片頭痛で脳梗塞はどうして?? | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 片頭痛として治療中に、ひどいめまい発作で受診した時に脳のMRIを撮ってもらい、小さな梗塞が数ヶ所みつかり、これはどうしたものか、と思い悩みながらも生活される患者さんも多いのではないでしょうか?
 このように、片頭痛患者さんをMRIで脳を検査しますと、このような「白質病変」が多くみつかるようになり、一部の「頭痛研究者」では重要視されるに至っております。
 そして、このような頭痛研究者は「片頭痛は脳梗塞予備軍」と言って、以下のように忠告されます。というか脅迫めいたことを言われます。


 片頭痛は2 ~ 3 日我慢すればそのうち消えて終わる、と考えていませんか?
 最近、片頭痛の人は、一般人と比べて脳梗塞を起こしやすいことが分かってきました。 片頭痛の発作を起こすたび、脳血管の内皮細胞に損傷を起こし、繰り返す頭痛で血管ダメージが蓄積し、脳梗塞を引き起こすのです。発症倍率は、単純な片頭痛がある方で2 倍、キラキラした光が見える片頭痛の方で6 倍、片頭痛がありタバコを吸うと10 倍、片頭痛があり低用量ピルを飲むと2 倍、片頭痛がありタバコを吸い、低用量ピルを飲むとなんと34 倍です。片頭痛は注意が必要な症状なのです。


 このため、日本頭痛学会では前兆のある片頭痛を持っている患者に対してピルを服用させるのは禁忌、前兆がない場合でもピルの服用は慎重にすべきと定めています。


 さらに、脳梗塞が、これまで片頭痛発作時にトリプタン製剤を服用していないと、起こりやすいとか、片頭痛の発作が激しい人ほど起こりやすいといった、ことを「脳過敏症候群」を提唱される先生方はテレビや書籍において大々的に述べられ、これがあたかも真実のように私達に教え込まれ、片頭痛発作時には必ずトリプタン製剤を服用することによって、発作頻度を減少・軽減させるべきと主張されています。
 そして、トリプタン製剤を服用しておれば、このようなことが予防されると申されておられます。さらに、トリプタン製剤の全く効かない「トリプタン・ノンレスポンダー」も効かなくても服用すべきと強要されます。
 このようなトリプタン製剤が効かない場合、忠告・脅迫されるように、頭痛の発作を起こすたび、脳血管の内皮細胞に損傷を起こし、繰り返す頭痛で血管ダメージが蓄積しているはずであり、果たして「脳梗塞予防効果がある」と言えるのでしょうか?


 このような馬鹿な論説を述べられている事実を直視しなくてはなりません。


 以上のように、専門家によれば、トリプタン製剤は、不必要に脳の血管が炎症で損傷することも防いでくれるため、結果として、将来、脳梗塞に陥ることを防いでくれることも明らかになっています。このように申されるため、トリプタン製剤が効かないトリプタン・ノンレスポンダーの方々が、招来、脳梗塞がおきることを心配され、効きもしないトリプタン製剤を片頭痛発作時に毎回服用される方も出現してきています。
 このようにしてまで、専門家の方々はトリプタン製剤の売り上げに加担されます。
 このように、トリプタン製剤を片頭痛発作時に服用しておれば、脳梗塞は予防できるのでしょうか。この点を明確にしておく必要があります。


 これよりも、最も問題にすべきことは、このような「白質病変」であるラクナは、大半が高血圧を基盤として生じてくるという考え方が一般的でした。
 ところが、片頭痛の方々は、高血圧を合併される頻度は極めて少なく、大半は「もともと、低血圧」の人であるという事実をどのように考えるかということです。
 どうして、このような低血圧の人に「白質病変」を起こしてくるのでしょうか?


MRIで描出される「白質病変」

 

