唯一の使命であるじゃんけんに負けて、その日の仕事を終えた当時18の僕。
そしていきなり想定外の先攻で始まる試合。
さすがに内容までは詳しく覚えてないので結果だけざっくり言うと……
勝ちました。
まさかの出来事。
正直誰も本気で勝てると思ってなかったので全員できょとーん。
しかしその次の試合、ふつーーのクラスにふつーーに負けるのである。
これもドラマ。
スラなんとかみたい。
そんなわけで僕らの球技大会、そして僕の監督デビューとなった1日が終わった。
そしてこの奇跡の勝利により完全に調子に乗った当時のクラスメイト達。
受験を終えた3月、晴れて草野球チームを結成するのである。
本当に単純だ。
僕も正式に監督として招集された。
そして迎える一生に一度の高校の卒業式。
そんな日にも関わらず終わってすぐ学校近くのグラウンドで練習を開始する意識の高すぎる草野球チーム。
その日のうちに地元の草野球連盟みたいなところに登録を済ませる。
僕はキャッチボールから覚える。
選手10人、マネージャー4人、監督1人という割としっかりしたチーム。
マネージャーにキャッチボールの相手をしてもらう監督。
選手の人数がギリギリのため、監督とはいえ万が一のために試合に出られるレベルにはしておきたいというBキャプテンの思惑である。
ところでこのチームは全員が大学に進学できたわけではない。
中には浪人し、来年度の大学進学を目指す者もいた。
そう、野球などしている場合ではない。
でもそんなやつも練習には欠かさず参加していた。
馬鹿にも程がある。
そんな馬鹿な友達と一緒にいられるのも本当に楽しかった。
そして数ヶ月間の練習期間を経て、この年の6月、ついに僕らは外部のチームとの試合を迎えることになる。
もっと続く。