健康を維持するためには、どうすべきでしょうか。 | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 製薬会社と医者の利益を守るために
 

 前回述べましたように、感染症以外のほとんどの現代病である生活習慣病(片頭痛、動脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、「後天性ミトコンドリア病」と考えられています。
  しかし、こうした考え方は、製薬会社と医者の利益を守るために、一切、封印されています。


 このため、医学界では、無理やりにミトコンドリア病は先天性のもの、とされてきました。生活習慣病の代表である糖尿病を始めとして、片頭痛、うつ病、認知症などはすべて現在では原因不明とされています。
 しかし、これらの疾患は、原因不明とされながら、それぞれの疾患のガイドラインが作成されています。このなかでは、片頭痛、うつ病、認知症、ガンなどは、それぞれ診断基準が作成され、この基準に従って、これに見合う薬剤が処方されています。原因が不明とされていることから、こうした薬剤は対症療法に過ぎないということです。
  一般的には、西洋医学では、薬物療法で治療可能なものが、所謂「病気」として扱われており、そのほとんどは対症療法にすぎないものです。
 このように、西洋医学の薬の多くは対症療法であり、病気を根本的に治しません。


 これまで、片頭痛で悩まれた皆さんは、医師から、片頭痛は原因不明の”不思議で・神秘的な”遺伝的疾患であり、一生、お付き合いしましょう、とこれまで謂われたはずです。
 こうしたことから、片頭痛発作時には、毎回、トリプタン製剤を服用しましょう。さもなければ、将来、脳梗塞になったり、頑固なめまい・耳鳴り・イライラ感・性格異常を起こす可能性があると言われたことと思います。
 このように、トリプタン製剤が片頭痛の特効薬であり、トリプタン製剤を服用しておれば、片頭痛が治ってしまう、とか片頭痛の適切な治療がトリプタン製剤を服用することである、といったことが如何に”詭弁”であり、私達に嘘をついていたのがバレてしまいます。

 このようなことが、現在でもヌケヌケとネット上に流布しています。
  このような考え方は、トリプタン製薬メーカーとトリプタン御用学者の論理でしかないことは、誰でも理解されるはずです。
 なぜこのようになっているのかは、前回も述べましたように、頭痛外来では、慢性頭痛診療のガイドラインの診断基準に従って診断されています。
 ところが、このガイドラインそのものが、トリプタン製薬メーカーが作成した「国際頭痛分類 第3版β版」を踏襲して作成され、ガイドラインに示される治療指針も製薬メーカーの製品そのもの・トリプタン製剤が第一選択薬となっています。そして、学会が認可する専門家は、トリプタン製薬メーカーが作成した「国際頭痛分類 第3版β版」を絶対的な教義・教典と考えることを条件にして、専門家として認可されています。

 このように頭痛医療の世界は、製薬メーカーに雁字搦めに絡め取られていることになっています。
 このために、トリプタン製薬メーカーの利益が最優先されることになっています。
  こういったことから、片頭痛と診断されれば、必然的に、トリプタン製剤を処方することになります。


 医師は、原因不明とされる疾患を、このように診断基準を厳格に決めることによって、「病気」として、片頭痛、うつ病、認知症、ガン、それぞれの取り決めをしているということです。この中では、健康の状態からどのようにして、このような疾患に至るのかが明らかにされていない、というか理解されていません。それよりも、健康とは一体何かといった概念そのものも存在しないのかもしれません。
 西洋医学では健康と病気を二律背反的に捉える傾向があります。
 つまり、病気がなければ健康、健康でなければ病気というように絶対的に評価しがちです。「病気」そのものを治療の対象と考える西洋医学では、病気と健康の間のどこかで線を引かないと治療を開始できないと考えるからです。
 