 脳は表層の皮質と深部の白質から成ります。白質病変では、いくつかの疾患や病態が考えられますが、中高年者においてコンピューター断層撮影(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)検査で偶然見つかる病変のほとんどは、部分的に血液が行き渡らなくなる虚血性病変です。代表的なものは、先程から述べている小さな脳梗塞で、「ラクナ梗塞」と言います。 ほかに、広範囲に及んだり、深部にできたりする白質病変もあります。場所によっては、全く神経症状を呈することなく、「脳ドック」などで偶然発見される病変です。
 所謂、隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)のことをさしています。
 その大部分は、細い血管が詰まってできる小血管病に分類されます。白質病変が数個のうちは多くは症状が出ず、無自覚です。進行して白質病変が増えると、ふらつきや、ちょこちょこと少しずつしか足が前に出ないような歩行の異常、声がうまく出せない、認知機能の低下などの神経症状が起こりやすくなります。
 危険因子は高血圧や糖尿病、不整脈の心房細動などですが、高血圧が最もよくありません。白質病変を進行させないためには、日ごろの血圧管理をはじめ、持病の悪化を防ぐ生活習慣の見直しが大切です。
 危険因子がほとんどない人は、悪化の危険性は低いと考えます。無症状なら特に心配する必要がないと思いますが、定期検査をして、白質病変の状態をきちんと評価するのが望ましいでしょう。
 こうした観点から、従来、高血圧・糖尿病・高脂血症のような基礎疾患がない場合、”あくまでも偶然、見つかったもの”として、殆ど問題にされてきませんでした。


片頭痛で見られる「白質病変」


 ところが、片頭痛患者さんをMRIで脳を検査しますと、このような「白質病変」が多くみつかるようになり、一部の「頭痛研究者」では重要視されるに至っております。
 片頭痛でみられる脳梗塞は、後頭葉や小脳に多いのが特徴とされます。
 このような脳梗塞は、ラクナ脳梗塞のタイプです。

 このような脳梗塞は、前兆として閃輝暗点を伴うものが多いことから、片頭痛発作時の後頭葉の血流不全が繰り返されることが関係しているのではないかと推測されているようです。
 そして、片頭痛の発作が激しい程、このような脳梗塞がみられる頻度が高いとされます。


 冠動脈疾患や脳血管障害があれば、トリプタン製剤は使用禁忌とされます。
 逆に考えれば、潜在的に動脈硬化が存在するところに、血管収縮薬であるトリプタン製剤を服用することにより、ラクナ脳梗塞を発生させないとも限りません。
 これよりも、最も問題にすべきことは、先述のように、このような「白質病変」であるラクナは、大半が高血圧を基盤として生じてくるという考え方が一般的でした。
 ところが、片頭痛の方々は、高血圧を合併される頻度は極めて少なく、大半は「もともと、低血圧」の人であるという事実をどのように考えるかということです。
 どうして、このような低血圧の人に「白質病変」を起こしてくるのでしょうか?


 片頭痛におけるラクナ梗塞の発生機序は、血管内皮細胞の観点から考えるべきものです。 このことは、次に述べていくことにします。


血管内皮細胞


  血管の役割とはなんでしょうか?


 血管の内側は血管内皮細胞という薄い1層の膜のような細胞で覆われています。この内皮細胞には2つの働きがあります。1つは「血液と血管壁が接触して血液が固まる」ことを防ぐバリアーとしての働き(抗血栓作用)です。もう一つは血管を拡張させる物質を産生して血液の流れを調節する働き(血流調節作用)です。


血管の内膜である”細胞膜”


 私たち生物は基本単位である細胞で構成されていますが、体の乾燥重量(水を除いた成分の重量)の数割(3 ~ 5 割)は脂質です。
 細胞の中で、脂質はどこに存在するのでしょうか?
 脂肪細胞では、脂質は細胞内の油滴に蓄えられています。しかし、このような例外を除くと脂質は、細胞膜に含まれています。細胞膜とは一つ一つの細胞を区切る仕切りのようなものであり、脂質がなければ細胞は形を作ることができません。
 このように、脂質は細胞膜としても重要な役割を持っています。


 脂肪酸は体を構成している約60 兆個の細胞の膜と、細胞内のミトコンドリアなどの小器官の膜をつくるのに使われています。体の働きを行う酵素は、細胞膜の助けを借りて働いています。また細胞膜は物質輸送の場でもあります。


 細胞膜には食べた脂肪酸がそのまま使われますので、どのような種類の脂肪酸を含む脂質を食べたかにより、細胞膜の状態が大きく異なり、細胞の働きが左右されます。
 例えばミトコンドリアで働く酵素はリノール酸型の脂肪酸により膜に支えられていますが、もし、これがリノレン酸型などの他の脂肪酸だと酵素は膜から離れてしまい、エネルギーをつくることができません。
 神経細胞はナトリウムイオンとカリウムイオンを入れ換えることで神経を伝達しています。このナトリウムイオンとカリウムイオンを入れ換えるたんぱく質を挟み込むように固定しているのがDHAやEPAです。もし、この脂肪酸がリノール酸型であれば、たんぱく質は固定できず神経は伝達できません。


