君たちは強い! 俺たちは強い! | 催眠心理カウンセラー 藤田安慈

催眠心理カウンセラー 藤田安慈

7年間勤めた"警視庁"を退職し、再びエンターテイメントの世界に復帰。
更に催眠術師として活動した後、「安心学」をベースとした「解く催眠術を使ったカウンセリング」を身につけ、催眠術をかけ、そして解く専門家として活動中。

最近スラムダンクを見返していて、色々な名言に触れて懐かしさを感じつつ、催眠術師という職業柄その言葉が何故『名言』なのかを自然と考えていました。

今回引っ掛かったのは安西先生の名言
『君たちは強い』
です。
使い古されてるスラムダンクの名言の一つで今更ではありますが、心理的に深く考えてしまったので気になる方は読んでみて下さい(笑)
安西先生凄いな…と勝手に感心してしまいました(笑)

元々は安西先生が強豪の翔陽との試合前に『さぁ、今日の相手は強いですよ…(中略)…君たちも強いチームですよ』とさらっと言って試合に送り出し、試合でピンチを迎えの大事な場面でタイムアウトをとって『さて、私が試合前に言った事を覚えていますか?』という言葉を選手たちに投げ掛けます。そこで『もちろん!俺たちは強い!!!』と自分達で言うわけです。

ここで余計なことを言わずに『君たちも強いチームですよ』ということが強い暗示になっているんです。

人には
『自分で答えを出したことは疑わない』
という性質があります。
『君たちも強いチームです』という一言で各自で様々な事を考えたと思いますが、選手逹は格上の翔陽でも戦える!と大まかにそう考えたはずです。

更に試合の途中での厳しい場面での『さて、試合の前に言った事を覚えていますか?』という言葉のチョイスが素晴らしいです。
もしこれが『さて、試合の前に言った事を覚えていますか?君たちは強い!』だと厳しい局面においては下手をすれば慰めや説得になってしまって『そうか、俺たちも強いけど相手はもっと…』なんて思いに至るかもしれません。

しかし、安西先生は質問の形で投げ掛けることで、選手逹は
『俺たちは強い!!!』
という答えを自ら導き出す訳です。素晴らしい心理技術( ̄0 ̄;

そして、その戦いで勝利することでその暗示が決定的になり、その後も『君たちは強い』『俺たちは強い』という言葉が出て来て、追い込み暗示の形になっています。

漫画ですが言葉というのは本当に大切だと感じました(^^)言葉一つで人生が変わります( ̄▽ ̄)b