消えたい願い 生きたい思い | とかげ日記

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【日記+音楽レビューブログ】音楽と静寂、日常と非日常、ロックとロール。王道とオルタナティブを結ぶ線を模索する音楽紀行。
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病棟の患者友達から「死にたい」と相談を受けた。自殺未遂もしたという。後ろ向きだと無限ループで落ち込んでいくので、進まなくてもいいから前を向いてなよとアドバイスしたけど、これで良かったのだろうか? 自殺未遂の話はこの病院では3,4回くらい聞いた。みんな、生きてくれと心の底から願う。

「努力してもどうしようもないことあるよね」と自殺未遂した患者友達が言う。「確かにそういうこともあるけど、何でも気持ちの持ちようじゃないかな」と僕は言った。癌で余命3年と言われて、その3年を前向きに過ごすのも暗い気持ちで過ごすのも、気持ちの持ちようなのだと思う。

僕は今月の28日に退院することが決まったけど、患者友達には僕が退院した後も元気に笑って過ごしていてほしい。自分の身体に火をつけたという女の子も、ビルから飛び降りたという女性も、ダンスが生き甲斐だったのに踊れない身体になり、今も死にたいと願っている男性も、みんな、どうか笑顔で。

座間のアパートの事件は興味あるけれど調べないようにしている。気持ち悪くて生理的にムリ。ただ、死にたいと願っている人は、それと同じくらいの強度で生きたいと願っているものだから、被害者の方には生きていてほしかったと思う。自殺志願者でも殺人には変わりなく、加害者は死刑になるのだろうか?

「息子が産まれてなければ、私は今頃死んでいたわ」と妻から言われて、僕は息子を作っただけでも生きている意味があったのだと実感しているなう。妻の笑顔が生きる糧だ。笑っている妻は本当に可愛い。

僕の表現が、どこかで死にたいと苦しんでいたり、死にたいとまでは思っていなくても辛い思いをしている誰かにとっての生きる糧の一部になれば、こんなに嬉しいことはない。そのためだったら、どんなに恥ずかしい親父ギャグだって飛ばすし、生き恥をさらすような生々しい文章だって書く。

「今野さん、いつも楽しそうですね。その楽しい気持ち、分けてほしいな」と患者友達に言われた。「もちろん、分けますよ。でも、(あなたの)辛い気持ちは分けてほしくないな」と僕は返した。本当だったら、辛い気持ちを聞いてあげて辛さを分かち合えれば良いけど、僕はそこまで余裕ないから。

発信ばかりして、受け手の気持ちを聞いてあげることは少なくて、でも、元気に笑って過ごしてほしいという僕の思いを誰かに受け取ってほしいと思う。ツイッターもTLを見ることは少ないけど、一年に一度はフォローしている全員のツイートをある程度遡って見る時間を取っています。

あなたのことを見ているよ。たとえそばにいなくても、君のことを気にかけているよ。生きていてね。どんなに辛くても、生きていてね。泣いてもいいから。もう、自分の身体に火をつけるとか、ビルから飛び降りるとか言わないで。僕は僕の方法で精一杯の愛情をあなたに注ぐから。