 脂肪酸の種類によるもう一つの大きな違いは、膜の柔らかさです。融点が低い脂肪酸の方が体温では柔らかいのです。これらの脂肪酸がさまざまな組合せで膜をつくるのですが、その組合せにより膜の硬さ、つまり動きやすさが異なるのです。どのような組み合わせがよいのかはそれぞれの細胞が決めます。


 ここで必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6の摂取バランスが重要になってきます。


 生体膜は、リン脂質やコレステロールといった脂肪酸やタンパク質などで作られていますが、この脂肪酸は活性酸素で酸化されやすい性質を持っています。
 生体膜を作っている脂肪酸が活性酸素などで酸化される、つまり過酸化脂質となり劣化します。


 この過酸化脂質とは、血液中にあるLDL(悪玉コレステロール)のことです。コレステロールは、リポ蛋白と言われる特別な膜に覆われていますが、この膜も生体膜と同じ性質を持っています。脂肪を過剰摂取するなどにより、血中でLDLの増加が続くと、LDLは活性酸素に出くわすチャンスも多くなり、SODなどの抗酸化酵素や膜にあるビタミンEなどでは間に合わなくなり、酸化LDLつまり過酸化脂質となるのです。


 酸化LDL(悪玉コレステロールの酸化物)が引き起こすマクロファージの食べカス(アテローム)が、泡沫細胞として血管壁に貼り付くコブとなり次第に血管を狭めていきます。アテローム性動脈硬化の始まりです。
 このように、血管に過酸化脂質が貯まると、血行障害や動脈硬化を招きやすくなります。そして、最終的に血管を閉塞させ脳梗塞を起こしてきます。


 人間の身体は約60 兆個の細胞からなり、神経細胞を除く全ての細胞は約3年間で生まれかわっていると言われています。

 
 血液の中には全身の細胞に必要なコレステロールを送り届ける大切な役割を担ったLDLが存在しています。LDLは動脈硬化の原因ともなるので、悪玉コレステロールとも呼ばれています。
 一方、血管は、血圧が高かったり喫煙することで一番内側の細胞、血管内皮細胞が傷つけられてしまいます。そしてLDLがその隙間から内膜の内側に入り込んでいくのです。
 内膜の内側に入り込んだLDLは、やがてフリーラジカルの一種、活性酸素の働き(酸化ストレス)によって酸化され不要な物質に変化してしまいます。
 すると白血球が活動を始めます。体の免疫システムが働きだすのです。
 不要な物質へと変化した酸化LDLを取り除くため、血液中の白血球の一種である単球が内膜の内側に入り込んでいきます。
 そして、この単球は内皮細胞の間から内膜に潜り込み、体の掃除役を担うマクロファージ(大喰細胞)と呼ばれる状態に変身し、次々と酸化LDLを自分の中に取り込んでいきます。
 大量の酸化LDLを取り込んだマクロファージはやがて死に、後にはコレステロールの塊が残ります。
 こうしてアテローム(粥状)プラークが発生しアテローム性動脈硬化が静かに進行します。そしてアテロームプラークの増加により血管内径が細くなり血流の減少や、プラークの破綻により血栓ができ心筋梗塞や脳梗塞にもつながるのです。


  このように、脳梗塞の原因は動脈硬化を基盤にして生じてきます。
 動脈硬化はまずこの血管内皮細胞が傷害されるところから始まります。傷ついた血管の内側には、傷を修復しようとしていろいろな細胞が集まります。
 場合によっては血の固まり(血栓)もできるでしょう。血管壁に付着した悪玉コレステロールはマクロファージという細胞に食べられますが、泡沫細胞として血管壁に残り、動脈硬化の基盤が出来上がります。

 

動脈硬化は血管内皮から


  脳梗塞は、脳血管の狭窄から閉塞へと進展することによって起きてきます。


 それでは、血管の狭窄や閉塞はなぜ起きるのでしょうか?
 

 その多くは血管の動脈硬化を基にして発症します。動脈硬化は多くの因子が長年にわたり積み重なった結果として起きてきます。危険因子のうち、加齢、心臓病・脳卒中の家族歴、男性、閉経(女性の場合)は残念ながら自分では避けられない危険因子です。
 一方、喫煙、肥満、糖尿病、高血圧、高脂血症は、生活習慣の改善と適切な薬物療法で解決ないし是正が可能な危険因子です。年齢を重ねるにつれ動脈硬化は進行します。加えて危険因子が放置されていると実際の年齢よりも早く動脈硬化が進行することになります。


