これまで述べてきましたように、健康的な生活を送り、健康を維持するためにはミトコンドリアが重要な役割を果たしていることが理解されたと思います。
病気の原因の90%が活性酸素
活性酸素に関しては今から50年以上前に米国の生化学者フリードビッヒ博士によって解明され、その後世界各国で研究が行われてきました。
その結果、人が罹るあらゆる病気に活性酸素が関与していることが明白になりました。 今や病気の90%は活性酸素が原因だということが判明したのです。それでは残りの10%は何かといいますと、風邪やエイズ、また最近増えてきている結核などの菌が体内に入っておこる病気、すなわち感染症です。
ミトコンドリアがエネルギーを産生する際に必然的に生み出されるのが活性酸素です。
このように、人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与していると言われていることから、感染症以外の、ほとんどの現代病である生活習慣病(片頭痛、動脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、「後天性ミトコンドリア病」と考えられています。
後天性ミトコンドリア病とは、いろいろな原因でミトコンドリアDNAが傷つくことによって、活性酸素で身体が”酸化”していく全身病です。
ミトコンドリアDNAは活性酸素によって傷つきやすい特徴があります。
活性酸素によって傷つけられたミトコンドリアDNAの数が一定数を超えくるとエネルギー産生能力が低下し、「後天性ミトコンドリア病」が発生してくることになります。
「後天性ミトコンドリア病」とは、馴染みのない病名ですが、これは”ミトコンドリアの機能が低下する病気”です。
今までは、先天性の病気”遺伝的疾患”として考えられていましたが、現在では後天的な発症や、薬による副作用で発症することが証明されています。
ミトコンドリアの機能(ミトコンドリアDNA)は、生活環境によって生み出された活性酸素および有害物質などの外部の生活環境要因に、食生活上の問題点、マグネシウム不足・必須脂肪酸(オメガ3とオメガ6)の摂取のアンバランス・鉄不足・抗酸化食品の摂取不足・過食に、睡眠不足や運動不足や不規則な生活などの生活習慣が加わることによって、低下してきます。
ミトコンドリアの機能が低下すれば、ミトコンドリアが「ホメオスターシスを制御」していることから、「自然治癒力」が低下することになります。
このようにして、現代病である後天性ミトコンドリア病が発症してきます。
解糖系とミトコンドリア系
エネルギ―を得るには、2つの系統があります。1つは解糖系で、もう1つがミトコンドリア系です。
解糖系は、酸素を使わず、糖質を分解してエネルギ―をつくり出します。ミトコンドリア系は、酸素を使って、食事で得られた糖や脂肪、たんぱく質や解糖系で生まれたピルビン酸を材料にエネルギ―をつくり出します。
この2つのエネルギ―系を使い分けているのです。子どものころは解糖系が優位で、加齢とともにミトコンドリア系中心にシフトしていきます。
しかし、ストレスによって交感神経の緊張が持続すると、血管が収縮して低体温になり、解糖系のエネルギ―が主体となってきます。低体温、低酸素、高血糖の状態です。ガンや糖尿病の状態であるといえます。
糖尿病、片頭痛やガンを治すには、高体温、高酸素、低血糖の状態にして、ミトコンドリア系にシフトしていく必要があります。
生活習慣病とは慢性的な「乳酸アシドーシス」
ミトコンドリアの機能が低下するのは、「低体温」「低酸素」「血液の酸性側への傾き」(健康な状態では弱アルカリ性のpH7.35〜7.45ですが、7.35未満になる)の状態です。
このような状況になると、ミトコンドリアの機能低下によって十分なエネルギー(ATP)が得られないため、解糖系のエネルギー産生が盛んになります。
解糖系のエネルギー産生が高まると、炭水化物(ブドウ糖)からエネルギーをつくり、その際に副産物として乳酸が産生されます。ミトコンドリア系が十分に働いている場合は、副産物の乳酸も栄養としてエネルギー産生に使われます。
しかし、解糖系はブドウ糖のみを利用するため、細胞内で乳酸が余った状態になります。