「未病」という考え方


 こういったことから、私達は、医師とは視点を変えて、健康とは何かという論点から病気を考えていくことが大切になってきます。
 東洋医学では、病気と健康は連続していて、病気でなくてもその健康状態は様々であることに早くから気づいていました。
 健康の状態には高い状態から低い状態まであって、それが低下すると病気の状態に至るという連続的な見方をしています。これは「病気」ではなく「病人」を診るという視点を重視するからです。
  東洋医学の治療理念は、病的状態を体全体の歪みとしてとらえ、これを全体的に補正することで成立しています。正常状態を歪みのない原点とすると、患者の病的状態を修正するのに、どちらの方向に向ければよいのかという判断が重要になってきます。
  東洋医学では病気とはいえないが健康とも言えない半健康的な状態を「未病」ととらえ、未病の段階で体の不調を治していくのが最も良い治療法であると考えています。
 未病を治す東洋医学の基本は、心身全体の調和を計り、生体防御能や自然治癒力を高めることで、これは全ての病気の予防法の原則といえます。
  こういった生体防御能や自然治癒力といった概念は、西洋医学でもホメオスターシスといった考え方が存在しているにも関わらず、現代の医師には自然治癒力といった概念は存在することはありません。
   このような”未病”とされる病態は、本来、生活習慣の問題点から引き起こされ、ここから病気へと進展するものと東洋医学では考えられています。
 ということは”養生”次第では、”未病”は治るものです。
 このように考えれば、”未病”の段階にある、体調不良の訴えとは「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”に根本的な原因があるということです。
 このため「体調不良」を改善させるためには「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”を改善することが重要になってきます。


 このように、”脳のなかに異常のない”「慢性頭痛(一次性頭痛)」は、東洋医学でいう”未病”の段階にあり、すなわち健康と病気の中間に位置しており、この”未病”は本来、生活習慣の問題点から引き起こされ、ここから病気・難治性の頭痛へと進展するものです。
 このような意味合いから、”未病”の段階にある、慢性頭痛とは「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”に根本的な原因があります。


 「健康的な生活を送る」ためには、”ミトコンドリア”が重要な”鍵”となり、生命の根源ともなるべき役割を果たしています。
 すなわち、ミトコンドリアは、私達の体を構成する細胞の中にあり、食事から摂取した栄養素から生きる為に必要なエネルギーを作り出しています。エネルギーを常時たくさん使う細胞であるほど、ミトコンドリアの数が多く存在し、ミトコンドリアは、私たちの”活力源”ともいえるものなのです。
 私達が日中活動している際に、常時活動している神経系がセロトニン神経系です。このようにエネルギーを常時たくさん使うセロトニン神経系は、ミトコンドリアの働きが悪くなりますと、同時にセロトニン神経系の働きまで悪くなってきます。


 片頭痛の患者さんでは、緊張型頭痛の場合と異なって、遺伝素因としてミトコンドリアの活性低下が存在することから、ミトコンドリアの働きを悪くし、セロトニン神経を弱らせる要因の影響を、とくに受けやすいことになります。
 このため、片頭痛では、緊張型頭痛に比べて、頭痛の程度も頻度も比べものにならない程酷くなるということです。
 ところが片頭痛のように遺伝素因としてミトコンドリアの活性低下が存在しなくても、生活習慣の問題によってミトコンドリアの働きが極端に悪くなり、さらに「脳内セロトニンが枯渇」してくれば、片頭痛と同様の難治性の頭痛を引き起こしてくることになります。


 このように、感染症以外のほとんどの現代病である生活習慣病(片頭痛、動脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、「後天性ミトコンドリア病」と考えられていることから、未病という観点から考えていくべきものです。
 現実には、糖尿病予備軍(境界型糖尿病)や軽度認知障害(軽度認知症)、メタボ(メタボリック症候群)、高血圧前状態、うつ状態が存在し、これらは未病と考えなくてはなりません。こうしたことから、このような未病の段階で行うべきことは、すべて共通しているということです。

 ただ、それぞれの疾患で、どのような時期に、どのようなことを重点的に行うべきなのかが、異なるだけです。考え方は共通しているということです。

 

 こういったことから、これまで以下のようなものを提示してきました。

 

  「健康読本」 健康的な生活を送るために
       
http://taku1902.jp/sub542.pdf


     「慢性頭痛治療のガイドライン」

 

        前編・慢性頭痛の基礎
          
http://taku1902.jp/sub543.pdf
     後編・片頭痛治療のてびき
          
http://taku1902.jp/sub544.pdf
     生活習慣改善のポイント
         
http://taku1902.jp/sub545.pdf


    「物忘れが気になる人に」・・改訂版   
         
http://taku1902.jp/sub547.pdf


 このようにして、私達は健康とは何かを常に考えながら、健康的な生活を送るにはどのようにすべきかを考え、病気にならないようにすることが大切です。
 そして、片頭痛に至っておれば、「慢性頭痛治療のガイドライン」を、物忘れが気になり始めれば、「物忘れが気になる人に」・・改訂版 をご覧下さい。
  このようにして、後天性ミトコンドリア病にならないようにすることによって、薬漬け医療の餌食にならないように努めていく必要があります。