 少し専門的な話になりますが、血管の内側は血管内皮細胞という薄い1層の膜のような細胞で覆われています。この内皮細胞には2つの働きがあります。1つは「血液と血管壁が接触して血液が固まる」ことを防ぐバリアーとしての働き(抗血栓作用)です。もう一つは血管を拡張させる物質を産生して血液の流れを調節する働き(血流調節作用)です。 動脈硬化はまずこの血管内皮細胞が傷害されるところから始まります。傷ついた血管の内側には、傷を修復しようとしていろいろな細胞が集まります。場合によっては血の固まり(血栓)もできるでしょう。すり傷を思い出してみて下さい。案外よく似た現象が血管の中に起きているのかも知れません。血管壁に付着した悪玉コレステロールはマクロファージという細胞に食べられますが、泡沫細胞として血管壁に残り、動脈硬化の基ができあがります。


  ここで必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6の摂取バランスが重要になってきます。


  生体膜は、リン脂質やコレステロールといった脂肪酸やタンパク質などでつくられていますが、この脂肪酸は活性酸素で酸化されやすい性質を持っています。
 生体膜をつくっている脂肪酸が活性酸素などで酸化される、つまり過酸化脂質となり劣化します。
  この過酸化脂質とは、血液中にあるLDL(悪玉コレステロール)のことです。コレステロールは、リポ蛋白といわれる特別な膜に覆われていますが、この膜も生体膜と同じ性質をもっています。脂肪を過剰摂取するなどにより、血中でLDLの増加が続くと、LDLは活性酸素に出くわすチャンスも多くなり、SODなどの抗酸化酵素や膜にあるビタミンEなどでは間に合わなくなり、酸化LDLつまり過酸化脂質となるのです。
 酸化LDL(悪玉コレステロールの酸化物)が引き起こすマクロファージの食べカス(アテローム)が、泡沫細胞として血管壁に貼り付くコブとなり次第に血管を狭めていきます。 アテローム性動脈硬化の始まりです。
  このように、血管に過酸化脂質が貯まると、血行障害や動脈硬化を招きやすくなります。


●内皮細胞の“バリア機能”と”活性化機能”


 血管病変のメカニズムを知ると、血圧や血糖値、LDLコレステロール値が高い人は、「このままでは危ないかも・・・」と、不安な気分になってしまうかもしれません。
 しかし、血管は、若返りが可能な器官です。疲れて老化しかけた血管も、セルフケアで強く蘇(よみが)えさせることができ、それによって怖い血管病変も防げるのです。
 その生まれ変わりの鍵を握るのが”内皮細胞”です。血管壁の最も内部に位置する内皮細胞は、一層の細胞だけが並ぶ薄い層ですが、血管内腔との境にあるので、血管内を流れる血液に常に接しています。その為、血液と血管壁の仲介者の様な役割を持ち、血管を守り、強くするよう働いているのです。
 内皮細胞の主な役割は、“バリア機能”と”活性化機能”の二つに分かれます。バリア機能は「防壁機能」とも呼べるもので、血液中に存在する成分が血管壁内に侵入するのを防いでいます。血液の循環を川の流れに例えると、内皮細胞は川の水が溢れないように保ち、よどみない流れを促す堤防の様なものです。
 一方、活性化機能は、内皮細胞自身が作る物質に関係しています。内皮細胞は防壁となって血管壁を守るだけでなく、血管を健康に保つ為の物質を自らが産み出し、活用しているのです。その主な物質が”NO(一酸化窒素)”です。人の体内で産み出される"NO”はとても良い働きをします。これは血管壁に良い刺激を与え、血管壁を広げる働きをします。
 すると血圧が下がり、血管の負担が減ってきます。また、NOが血液中に放出されると血液が固まりにくくなり、脳梗塞や心筋梗塞の引き金になる血栓ができにくくなります。
 その為、内皮細胞が生き生きしていると、血管自体も若さと強さを保てます。
 逆に、内皮細胞が疲れていると、本来の役割を果たせなくなり、血管の老化が早まって、40代、50代でも血管病変に襲われます。
 つまり、内皮細胞をどうケアするかが、血管ケアの最大のカギとなるのです。では、内皮細胞の働きによって血管はどう強くなり、血管病変を防げばよいのでしょうか?


