高円寺ハイで行われたnemlino(ネムリノ)のライブに行ってきた。
友人のしょうちゃんがギターをやっているnemlino。しょうちゃんから前日にメールで誘われ、らじゃーぶらじゃーと了解して行くことに。セブンイレブンいい気分♪(言ってみただけ。)
nemlinoのライブを見るのは2回目になるが、今回も素晴らしかった。友人だからひいきして言っている訳ではない。嘘だと思うなら、一度見に行ってほしい。クオリティの高さはインディーズバンドの中で群を抜いていることを保証する。
1曲目から周りの空気が変わる。スモークがたかれ、ブルーにライトアップされたライブハウスで、nemlinoのガラス玉のように繊細な音世界に浸ると、楽団nemlinoに案内されて海の深くを潜水している心地になる。
ライブハウスで無料で配っているサンプルCDに入っている曲も2曲ともやっていた。1曲目の終わりから流れるように音が続いて、2曲目のhyde&seekに入る。女性キーボードのボーカルがいい。しょうちゃんに聞いてみたところ、最初はフロントマンの男性ギターボーカルがこの曲を歌っていたが、最近はキーボードの女性が歌っているとのこと。続いて3曲目のsincerery。上手いのだが心許なげに響く男性ボーカルに心を揺らされる。2曲ともサンプル音源よりも生で聴いた方がずっといい。スケール感が違う。
ウワモノにギターが2人、キーボードが1人いるという難しい編成ながら、ひとつの音楽として響く。バンドに一体感がある。クレッシェンドで盛り上がるところでは、呼吸がぴったり合っている。盛り上がった先にある音の洪水に身を委ねていると、気持ちいいことこの上ない。
音作りに凝っていて、メンバーはそれぞれの楽器の可能性を多彩に引き出していた。ドラムがスティックからバチに持ち替えて演奏したり、しょうちゃんの足元にはたくさんのエフェクター類があった。ボリュームペダルだけで3つもあるという。最後の曲でもしょうちゃんはマイブラばりの音の壁(ガラス細工のような)を作りだし、その耳触りの良さに自分の心のヘドロが研磨されてクリーンでハイな気持ちになった。
上質のポストロックを聴きたいのなら、nemlinoを聴くといい。邪悪さのかけらもない音に、音楽のひとつの在り方を知るだろう。これからのさらなる成長に期待したい。
今日見たバンドでは、トリに出たcurrent of airも良かった。電子楽器を用いたミステリアスかつキャッチーでファニーなサウンド。
current of airを2曲聴いたところで、ライブハウスを跡にした。電車に乗り、この記事を携帯で打つのに夢中になり、自分の駅で降りそびれて今に至る。乗り過ごしは僕の日常である。明日は渋谷で遊ぶ予定。