今年も学会が先週で終わりましたが、例年通り、まったく目新しい発想もなく、何ら進展が見られないと考えるのは私だけでしょうか?
目新しいテーマでは「頭痛診療と医療連携」でしょうか?
これにしても結局、基本的な理念は欧米の医療システムの二番煎じでしかないようです。 その典型例が、日本で最先端とされる頭痛センターと思われます。
これまでも、当ブログでも取り上げたことです。
現実に、慢性片頭痛で苦しまれ、自殺まで考えて苦悩の果てに、このような施設を受診された方々を十分に満足させてきたのでしょうか?
このようなテーマを取り上げる以前の問題として、日本にトリプタン製剤が導入されて15年以上経過しており、これによって患者さんの満足度がどのようになっているのかを学会として調査することが先決であり、慢性片頭痛の患者さんが増加傾向にあることは、先日の『「片頭痛」からの卒業』でもその著者が明らかにしていることです。
このように、なぜ現在 慢性片頭痛の患者さんが増加傾向にあるのかを明確にさせる必要があるはずでありながら、このような「頭痛診療と医療連携」がテーマになっていることはまさに本末転倒も甚だしいものと思われます。
結局、未だに、トリプタン製剤は片頭痛の特効薬であり、これを服用している限りは慢性片頭痛に至ることはなく、このために頭痛専門医を増加させ、片っ端からトリプタン製剤を頭痛外来で乱発させ、トリプタン製剤を服用しなかった患者が慢性片頭痛に陥ってしまうとでも言っているようです。果たして、これが正しいとでも言われるのでしょうか。
少なくとも、頭痛研究の指導者のなかに片頭痛研究でノーベル賞を夢見ている人間がいること自体が問題であり、今年度のテーマの「頭痛診療と医療連携」も納得できるかもしれません。
これまで当ブログでも指摘してきましたように、片頭痛研究の方向性がどうあるべきかは再三再四述べてきたことです。こうした大筋からみれば、片頭痛の本態は解明し尽くされていることであり、未来永劫、片頭痛研究ではノーベル賞の対象にはなり得ないということです。
ここ半年ブログの更新は敢えてしませんでしたが、このようなことはブログで書き尽くしたことであり、同じ事を繰り返し述べても無駄であり、行うことはありませんでした。
このようなことをするよりは、片頭痛持ちの若いお母さんが、子供の慢性頭痛の患者さんの相談に来院された場合に、片頭痛がどのような頭痛なのかを理解できるように説明し、説明したことを裏付ける考え方を明示する説明書をまとめたものを一括してお渡しすることによって、分からない点があればその都度説明していくというスタンスで診療することにしています。自分の子供に、同様の片頭痛の苦しみを味会わさせたくないと思われるお母さん方は真剣そのものであり、ひいては自分の片頭痛を見直す絶好の機会ともなっていきます。このようにして、親子共々、片頭痛から脱却させることの方が大切だと思っています。
このような地道な診療そのものが、現在の頭の悪い頭痛研究者の考え方を正していくことの方がブログ更新よりは、ずっと大切なことと考えるように至りました。
このような指導を行うための最大のネックが、学会が作成する「慢性頭痛診療のガイドライン」だと私は考えております。
この 「慢性頭痛診療のガイドライン」が、慢性片頭痛の患者さんを増産させる最大の要因であり、一刻も早く、片頭痛がどのような頭痛であり、どう対処すべきかを明らかにすべきだと考えております。このように改訂しさえすれば、慢性片頭痛患者は激減するはずです。
なぜ、このようなことをされないのかは、これまでも当ブログで明確にしてきたことです。まさに、一握りの指導者に振り舞わされているとしか言えないようです。
こうしたことは、日大アメリカン・フットボールの危険タックル事件、アマチュア・ボクシング界の日本ボクシング連盟でも示されるような世界が、学問の場でも行われていることを、慢性頭痛でお悩みの方々は知って置かなくてはなりません。
これを確認するためには、慢性頭痛がどうしても治らなければ、日本で最先端とされる頭痛センターを受診され、果たして治るかどうか確認すべきです。
ただ、私のブログをご覧になられている慢性片頭痛で悩み、自殺まで考えた方々ではすでに実証済みと思われますが・・このように単純なことで明確になるはずです。