半健康・半病気ってなに?? 自然治癒力の低下とは
その2 セロトニン神経系
「ホメオスターシス三角」を形成する3つのなかの、自律神経系の調節には、”セロトニン神経系”が関与し、内分泌系は”ホルモン”と”生理活性物質”が関与し、免疫系には”腸内環境”が重要な位置を占めています。
今回は、セロトニン神経系についてです。
「健康的な生活を送る」ためには、ミトコンドリア・腸内環境・生理活性物質が重要な”鍵”となり、生命の根源ともなるべき役割を果たしています。
このなかでもミトコンドリアはその”要(かなめ)”となり、私達の体を構成する細胞の中にあり、食事から摂取した栄養素から生きるために必要なエネルギーを作り出しています。エネルギーを常時たくさん使う細胞であるほど、ミトコンドリアの数が多く存在し、ミトコンドリアは、私たちの”活力源”とも言えるものなのです。
私達が日中活動している際に、常時活動している神経系がセロトニン神経系です。
このようにエネルギーを常時たくさん使うセロトニン神経系は、ミトコンドリアの働きが悪くなりますと、ミトコンドリアでエネルギー産生が十分に行われないために、同時にセロトニン神経系の働きまで悪くなってきます。
このようにセロトニン神経系はミトコンドリアと連動して作用していることを忘れてはなりません。 このことがポイントになっています。
セロトニン神経系は、”大脳皮質を覚醒させ、意識のレベルを調節する、自律神経を調節する、筋肉へ働きかける、痛みの感覚を抑制する、心のバランスを保つ”などの重要な働きをし、「健康的な生活」を送るためには欠かせない働きをしています。
このなかでも、自律神経の調節に重要な働きがあり、これが今回の「自然治癒力」に直接関与しています。
脳内セロトニンは”自律神経を調節する”
「ホメオスターシスの三角形」の一角に「自律神経系」があり、この「自律神経系」を調節する働きをするもので、最も重要な働きをしています。
このように、セロトニン神経は、自律神経を調節する役割を担っています。
自律神経は心臓機能、血圧、代謝、呼吸などを司っており、交感神経と副交感神経という2つの神経によって成り立っています。
交感神経は起きて活動しているときの神経で、副交感神経は眠っているときの神経です。
朝起きると自律神経のバランスが変わり、副交感神経から交感神経にシフトします。
シフトしたら、片方の神経の活動が全くゼロになるわけではありません。
交感神経と副交感神経は、互いにシーソーのようにバランスを保ちながら、強くなったり弱くなったりを繰り返しています。
セロトニン神経は自律神経に対し、このシフトがうまくいくよう働きかけています。
朝起きると、交感神経の方が優位にならなければなりません
そこで、セロトニン神経は交感神経を適度に緊張させ、体をスタンバイ状態にします。
しかし、この働きがうまくいかなくなると、寝起きが悪くなったり、自律神経失調症などになる場合があります。
基礎代謝が低いことや、生活のリズムが乱れ自律神経が乱れること
・・・脳内セロトニンを低下させる要因
一般的に朝起きると筋肉や神経の働きを高めるために体温は高くなり、夜に向けて体温は上昇し、就寝前にもっとも高くなって就寝後に体温は低下を始めます。
この変化は、セロトニンの分泌量変化とほぼ一致しています。
縫線核はセロトニンの産生とともに、血液の温度センサーとしての働きがあります。
セロトニンが少ないと血液の温度を感知しても体温を調整する温熱中枢に充分な刺激を与えられず、温熱中枢を活性化できなくなります。そのため、セロトニンが少ない人は1日中体温が低いままで冷え性になりやすく、体の機能をいつまでも活性化できないことになります。
(低体温との関連で重要なことです)
朝起床時に、副交感神経から交感神経にシフトがうまくいっていないためです。
また、セロトニンが不足すると食後の満足感を得ることができませんので、常に食欲が旺盛な状態となり、食べることにブレーキが利かなくなります。さらに血糖のエネルギーヘの代謝までもが阻害されますから、肥満や糖尿病になりやすくなるのです。
逆に、脳内のセロトニンが十分にあれば、食後に満足感や充実感を得られますから、肥満は解消していくことになります。
さらに、セロトニンが増すことによって各組織の機能が活発になるため、基礎代謝が上がり、脂肪を効率よく燃焼させることができるようになります。
一見すると痩せているように見えても、セロトニンが不足していると、内臓脂肪がたっぷりついてしまうことが起こり得ます。
慢性的にセロトニンが不足すると、基礎代謝が低下して、脂肪が蓄積しやすくなるとも言われています。
これはセロトニン不足が体温低下の原因である事と関連しています。
体温が1℃下がると基礎代謝は12%減少するからです。
慢性的なストレスを受けていると、ストレスホルモンのコルチゾール が慢性的に高い状態になってしまい、セロトニン不足を招いたり、 数々の悪影響を通して脂肪蓄積に結びついてしまいます。
基礎代謝を上げたいのならば、自律神経の乱れに気をつけましょう!