酸性である乳酸が細胞内で余っていくと、慢性的な乳酸アシドーシス(pHが本来の状態よりも酸性側に傾く)状態になります。乳酸アシドーシスは、乳酸の過剰産生、代謝低下により起こります。アシドーシスの状態になると、ミトコンドリア系はますます働きが悪くなります。
乳酸の過剰産生とは解糖系の亢進、乳酸の代謝低下とはミトコンドリア系の機能低下のことです。
ガンとは
ガン細胞は、主に解糖系によってエネルギーを得ています。解糖系の特徴は、酸素を必要としない状況で、ブドウ糖(炭水化物)だけをエネルギー源として、ミトコンドリア系より効率が悪い(18分の1)かわりに、瞬時にエネルギーを得ることができます。
解糖系が働く特徴は、「低体温」「低酸素」「高血糖」です。このような体内環境では、ミトコンドリア系の働きが悪くなり、解糖系の働きが高まってきます。
しかし、ガン細胞は、酸素がある状態でも、ミトコンドリア系よりも解糖系によってATPを産生することがあります。この現象を「ワールブルグ効果」といいます。
ミトコンドリア系では酸素を使うため、活性酸素が発生します。わずかな量ですが、活性酸素によって、細胞が傷ついていきます。また、ミトコンドリアはアポトーシス(細胞死)にも大きくかかわっています。ミトコンドリアの働きを抑えることで、アポトーシスが起こらなくなります。
ガン細胞は、活性酸素が発生しないエネルギー産生の系統を選び、またアポトーシスをしないようにしていると考えられます。細胞内のミトコンドリアの機能を抑制することで、生き残りを果たしているといえます。
では、ガン細胞は不死身かというと、そうではありません。ミトコンドリアを賦活することで、ガン細胞のアポトーシスを誘導することもできます。「低体温」「低酸素」「高血糖」のいずれか、あるいは複数から脱却することです。
ガンが増殖するのは、解糖系が働きやすい環境にあるからです。解糖系が働きやすい環境から、ミトコンドリア系が働きやすい環境に変われば、ガンは自然退縮に向かいます。
解糖系が働きやすい環境は、低体温、低酸素、高血糖の3条件です。ガンが自然退縮するには、体温を上げ、酸素を増やし、その結果として血糖値が下がる必要があります。
このように、「糖質の過剰摂取が、一番の癌の発生要因である」ことを突き止めました。
糖質の過剰摂取は癌だけではなく、人類の万病のもとです。
がん細胞は、乳酸アシドーシスを起こした細胞のことです。がん細胞は 全く強くありません。細胞分裂をして増えるエネルギーなんて、全くありません。
がん細胞は、抗がん剤でないとたたけないような、スーパー頑強な細胞ではないのです。 弱った細胞なのです。
がん細胞は、ゾンビが人間に噛み付いて、ゾンビにするみたいに、腐ったみかんが隣のみかんを腐らせるように、貯まりまくった乳酸をがん細胞が周りの細胞に撒き散らすことにより→周りの細胞が酸化ストレスがます→ミトコンドリア弱る→解糖系が盛んになる→また乳酸たまる。これをendlessに繰り返して増殖するしかありません。
つまり、解糖系のエネルギー、ブドウ糖を与えなければ簡単に叩けることになります。
ストレスによる血流障害から発病する生活習慣病
血流障害が起きる大きな原因は、精神的なストレスです。人間関係の悩み、仕事の悩み、育児や介護の悩み、働き過ぎなどが長期に続くことで、交感神経緊張状態が持続して、血管が収縮して血液の流れが悪くなります。
すると、組織に必要な栄養や酸素が運ばれず、体内の老廃物の回収も行われないうえに、増えすぎた顆粒球が放出する活性酸素による組織破壊が重なり、病気が生じてくるのです。
ストレスが持続する生活を長期間続ければ、ガンをはじめ糖尿病、高血圧、痛風、胆石、尿路結石といった生活習慣病になってもしかたがないといえます。
このように、すべての生活習慣病の原因は「血流障害による排泄能力の低下」と言っていいと思います。 血液の流れが、その方の本来あるべき姿になっておらず、血流が悪い状態になることから生活習慣病は引き起こされます。ガン、アトピー性皮膚炎、リウマチといった病名よりも、血流が悪く排泄能力が低下している状態であることが本来は問題なのです。