強いバリア機能が回復すると、プラークを形成する


 LDLコレステロール等の悪者が血管内壁に入り込みにくくなります。このような状態が整うと、動脈硬化の初期段階くらいまでであれば、プラークが”退縮”して 小さくなり、元の生き生きと弾力に富む血管が蘇えってくるのです。
 更に、動脈硬化がある程度進んでいる段階でも、内皮細胞が再び強いバリア機能を持ち始めると、血管内面の傷が“修復”されて、血管が強く蘇えってきます。すると、プラークが退縮しないとしても、その表面を内皮細胞の強いバリアが覆っている為、プラークが壊れにくくなり、脳卒中や心筋梗塞の危険がかなり軽減するのです。また、内皮細胞が若返ると、NOの放出量が増え、血管が拡張して血圧が下がり、血栓もできにくくなり、血管の健康度がますます高まるのです。太い動脈の内皮細胞のケアは、細い動脈の若返りにも有効です。細い動脈は、太い動脈から枝分かれして臓器の中になどを通っていますが、直径が0.5mm以下と細い為、血管内部にプラークができるのではなく、血管壁自体が厚く硬くなって老化が進行します。
 太い動脈の内皮細胞をケアすると、その効果が細い動脈にも及び、老化がかなり進行している段階でなければ、血管壁が元の厚さに戻って柔軟になり、血管自体が若さを取り戻してくるのです。


活性酸素は、動脈硬化を促進させます。


 活性酸素とは、活性化された酸素のことで、酸化力の強い酸素です。つねにある程度の量の活性酸素が体内に存在して、ウイルスなどの侵入物を退治するという重要な働きをしています。
 ただ、活性酸素も量が多過ぎてしまうと、細胞を酸化させて傷つけ、血管の老化を早くしたり、血液の中の余分なコレステロールを酸化させたりすることで、動脈硬化の発生する危険を高くしてしまいます。
 ですから、活性酸素を体内に増やし過ぎないようにすることは、動脈硬化の予防に繋がります。
 活性酸素が増えてしまう原因は、喫煙(たばこ)、ストレス、アルコール(飲酒)、大気汚染(排気ガス)、強い紫外線、激しい運動、残留農薬、病原菌、などです。
 また、呼吸によって体内に入る酸素の約2%が、エネルギー発生の時に活性化して活性酸素になると言われています。
 活性酸素は片頭痛を引き起こす引き金になるものです。


なぜ、油が酸化すると片頭痛に関係するのでしょうか?


 過酸化脂質は、コレステロールや中性脂肪が活性酸素によって酸化されてできたものです。これらは体内で作られるのです。
 過酸化脂質は、てんぷら油を使用後に長時間放置すると、油が酸化して悪臭を放つような油になるのですが、まさにこれが体内で起こっている状態です。
 食べた物の油は体内で酸化すると、「過酸化脂質」という非常に厄介なものを生み出してしまいます。これは、活性酸素を発生させて、体内の細胞を傷つけたり、過酸化脂質自体が、臓器などの奥底に侵入して、内臓を破壊・傷つけて行ってしまう、「不要物・毒」みたいなものです。


 過酸化脂質が作られると血液の流れも悪くなり、脳内に必要な栄養や酸素が届かなくなりますが、過酸化脂質の分解が進むことによって、脳内の細胞に、酸素やマグネシウム、カルシウム、脳のエネルギー源のブドウ糖などがスムーズに供給されるようになり、老廃物も排泄されやすくなるので、頭痛を引き起こしにくくなります。
 われわれが生きてゆくために必要不可欠である酸素は、一方で体内の脂肪を酸化させ、体に害のある過酸化脂質を作りだすのですが、この過酸化脂質ができますと動脈硬化を促進し、血管に血栓が生じやすくなったりします。すなわち過酸化脂質は心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすようにも働くのです。
 ビタミンEはこの過酸化脂質の発生を予防する他、動脈硬化を防ぐ善玉コレステロールを増やすように働きます。
 ビタミンB 2 は、グルタチオンペルオキシダーゼという酵素と一緒に働いて、過酸化脂質の分解を促進する効果があります。動脈硬化は、高血圧や脳卒中、心臓病などの生活習慣病の原因にもなるため、ビタミンB 2 を摂ることは片頭痛・生活習慣病の予防にもなります。
 過酸化脂質の生成を抑えるビタミンEも一緒に摂ると、より効果的です。
 片頭痛・生活習慣病のような「酸化ストレス’炎症体質」の人は、体内で過酸化脂質が生成されやすく、これが活性酸素を過剰に発生させる原因物質となっています。
 過酸化脂質が多い体内では、このような細胞の破壊や傷が多く発生し、多くのストレスが発生しています。
 このストレスや活性酸素によって、血管神経周辺が炎症を起こして、痛みを発生させ、片頭痛を引き起こしていきます。
 さらに、血液がドロドロになって、脂質代謝に時間がかかるので、血液中に溶け出している「遊離脂肪酸」の濃度がいつも高い状態になります。
 この状態ではちょっとしたストレスや刺激でも、すぐに反応して血小板が凝集し、活性酸素の発生が促進されてしまいます。