自律神経が乱れて、朝方に副交感神経が活発なままだと体温が上がりません。体温が上がらなければ基礎代謝が下がりますので、自律神経を整えて基礎代謝を上げる事を心掛けましょう!
近年の研究で「なぜ太るのか?なぜ痩せられないのか?」という問題に対して、脳の問題が大きく関わっている事が分かってきました。
その鍵となるのが「セロトニン」という物質です。セロトニンは、交感神経のバランスコントロールする神経伝達物質です。
セロトニンは、映画を観て感動したり、恋人が出来たりして満ち足りた気分になると、脳内に分泌される神経伝達物質(ホルモン)で、精神を安定させて脳を元気にする働きがあります。
ダイエットをするにあたって、基礎代謝を下げないようにする為には、寝起きの悪さを改善して基礎代謝を上げる事を心がける事が必要になります。
何故?寝起きが悪いのでしょうか?
結論から言いますと、自律神経が関係しています。寝起きが悪いという方は自律神経が乱れている可能性があります。
自律神経とは、自分の意思ではコントロール出来ない自動的に働く神経の事を言います。 そして自律神経は更に2種類の神経に分類されます。
1つめは活動を司る交感神経、2つめは休息を司る副交感神経です。
睡眠は副交感神経が密接に関係しています。もし、睡眠を心掛けようと意思を働かせても、眠れないのは休息を司る副交感神経が上手く働いていないからなのです。
自律神経とは交感神経と副交感神経がバランスよく入れ替わる事で、人間の身体の恒常性を保っています。
そして、なんらかの要因でこの自律神経に乱れが生じると交感神経と副交感神経がバランスよく入れ替わる事が出来なくなります。
眠りたくても、眠れないのは交感神経が副交感神経と上手く入れ替わっていないからです。そして、寝起きが悪いのは副交感神経と交感神経が上手く切り替わってはいないからです。
副交感神経が働いている時は、交感神経が働いている時よりも体温が下がります。
体温が低ければ、基礎代謝も下がりますので、起床したら体温を上げなければなりません。その為にも、自律神経の乱れを防ぐ事が必要になります。
基礎代謝を上げる為には、朝方の生活を心掛けましょう!
自律神経のバランスをコントロールしているのは、セロトニンという神経伝達物質が深く関わっています。このセロトニンが少なくなると自律神経のバランスが崩れる要因になります。
セロトニン不足を防ぐ事が基礎代謝を下げないようにする事にも関係してきます。セロトニン不足を防ぐ為には朝日を浴びる事が効果的です。
また、朝日を浴びる事によって、メラトニンというホルモンの分泌をストップさせます。 このメラトニンというホルモンは「天然の睡眠薬」と呼ばれています。
朝日を浴びる事によって、メラトニンの分泌をストップさせて、その時から約14時間後に再分泌され、分泌開始から2時間後がピークになります。
ですので、基礎代謝を下げない為にする事として、自律神経を乱れを防ぐセロトニン不足を避ける為に朝日を浴びる事。それを効率よく行う為にもメラトニンの分泌を正常に働かせる事が大切になります。
以上を心掛ける事によって、自律神経がバランスよく働き、寝起きでもスグに交感神経が活発化して、体温が上がります。ミトコンドリア系エネルギー産生の条件が整うことになります。すなわち、体温が上がれば、基礎代謝も上ります。
日常茶飯事にみられる頭痛の原因としての”自律神経の乱れ”
ストレスは自律神経を乱す根本的な原因になっています。
最初にも述べましたように、私達はストレスが重なりますと、頭痛を肇としていろいろな体調不良を訴えてきます。
日常的にストレスの多い忙しい生き方が続いていると、自律神経のなかの交感神経が優位に働くことにより血管は収縮し血流障害(「低酸素」)と「低体温」、を招きます。