血流が悪いと、体内の毒(老廃物や、体内で不要になったホルモンや胆汁酸など、また体内に入ってきた化学物質〈農薬、食品添加物、重金属、薬など〉)が排泄できません。血流がよくなると(本来あるべき姿に戻ると)、体内の毒を排泄できるようになります。
このように、病気の原因は、血流障害にあります。血流障害になるのは、外部的な要因よりも、生活そのものの内部要因のほうがはるかに大きな影響を与えます。
ストレス、食事、運動不足、睡眠不足、低体温など、自分自身の生活習慣そのものに生活習慣病の原因があるわけです。
糖尿病に関連した生活習慣病では、食事では食べ過ぎること、とくに糖質・脂質の摂りすぎです。そして、ドカ喰い・早食いのような急激に血糖値を上昇させることが原因になります。
マグネシウムは糖尿病などの生活習慣病を予防することが知られ、マグネシウムは日常生活を送る上で不足しやすいことから、日常的にマグネシウムの摂取量が不足すると脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンの分泌量が低下します。アディポネクチンの不足は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)を招きます。
このようにして、ミトコンドリアの機能低下による「酸化ストレス・炎症体質」を基盤として、糖尿病を発症してきます。
マグネシウムは、体中のインスリンの作用を応援する役割を持っています。
つまりインスリンの感受性を正常に保つように働きます。
人が食物を摂取すると腸からエネルギー源であるブドウ糖が吸収され、ブドウ糖は血液中に入ります。インスリンが細胞に働きかけてブドウ糖が細胞に取り込まれると、血液中のブドウ糖濃度が低くなります。
マグネシウムは、細胞がブドウ糖を取り込む際の酵素チロシンキナーゼの働きをよくします。インスリンが細胞に働きかけ、ブドウ糖が細胞に入りやすくなります。その結果、血糖値が下がります。
このようにマグネシウム不足には日頃から注意し、腹八分目を心掛け、食べ過ぎないことです。あとは、ゆっくりよく噛んで、血糖値を急激に上昇させない食事摂取方法を身につけるだけのことです。そして、適度の運動も大切になってきます。
うつ状態、うつ病について
ストレスの多い生活環境の影響で、このミトコンドリアの数が減少していき、さらにミトコンドリアの働きも低下することによって、エネルギー産生が十分に行われなくなることによって、”ガス欠の状態”、「ガス欠状態の車」になって、うつ状態・うつ病を発症させることになります。
このように、うつ状態・うつ病発症の根本的な原因は、ミトコンドリアの働きが低下することにあります。
ミトコンドリアの働きが悪ければ、当然、セロトニン神経系の機能低下が引き起こされ、ここに生活習慣の問題が加わることによって脳内セロトニンが低下することになり、脳内セロトニンの低下による症状が、うつ状態・うつ病の症状を形成してきます。
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は、患者さんの脳にアミロイドβという異常なタンパクが付着し、徐々に脳神経を壊していく病気です。
脳のしみ、老人斑などとも言われますが、脳を壊していくので非常に”たちが悪いしみ”だといえます。
認知症発症と進行の原因となる異常なタンパク、アミロイドβは、ミトコンドリアの機能低下を背景・基盤にして、ミトコンドリアの内部で他のタンパク(アルコール脱水素酵素(ABAD)というタンパク)と結合し、細胞を壊す毒性を持つようになったのではないかと考えられています。
このように、アルツハイマー型認知症は、ミトコンドリアに原因があると考えられるようになり、ミトコンドリアの機能を改善することでアミロイドβの沈着を防ぎ・毒性を抑えることができる可能性があります。
アルツハイマー型認知症の改善に期待できるとされているのが”ミトコンドリアを元気にし、増やす”ことです。
片頭痛
片頭痛とは、遺伝素因である「ミトコンドリアの働きの悪さ」に、生活環境および生活習慣(とくに食生活)が原因で、エネルギーを生み出す際に生する活性酸素によって自分のミトコンドリアを傷つけることによって「さらに、ミトコンドリアの働きを悪く」させて「酸化ストレス・炎症体質」を形成することにより引き起こされる疾患です。