脂質の摂りすぎが片頭痛を引き起こす


 あなたが片頭痛になりやすい体質の場合は、特に過酸化脂質を多く含む加工食品を食べすぎる事は避けたほうが良いと言えます。
 それは、ただでさえ体内で過酸化脂質が生成されやすい体質の上に、さらに食べ物からも摂り入れてしまうと、完全に頭痛に拍車をかける体質になってしまうからです。
 この過酸化脂質は、体内で「活性酸素」を過剰に発生させる原因物質です。
 この「活性酸素」が脳内のセロトニン濃度の変化を引き起こし、それが脳の血管の収縮・拡張を引き起こしているのです。
 ですから、片頭痛持ちの場合は特に、この様な過酸化脂質を多く含む加工食品はなるべく食べない様にした方が良いのです。
 このように、過酸化脂質は体内で作られるのですが、それ以上に、そもそも過酸化脂質を多く含む加工食品などを過剰にとる食習慣のほうに問題があると考えられます。
 ポテトチップスなどのスナック菓子、インスタントラーメン、ピーナッツ、マヨネーズ、マグロの缶詰(缶を開けたあと)、黒くなった古い油分には注意が必要です。また、新しいものでもチキンフライなどの揚げ物を電子レンジで加熱すると、とがった部分や角の部分が過酸化されることがあります。


 過酸化脂質を作り出すのは揚げ物だけではありません。
 スナック菓子・コンビニ弁当・インスタントラーメン、お惣菜など、油で揚げてから時間がたっているものは、すでに空気によってかなり酸化が進んだ食べ物です。これらを摂取することで、なお一層体内の過酸化脂質が発生しやすくなりますので、控えるようにして下さい。


老化とは?
 

 人が老いることを老化していくと一般的には捉えられていますが、年を一年一年積み重ねることが果たして老いるということでしょうか?
 そうではなくて実は血管が老化することなのです。
 この血管が老化していくことに活性酸素が深く関わっているのです。
 活性酸素によって血管が酸化され硬くなり、脆くなる。しかも、活性酸素によって酸化されたコレステロールや中性脂肪が貯まって血管を狭くしてしまうのです。
 そこを血栓(血の塊)が詰まれば一巻の終わりです。心臓の動脈が詰まれば狭心症や心筋梗塞を引き起こします。また、脳で動脈が詰まれば脳梗塞であり、血管が破れれば脳出血です。
 このような血管が老化するという現象は中高年に多く見受けられましたが、昨今は、若い世代でも活性酸素を体の中にたくさん作るような生活が習慣化されて、早くから血管が老化しているのです。
 従って、20 代 30 代で既に 40 代 50 代の血管になっている若者が、非常に増加しているのです。まさに老化がこの世代から始まっているのです。

 

 このことから現在、日本は長寿社会かもしれませんが、これから先 10 年もすれば日本の平均寿命は70 代に下がっているかもしれないと予測されるのです。
 人は空気を吸って、体内に酸素を取り入れています。その酸素を使って食物を体内で代謝させることによってエネルギーを作り出しているのです。
 その役割を果たしているのが細胞内のミトコンドリアです。
 ミトコンドリアが酸素を使ってエネルギーを作り出すときに、酸素の一部が活性酸素になります。
 私達の体は 60 兆個の細胞から成り立っています。ですから、この一つ一つの細胞が酸素を使って栄養を代謝するたびに活性酸素を発生させているということになります。ということは、人間は生きている限り、活性酸素から逃れることはできないということです。

  このように片頭痛とは活性酸素との関連から考えるべきものです。

 

 要約しますと、血管内皮細胞は、微小循環を円滑に維持しています。
 ミトコンドリアの活性低下により、酸化ストレスが増加しますと、血管内皮細胞が障害され、NOの産生が低下し、血管が収縮し易く、炎症を起こし易く、血栓が形成され易い体質になります。


脳梗塞を予防するためには・・


過酸化脂質を多く含む食べ物を避ける


  ポテトチップスなどのスナック菓子
  インスタントラーメン
  ピーナッツ
  マヨネーズ


 スナック菓子にしてもカップラーメンにしても、またピーナッツもマヨネーズも、好きな人は多いと思います。
 何にでもマヨネーズをかけて食べたり、その手軽さのあまりカップラーメンばかり食べてしまうと、ちょっとした事で頭痛を発症してしまう体質になってしまうので、今までの食生活を振り返って見直してみてください。