ストレスが持続すれば、マグネシウムを枯渇させてくることになり、マグネシウムは、体中のインスリンの作用を応援する役割を持っていることから不足すれば、「高血糖」を来すことになります。
このため、解糖系が働きやすい環境である、「低体温、低酸素、高血糖」の3条件が引き起こされてくることから、ミトコンドリア・エンジンが働かなくなり、「酸化ストレス・炎症体質」を形成することにより、慢性頭痛を起こしやすくしてきます。
また、自律神経系の調節には、”セロトニン神経系”が関与しています。
”セロトニン神経系”の機能の低下に、生活習慣の不規則・ストレス・生理周期や、“小麦、乳・乳製品、肉食に偏った食事”をとり続け、“運動不足”が重なると「脳内セロトニンの低下」が引き起こされてくることになります。
慢性的にストレスに晒されることによって、「脳内セロトニン不足」を来すことによって、痛みの制御ができなくなって、頭痛を感じやすくなります。
上記のように脳内セロトニンの低下によって、自律神経の調整がうまくいかない状態が日常的になれば、平生から、脳内セロトニンの低下が潜在的に常態化することになり、ここに生理時にエストロゲンの低下が加わることによって、生理時に頭痛が引き起こされることになります。
女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)は、月経周期でその分泌量は大きく変わります。
特にエストロゲン(卵胞ホルモン)が減ると、それに伴って神経伝達物質であるセロトニンも急激に減ります。
その時に頭の中の血管が拡張することで片頭痛が起こると考えられています。
このエストロゲンが減少するのが排卵日や生理の初日前後です。
つまり排卵日や生理の初日前後にはエストロゲンが減少するためにセロトニンも減少→頭の中の血管が拡張して片頭痛が起こりやすいということなのです。
女性は健常男性より 約52% 脳内セロトニンを産生する能力が低く、またセロトニンの前駆物質であるトリプトファンが欠乏すると、女性では脳内セロトニン合成が男性の4倍減少する、と言われています。
以上のように、だいたいこうした時期は、女性の場合、初潮を迎える13歳頃に一致します。こうした年代に女性の場合は、片頭痛を発症してきます。
エストロゲンが低下することでセロトニン神経の機能が低下し、脳内セロトニン濃度が低下すると考えられています。
自律神経を整えるには・・
自律神経を整える働きは、セロトニン神経系の役割です。このため、セロトニン神経を活性化させるために、「セロトニン生活」が必要になります。さらに「脳内セロトニンを増やす」工夫が必要とされます。
「脳内セロトニンを増やす」工夫については。これまでも再三再四述べてきました。
お忘れの方は、以下の記事をご覧下さい。
「脳内セロトニンを増やす」ために
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11946228294.html
セロトニン生活の励行
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11951542916.html
食事による脳内セロトニンの増やし方
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11946235807.html
「セロトニン生活」の効果が現れるまでは最低3カ月は必要です
https://ameblo.jp/yoyamono/entry-11946239641.html
自律神経の働きを正す「万能健康ジュース」
分子化学療法研究所の後藤日出夫先生は、以下のように提唱されます。
私達の体に必要なさまざまな代謝は私達の意思にかかわらず、自律神経によりコントロールされています!