このミトコンドリアの働きの悪さは、ミトコンドリアDNAによって先祖代々受け継がれます。そして、ミトコンドリアDNAは生活習慣および外部の生活環境によって変化・悪化することになります。
ミトコンドリアの機能(ミトコンドリアDNA)は、生活環境によって生み出された活性酸素および有害物質などの外部の生活環境要因に、食生活上の問題点、マグネシウム不足・必須脂肪酸(オメガ3とオメガ6)の摂取のアンバランス・鉄不足・抗酸化食品の摂取不足・過食に、睡眠不足や運動不足や不規則な生活などの生活習慣が加わることによって、低下してきます。
すなわち、片頭痛は後天性ミトコンドリア病そのものということです。
製薬会社と医者の利益を守るために
以上のように、感染症以外のほとんどの現代病である生活習慣病(片頭痛、動脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、「後天性ミトコンドリア病」と考えられています。
しかし、こうした考え方は、製薬会社と医者の利益を守るために、一切、封印されています。
このため、医学界では、無理やりにミトコンドリア病は先天性のもの、とされてきました。
そして、製薬会社や医者のターゲットは、いつもミトコンドリアです。
ミトコンドリアの働きを妨害する毒薬を作り、それを常用させて、後天性ミトコンドリア病患者を作っています。まさに毒薬による錬金術です。他人の生命を勝手に使って、それを金に変えているのが現代医療です。
ワクチンも、スタチンも、抗がん剤も、アスピリンも、抗生物質も、すべてミトコンドリアの働きを妨害する目的で処方されています。
商売熱心なあまり、健康な人まで病人に、不健康な人は更に悪化させる治療を推進しています。
健康診断で予防、予防接種で予防などとウソをついて、世界中に病気を蔓延させています。
スペイン風邪は、意図的に作られた“薬害パンデミック”です。ワクチンが犯人という人もいますが、アスピリンが犯人の様です。ミトコンドリアの働きを妨害する強いアスピリンを投与された人が、バタバタと死んでいったようです。
ワクチンとアスピリンの両方が原因だったかもしれません。
製薬会社と医者が作りだした“薬害パンデミック”で、何千万人も亡くなったのです。
そしてそれはすべて、ウイルスの仕業ということにされました。自分たちの悪業を、ウイルスや細菌の仕業と見せかけるのが常套手段です。
エボラ出血熱による薬害パンデミックは上手くいっていないようですが、油断は禁物です。
ミトコンドリアの働きを妨害すれば、人は病気になり、いずれ死にます。
低酸素で病気になり、無酸素で死ぬのは、ミトコンドリアが働けないからです。
ミトコンドリアが必要十分なATPを作ってくれなければ、人間は生きていけないのです。
ミトコンドリア機能不全で、ATP不足と乳酸蓄積による酸化が引き起こされるのです。
水銀や医薬品などの毒が、ミトコンドリアを働けなくします。放射性物質やアクリルアミドなどもそうです。
ミトコンドリアが働けない細胞が増えれば増えるほど、乳酸蓄積という2次被害が襲ってきます。主食が精製糖質の現代人は、普段から乳酸が蓄積しています。そこに追い打ちをかけるように、被曝・水銀・医薬品・アクリルアミドなどが襲ってきます。病気になる様に仕組まれているのです。
日本は、後天性ミトコンドリア病患者だらけです。
今後、どうすべきでしょうか
こうしたことから、1979年に、ロバート・メンデルソンによって「こうして医者は嘘をつく」が出版され、こうした事実は、現在の日本でもあからさまに示されていることです。
このなかで、「新しい医学」とは生物学に根ざすべきとされ、これが自然の摂理とされます。生物学の基本となるものは、ミトコンドリアです。
「健康的な生活」を送るためには、ミトコンドリアが重要な鍵を握っています。このミトコンドリアが現代病の発症に関してどのように関与しているのかを明らかにしました。
これを理解するためには、ミトコンドリアがどのようなものなのかを理解しておくことが極めて重要になってきます。
このミトコンドリアがどのようなものなのかを理解しさえすれば、皆さんがお世話になる医師が嘘をついていないかどうかは明らかになるはずです。