植物油(リノール酸)やトランス脂肪酸はなるべく避ける


 植物油(リノール酸)やトランス脂肪酸を摂りすぎる生活をしていると、体内での脂質代謝が充分に行われず、血液中の遊離脂肪酸の濃度が高い状態になる事がわかっています。
 この遊離脂肪酸には細胞毒性(細胞を傷つける性質)が強いという特徴があり、血小板の凝集を促進したり脳血管壁を傷つけたりして、これが「活性酸素」を発生させる原因となってしまうのです。
 ただ、遊離脂肪酸は、通常は血液中のアルブミンというたんぱく質成分と結合して、毒性が弱められた状態で存在していますので、あまり問題にはならないのですが、リノール酸やトランス脂肪酸などの「悪い油」を摂り続けていると、このバランスが崩れて遊離脂肪酸の濃度が高くなってしまうわけです。
 そしてこのような状態になると、ちょっとしたストレスなどのわずかな刺激であっても、片頭痛の引き金になってしまいます。


さらに、以下のことに注意することです。


 ビタミンE は、その強力な抗酸化作用で細胞や細胞内にある核などを包んでいる膜(生体膜)の劣化を防ぎ、細胞や細胞小器官などが破壊されないようにしています。
 ビタミンE は、活性酸素を素早く消去(還元)するように働くと、自身は酸化されてしまい、活性酸素を消去する働きが無くなってしまします。
 しかし、ビタミンC があると、これが酸化したビタミンE を還元し、再び抗酸化作用を持つことができます。強力な抗酸化作用を持つビタミンE は、ビタミンC と同時摂取することで、さらに高い相乗効果が期待できまるのです。
 このような関係は、ビタミンA、セレン、L-システインとの間でもおこなわれ、抗酸化ネットワークの要の1つとなっています。


ビタミンB 12 は脳に効くビタミン


 脳に効くビタミン食品とは、ビタミンB 12 とビタミンB 1 を中心に含む栄養補助食品です。とくにビタミンB 12 は、「脳のビタミン」「神経のビタミン」と呼ばれ、脳神経系の働きに深くかかわることが知られています。
 厚生労働省が定めた日本人の栄養所要量によると、ビタミンB 12 の必要量は、成人で一日2.4 マイクログラム(1 マイクログラムは百万分の1 g)です。
 しかし、これは欠乏症である悪性貧血や神経障害を起こさないための最低量です。
 最近では、こうした所要量とはケタ違いに大量のビタミンB 12 を摂取することで、脳神経系にさまざまな効果が認められることがわかってきました。
 脳に効くビタミン食品は、ビタミンB 12 を大量摂取するために作られた食品です。その含有量は、一包中に1500マイクログラムです。ちなみに、ビタミンB 12 を大量にとっても、副作用などはないことが確認されています。
 それどころか、大量のビタミンB 12 をとることで、人体へのさまざまな効用が得られます。たとえば、腰痛や、神経痛、手足の痛み、しびれ、うつ状態、不眠、自律神経失調症の改善などです。
 その一つに、隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)もあげられます。ビタミンB 12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
 同時に、動脈硬化の原因となる活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 つまり、脳に効くビタミン食品は、二重三重の意味で、隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)の予防や改善に役立ってくれるのです。


 以上のことから、片頭痛の発作頻度が多かったり、発作の程度も激しい人程、脳梗塞になる方々が多いということが納得されるはずです。


 ところが、専門家は以下のように考えています。

 片頭痛の発作を起こすたび、脳血管の内皮細胞に損傷を起こし、繰り返す頭痛で血管ダメージが蓄積し、脳梗塞を引き起こすのです。
 発症倍率は、単純な片頭痛がある方で2 倍、キラキラした光が見える片頭痛の方で6 倍、片頭痛がありタバコを吸うと10 倍、片頭痛があり低用量ピルを飲むと2 倍、片頭痛がありタバコを吸い、低用量ピルを飲むとなんと34 倍です。
 このため、日本頭痛学会では前兆のある片頭痛を持っている患者に対してピルを服用させるのは禁忌、前兆がない場合でもピルの服用は慎重にすべきと定めています。


 しかし、このために、脳梗塞予防のためにトリプタン製剤を服用しましょう、というのでは、まさに”的外れ”としか言えないことが納得できるはずです。


 このように、脳梗塞の発症はトリプタン製剤の服用の有無とはまったく無関係です。
 脳梗塞を予防するためには、このような薬剤を服用することとは別のことをしなくてはなりません。
 このように、専門家は極めていい加減なことを私達一般人に言い触らし、無知の人間を不安に陥れ、トリプタン製薬メーカーの売り上げに協力してきました。私達を馬鹿にするにも程があります。