自律神経には日中に活発に働く交感神経と、夜になって活発に働く副交感神経があります。また、交感神経は体の活動時や緊張している時に活発に働き、副交感神経は食事時やリラックスしている時に働くというように、互いに相反する働きがあります。
そして、健康であるためにはこの自律神経が正常に機能していなければなりません。
たとえば、睡眠中は副交感神経が優勢に働いているのですが、交感神経が優性であれば眠りは浅くなり(よく目が覚める)、体力回復機能も弱まってしまいます。
このようなことから、良い睡眠を得るためには就寝前にキッチリと交感神経を抑制し、副交感神経を十分に高めておく必要があるのです。
このように、副交感神経優位から交感神経への切り替えや、交感神経優位から副交感神経への切り替えには、切り替えに必要な時間を十分に取ることが必要となります。
決して熟睡中に突然起こされ、全力疾走するようなことを毎日やってはいけないのです。
食べ物を食べれば副交感神経が活発化され、胃や腸が働き、栄養素の消化吸収がおこなわれます。
また、副交感神経は排尿や排便を促し、昼の間に消耗した体のメンテナンスを司ります。
目覚めの朝は、この副交感神経が優勢な状態から、昼の活動に備え交感神経が優勢な状態に切り替わっていく非常に大切な時期なのです。
交感神経が働きだした朝の消化吸収能力は低く、昼・午後に向け向上していきます。
そして、夜間が最も消化吸収能が高くなり、再び目覚めとともに消化吸収能力は低下することになります。
ここで問題となるのが、一人ひとりの消化吸収能力のレベルなのです。
一般に欧米人は歴史的な食文化の違いから消化吸収能力は非常に高く、日本人でも成育期の子供や異常に消化吸収能力の高い成人はいます。
しかし、一般的な日本人、中でも特に低体温症の方や片頭痛、パニック障害など神経系の病気の人たちの消化吸収能力は低く、「朝食」が自律神経のバランスを乱す原因となるのです。
栄養素的に、動物性タンパク質は消化吸収時の代謝負担は大きく、特に朝食では摂取したタンパク質の大半が消化吸収に費やされてしまいます。
たとえば、消化吸収能力の低い人が朝からビーフステーキを食べると、消化吸収にかかわる全ての器官では、熟睡中に起こされ全力疾走するようなことが起きてしまうのです。
そのため、朝から全ての代謝機能は乱され、自律神経の働きが乱れるとともに集中力のないけだるい一日が始まるのです(食事の内容により異なりますが、通常は食後1時間~5時間で消化吸収エネルギーは最大となります)
朝食を「万能健康ジュース」に変え、副交感神経の大きな役割である消化吸収のリズムを正しくすることにより、朝から頭は冴さえ渡り、体は驚くほど軽くなり、集中力も上がり、疲労感はなくなり、気分が明るくなるのです。
交感神経の働きを乱す最大の原因は「ストレス」、副交感神経の働きを乱す最大の原因は「過食」と憶えておくといいように思います。
比較的少ないと思った量の食事であっても、特に消化吸収能力の弱い朝では「過食」となってしまうのです。
特に栄養素の中でもタンパク質は消化吸収の負担が極めて大きいのです(朝は、わずかな量でも「過食」となりやすい)
だからといって、朝食を抜くと血糖が下がりすぎ、「ストレス」を受けたときと同じような体の仕組みが働き、「酸化ストレス・炎症体質」の原因となる「遊離脂肪酸」や「活性酸素」が発生することになります。
また、短時間の弱い空腹は基礎代謝を上げ、健康にとってもプラスとなるのですが、強く長い空腹はホルモンの異常な分泌を招き自律神経までも乱してしまいます。
このように、交感神経が働きだす朝に必要以上に副交感神経を刺激しすぎることで、自律神経のバランスを乱すことになるのです。
消化吸収にかかわるエネルギー負荷を最小限にし、且つ、昼食までに大きな空腹感じさせない基礎代謝程度のエネルギーを与えることが重要になってきます。
そして、夜間の代謝(同化)で消耗したミネラル、ビタミンや昼からの活動時に発生するであろう活性酸素のための抗酸化物質を朝食時に補給することを目的に「万能健康ジュース」は作られているのです。
朝食を「万能健康ジュース」に変え、単に朝食の消化吸収エネルギー負荷を極小化し、胃の負担を軽くすることにより、ほとんどの逆流性食道炎は1週間~2週間程度で改善します。
さらに、「酸化ストレス炎症体質」の改善のためには、腸内細菌を健全に保ちビオチンを十分に産生させることや食事後のインスリンの分泌を如何に抑制するかということが大きな課題となります。
そのため、「万能健康ジュース」には、ビオチン産生菌であるアシドフィルス菌の好むりんごをベースとし、食後の血糖値を急激に上げずに血糖が持続して補給されるように作られているのです。
