎜弾よりも小口径で低反動の5.56㎜弾を発射するM16ライフルが米軍で活躍したことから、世界中の軍隊ではライフル銃の小口径化が行われるようになり、中国と同じ共産圏のソ連では5.45㎜×39弾を使うAK-74が開発されました。中国も同じ弾薬を使おうと考えたのですが、中ソ対立によりライセンス生産の許可が下りることは絶望的になった為、自国の力で新たに小口径の弾薬を開発することになりました。このときに開発されたのが5.8㎜×42DBP87弾であり、この弾薬に適合するライフルとして95式が開発されました。

 95式に採用されているブルパップ方式は銃身長を維持したまま全長を短縮できる利点があるとして、1970年代から各国のライフルに採用されるようになりました。しかし、弾倉が後方にある配置は素早い弾倉交換がしにくい、顔面のすぐ脇に機関部が来る構造のため、硝煙や熱、発砲音で射手がダメージを受ける、左手で撃つことはできないか部品の入れ替えが必要になる等々の欠点が多く、2010年代以降は開発されることが少なくなりました。95式はこれらの欠点に加えて、部品の強度不足やチャージングハンドルの形状が不適切に大きく、破損しやすい等の問題がありました。アームドワールドでモデルになっているのは欠点を改良した、95式-1型と思われます。なお、95式を元に機関部を前方に移動させた、03式自動歩槍が後に開発され、こちらが中国軍の主力になっていくようです。

 

 

 キャリングハンドルをマウントレールに付け替え、グレネードランチャーを装着すると大きくシルエットが変わります。スコープはマウントレールとしっかり噛みあうため、接着しなくても外れるようなことはありません。

組み立てていて、驚いたのは、銃口やフラッシュハイダーがしっかりと貫通して穴になっている点です。リトルアーモリーではくぼみになっているだけでしたので、思わず目を見張りました。

リトルアーモリーのG36のマズル部分です。銃口やフラッシュハイダーはくぼみだけの処理になっています。アームドワールドを見た後だと見劣りしてしまいますね。

というわけで銃火器と言えばこの人、Figmaゴルゴさんに持たせてみました。ブルパップ方式の小銃はストックが長いため、Figmaシリーズでも腕が短いキャラクターには持たせることができない場合がありますが、ゴルゴさんは最大級の体躯を誇るため射撃ポーズはかなり決まりますが、やっぱりライフルが小さく感じてしまいますね。

バイオニック・ジョシコウセイさんにも持たせてみました。イラストレーターの深井涼介先生が展開している同人誌シリーズ「Arms Note」のキャラクターです。彼女はFigmaシリーズの女性キャラクターの中ではかなり大柄(男性キャラクターの上条当麻と同じくらい)なので問題なく構えることができます。

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リトルアーモリーシリーズの大口径スナイパーライフル、バレットM82の箱絵からキャラクターになった照安毬亜さんにも持たせてみました。リトルアーモリーシリーズからは4人がFigma化されていますが、毬亜さんが一番装備品が少ないので色々持たせて遊びやすいと思います。

 正直最初はリトルアーモリーの中華版劣化コピーと思って買ってみた、橘猫工業のアームドワールドシリーズですが、銃口の処理など本家よりも優れている点があったり、アクセサリーも充実していたりするなど、かなり期待していいシリーズだと思います。第1弾が95式自動歩槍というあまりメディア作品には出てこない渋いところを付いてくるあたりも個人的にはツボです。ちなみに第2弾も公表されています。M4カービンを独H&K社が改良したHK416です。本家のリトルアーモリーに対抗してなのか第2弾からは萌えキャラもしっかり箱に描かれるようですね。今後の展開が非常に楽しみなシリーズです。