 この他、これとは別に、専門家は、トリプタン製剤を片頭痛発作時に服用しておれば、パニック障害やうつ状態まで改善できるとされます。
 その根拠とされることは、基本的に、片頭痛発作時には、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質が減少あるいは機能が低下しており、片頭痛発作の時に、脳内セロトニン様作用をもつトリプタンを投与することによって、機能低下状態に陥っているセロトニンをバックアップしています。パニック障害やうつ状態は脳内セロトニンの低下によって起きるものです。
 しかし、片頭痛発作時に、トリプタン製剤を服用したからといって、このような雀の涙程度のセロトニンを補填したからといって、十分に補充できる訳ではありません。
 この脳内セロトニンの低下した本家本元は、ミトコンドリアの機能が低下して起きるものです。こちらの本家に対処するだけで、脳内セロトニンの低下は補填できるはずはありません。
  パニック障害やうつ状態を改善させるためには、ミトコンドリアの働きを悪くした要因を取り除き、ミトコンドリアの働きを改善させる工夫と、さらに「脳内セロトニンを増やす」努力が必要とされます。「脳内セロトニンを増やす」には最低でも3カ月を必要とします。これだけのことをしなくては改善されません。
 これまで、専門家の申されるように、片頭痛発作時に、トリプタン製剤を服用したからといって、パニック障害やうつ状態が改善された方がおられるのでしょうか?
 このように専門家は、極めていい加減なことを私達無知の人間に吹聴し、騙してきたことを決して忘れてはありません。

 

 


要点は・・・血管内皮細胞


 血管の役割とはなんでしょうか?


 人間の身体は約60 兆個の細胞からなり、神経細胞を除く全ての細胞は約3年間で生まれかわっていると言われています。

 血液の中には全身の細胞に必要なコレステロールを送り届ける大切な役割を担ったLDLが存在しています。LDLは動脈硬化の原因ともなるので、悪玉コレステロールとも呼ばれています。
 一方、血管は、血圧が高かったり喫煙することで一番内側の細胞、血管内皮細胞が傷つけられてしまいます。そしてLDLがその隙間から内膜の内側に入り込んでいくのです。

 内膜の内側に入り込んだLDLは、やがてフリーラジカルの一種、活性酸素の働き(酸化ストレス)によって酸化され不要な物質に変化してしまいます。
 すると白血球が活動を始めます。体の免疫システムが働きだすのです。
 不要な物質へと変化した酸化LDLを取り除くため、血液中の白血球の一種である単球が内膜の内側に入り込んでいきます。
 そして、この単球は内皮細胞の間から内膜に潜り込み、体の掃除役を担うマクロファージ(大喰細胞)と呼ばれる状態に変身し、次々と酸化LDLを自分の中に取り込んでいきます。
 大量の酸化LDLを取り込んだマクロファージはやがて死に、後にはコレステロールの塊が残ります。
 こうしてアテローム(粥状)プラークが発生しアテローム性動脈硬化が静かに進行します。そしてアテロームプラークの増加により血管内径が細くなり血流の減少や、プラークの破綻により血栓ができ心筋梗塞や脳梗塞にもつながるのです。


  このように、脳梗塞の原因は動脈硬化を基盤にして生じてきます。
 

 血管の内側は血管内皮細胞という薄い1層の膜のような細胞で覆われています。この内皮細胞には2つの働きがあります。1つは「血液と血管壁が接触して血液が固まる」ことを防ぐバリアーとしての働き(抗血栓作用)です。もう一つは血管を拡張させる物質を産生して血液の流れを調節する働き(血流調節作用)です。


 動脈硬化はまずこの血管内皮細胞が傷害されるところから始まります。傷ついた血管の内側には、傷を修復しようとしていろいろな細胞が集まります。
 場合によっては血の固まり(血栓)もできるでしょう。血管壁に付着した悪玉コレステロールはマクロファージという細胞に食べられますが、泡沫細胞として血管壁に残り、動脈硬化の基盤が出来上がります。

 


 このようなことが理解できない専門家は以下のような論説を恥も外聞もなく公開されることになります。これが、学会が認定する頭痛専門医のレベルです。このようなことで、日本を代表とする”専門家”と言えるのでしょうか???


    片頭痛は摩訶不思議な全身の疾患???
      
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-12361985931.html