ただし、「万能健康ジュース」は運動不足気味の成人向け(特に生活習慣病が心配な方や、すでに生活習慣病である方など)に作ったものであり、成育盛りの子供達やスポーツ選手(運動量の多い人)、妊婦の方は、朝からしっかりタンパク質もとってください(その分に見合った消化吸収能力は十分にあります。逆に、タンパク質を多くとるときは、しっかり運動することが必要です。
その他の方法としては・・・音楽を聞くこと
”私たちの脳は、外部から受けた情報によって生じる情動(喜怒哀楽といった感情)に応じて、脳の視床下部というところが作用します。この視床下部は、自律神経を司るところです。ここから、体中の臓器に「働け」「休め」という情報が送られています。
外部の刺激のなかでも、音楽は自律神経のバランスをよくする効果を発揮します。
実は、人間の脳は、本能的に音楽を「快」と感じるようにプログラムされていることが明らかになりました。
音楽を聞くことで、自律神経のバランスが整い、体がちゃんと働くのは、こんなメカニズムがあるのです”と指摘されます。
この交感神経と副交感神経は、両方とも高いレベルでバランスよくキープされているのがベストです。両方ともハイレベルで安定しながら、日中は交感神経が少し高いくらい、夜間は副交感神経が少し高いくらいになるのが理想的です。
反対に、どちらか一方にバランスが偏った状態が続くと、心身にさまざまなトラブルが生じることになります。ところが、現代人には、このバランスを大きく崩している人がたいへん多いのです。とりわけ目立つのは、交感神経ばかり上げっぱなしで、副交感神経の働きを落としているタイプです。
なお、このように交感神経優位タイプの人が多くなっているのは、「交感神経が上がりやすいから」でもあります。交感神経は身に危機が迫ったときに”緊急スクランブル”的に心身機能を引き上げる役割をしているため、もともと上がりやすくできています。これに比べると、副交感神経の上がり方は緩慢です。
要するに、自律神経は、交感神経だけを上げるのは簡単なのですが、交感神経と副交感神経の両方のレベルを引き上げるのはけっこう難しいのです。車にアクセルとブレーキの両方が必要なように、交感神経と副交感神経との両方が高いレベルで安定していてこそ本来の力を発揮するようにできています。
ですから、自律神経のバランスを整えたいなら、まずは下がりっぱなしの副交感神経を引き上げるのがファーストステップ。
そのうえで、交感神経と副交感神経が両方ともハイレベルで安定した状態」をキープしていかなくてはならないということになります。そして、その状態をコントロールする最良の方法が「音楽」なのです。
クラッシック音楽とモーツァルトの勧め!
クラッシック音楽のジャンルの中でもモーツァルトの音楽は、副交感神経を効果的に刺激し、交感神経優位の状態を改善してくれます。また、モーツァルトの音楽を初めとするクラッシック音楽は、免疫細胞のリンパ球を増やすなど免疫力の強化、精神的な不安の軽減、痛みの緩和に良い働きがあります。そういうことがストレス解消にも大変よいのです。 家畜にもモーツァルトを聞かせている酪農家もあるとか・・・
●モーツァルトの音楽を聴くとなぜ癒されるのでしょうか?
ジャンルを問わず好きな音楽を聴くと心身が癒されることは誰でも経験していると思います。クラッシック音楽の中でもモーツァルトの音楽は癒し効果が特に優れているといわれています。
その理由は、人の健康を支えている生体機能に刺激を与える高周波を豊富に含んでいるので、この高周波音は脊髄から脳にかけての神経系を効果的に刺激し、その結果健康を支えている生体機能に良い影響を及ぼすのです。
そして、自然の音と同じ一定のリズムを保ちながら変化のある音のゆらぎに満ちているということです。波の音、小鳥のさえずりや虫の音、小川のせせらぎのような自然の音には、ここちよさを生み出すゆらぎが含まれています。
モーツァルトの曲には、ヴァイオリンが奏でるビブラートや音が震える部分など、1/f ゆらぎと呼ばれています。人間の生体リズムも1/f ゆらぎになっているため、1/fゆらぎを感知すると生体リズムと共鳴し、自律神経が整えられるということです。
高いリラックス効果のあるモーツァルトの楽曲は、聴いているだけで心が落ち着いたり、ストレスが解消されたりと、私たちの心と体を元気にさせてくれるのです。
また、ストレスがかかると、対抗するためにコルチゾールというホルモンが分泌されます。闘争本能がむき出しなったときもコルチゾールが多くなっています。体が臨戦態勢になっている状態です。
モーツァルトの音楽を聞く前と後では、聞いた後の方がコルチゾールのホルモン量が少ないことが確かめられています。そんな点からもストレス解消に良いといえるでしょう。 モーツァルトが美しい音を求めたことは、自分自身の脳の中で快感物質を増加させるためでもあったようです。その音は楽譜の中に記録され人々の感動を与える快感物質になったようです。
●音楽だけでなくスポーツなども、ドーパミンの合成を高めるようです。
脳内のドーパミンは、快感物質で沢山分泌されるほど気持ちが良くなることが知られています。脳が創造性を発揮することにもドーパミンが関わっていると考えられています。 こころが嬉しい楽しいと感じる生きていく喜びや意欲の源です。ドーパミンは脳から、嬉しい楽しい気持ちを呼び出しやすらぎを与える物質です。
スポーツ選手が苦痛を乗り越えた後に来る爽快な気分が病みつきになり、それをもとめて苦しいスポーツにのめりこむことは良く知られています。音楽にも同様の効果があるようです。モーツァルトも無意識のうちに音楽活動を通じ爽快感を体感し、心地よい音を求め、楽譜の中に脳機能活性化させる信号を埋め込んだのでしょうか。
効果的なクラッシック音楽の聴き方は、耳からの情報に集中できるように、部屋を薄暗くし目をつぶり、大き目のヘッドフォンで聞きながら、1回30分ぐらいを目安に聞くとよいでしょう。加えて、アロマテラピーやお香で嗅覚にも刺激を与え、始める前にコップ一杯の水を飲むと血液の流れもよくなります。
聞くという感覚以外でも、毎日の暮らしの中で、あなたはどのくらい五感を使って生活しているでしょうか。
五感とは、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚をいいます。この五感は、動物が生きていくために外的から身を守るため備わっているものです。
しかし、快適なはずの現代社会は、五感が鈍るような生活環境になっています。五感を刺激することで自律神経の働きも良くなります。また、泣いたり笑ったり、感動したりするとで免疫や代謝も活発になります。
爪もみでストレスを解消しましょう!
瓜もみは、手軽に副交感押経刺激ができる家庭療法としてお勧めです。手の指先には神経が集中しており、親指、人差し指、中指、小指の瓜の生え際を、押しもみすることで、効果的に自律神経を刺激することができます。
手の指は内臓の働きと密接に関わっています。親指は肺などの呼吸器、人差し指は胃腸などの消化器、小指は心臓や腎臓など、循環器の働きを高めることが期待できます。中指の効果は具体的には分かっていません。
●爪もみの指
刺激を与える指は、両手の親指、人差し指、中指、小指です。これらの指の瓜の生え際をもむと、交感押経の過度な緊張が抑えられて顆粒球の減小とともに副交感神経が優位となり、血液循環が促進されます。
薬指への刺激は交感押経の緊張を招きやすいので、通常は行わないでください。
●爪もみの場所
瓜の生え際の角です。おおよそ瓜の生え際であれば良いようです。
《爪もみをストレス解消の健康習慣に・・・・》
ストレスが多いと交感神経に傾きやすい状況です。
病気は、交感神経緊張による血流障害などの原因が多いことが言われています。爪もみは、交感神経の緊張を抑えてくれます。
薬指を除いてどの指も刺激していいのですが、たとえば胃の病気や調子の悪い方であれば人差し指を、肝臓の調子が気になる方なら親指を、念入りにもむようにすると良いようです。
●爪もみのもみ方
瓜の生え際の角は、指の両側にあります。覚えやすいように、親指の外側から1・2(親指)、3・4(人差し指)、5・6〔中指)、7・8(薬指)、9・10(小指)と番号をつけると分かりやすいです。
爪もみで刺激する際には、一方の手の親指と人差し指で、もう一方の手の瓜の生え際を両側からはさむようにしてつまみ、そのまま押しもみします。
他の指と一緒にもんでください。たとえば親指なら1・2を同時に10秒ずつ押しもみます。念入りにもむ指は、20秒くらい刺激します。
一回に、両手の親指、人差し指、中指、小指を刺激し、これを一日に1~3回行い、子供も大人と同様に行ってかまいません。
●刺激の強さ
爪もみで指を刺激するときは、瓜の生え際にやや痛みを感じるくらいに押しもみます。 軽い刺激では効果がないので、痛いと感じる程度が適しています。
瓜もみは、自律神経のバランスを調整する効果に優れた健康法です。やり方もたいへん簡単で、病気の予防やご家族の健康増進・ストレス解消にも役立ちます。お風呂に入っているとき、寝る前など、行う時間を決めておき、忘れずに続けるようにしましょう。
以上、脳内セロトニン低下は、今回の「自然治癒力」だけではなく、慢性頭痛の発症過程のなかの全ての部分に関与しており、最終的には「脳過敏」にも関与しています。
そして、セロトニン神経系は、ミトコンドリアの働きと連動して、作用しています。
このため、慢性頭痛を考える際には、ミトコンドリアと同格に大切なものであることを忘れてはなりません。