このように私達は、自分の身・体は自分で守ることが大切になってきます。
片頭痛で悩まれた皆さんは、医師から、片頭痛は原因不明の”不思議で・神秘的な”遺伝的疾患であり、一生、お付き合いしましょう、とこれまで謂われたはずです。
こうしたことから、片頭痛発作時には、毎回、トリプタン製剤を服用しましょう。さもなければ、将来、脳梗塞になったり、頑固なめまい・耳鳴り・イライラ感・性格異常を起こす可能性があると言われたことと思います。
このようなことが、現在ではネット上では、当然のごとく掲載されています。
こうしたことが、真実なのか否かは、自分で判断しなくてはなりません。
頭痛外来では、ガイドラインの診断基準に従って診断されています。
ところが、このガイドラインそのものが、製薬メーカーが作成した「国際頭痛分類 第3版β版」を踏襲して作成され、ガイドラインに示される治療指針も製薬メーカーの製品そのものが第一選択薬となっています。そして、学会が認可する専門家は、製薬メーカーが作成した「国際頭痛分類 第3版β版」を絶対的な教義・教典と考えることを条件にして、専門家として認可されています。このように頭痛医療の世界は、製薬メーカーに雁字搦めに絡め取られていることになっています。
このために、製薬メーカーの利益が最優先されることになっています。
こういったことから、片頭痛と診断されれば、必然的に、トリプタン製剤を処方することになります。
片頭痛が、遺伝的なものであり、一生治らないものと専門医から言われれば、無知な私達は、これを信じるしかありません。
このようになれば、片頭痛と診断された方は、一生、高価なトリプタン製剤を飲み続けなくてはなりません。
そうなれば、医師にとっては、一生食い扶持に困らない”ドル箱”になり、おまけに製薬メーカーは笑いが止まらないことになり、製薬メーカーも医師も万々歳になっています。
こういったことから、片頭痛は後天的ミトコンドリア病であってはならないことになっています。
片頭痛は、これまで“ミトコンドリアのエネルギー代謝異常あるいはマグネシウム低下によって引き起こされる脳の代謝機能異常疾患”であるとされています。
こうした考え方を基にして、鳥取大学・神経内科の下村登規夫先生はMBT療法を、我が国にトリプタン製剤が導入される以前に提唱され、これを実践された方々の9割は片頭痛が改善されていました。
ところが、我が国にトリプタン製剤が導入された段階では、片頭痛の治療指針とされる「慢性頭痛診療のガイドライン」では、一切、記載されることはありません。
このことは、先程のことを証明するものでしかありません。
現在では、分子化学療法研究所の後藤日出夫先生は「3つの約束」を提唱され、MBT療法と同様の実績を示されます。
ということは、ここに真実があるということにほかなりません。
また、認知症という造語は、薬害を発生させる温床になりました。
原因疾患を特定しないまま、認知症という病名をつけるだけで薬物療法を開始できるようになったからです。
薬は、とりあえずアリセプトは使われます。すると、ある専門医の経験では約2割のお年寄りが病的に怒りっぽくなるのです。そこで、鎮静させるために向精神薬(抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠導入薬など)を併用します。
そうすると、取り返しがつかないほど悪化させられるお年寄りが少なくないのです。
認知症は病気であるという考えは、「早期受診、早期診断、早期治療」を呼びかける厚生労働省の執拗なキャンペーンのおかげで、多くの国民に浸透しました。
このようなキャンペーンを行うのは、薬を売りたいからです。
あるいは、身内である医者と製薬会社に儲けさせたいからと言ってもいいでしょう。
一方で「認知症は脳の病気なのだから治療が必要だ」と言い、一方で「進行を遅らせる薬がある」と言えば、受診者が増えるのは当たり前です。
おかげでアリセプトは、2011年には売上高1位の薬になりました。その裏にあるのは、国民の認知症への恐怖心です。行政とマスコミが認知症への恐怖を煽るので、日本は「ボケる」ことを心配する人だらけの国になりました。
ミトコンドリアの機能を改善することでアミロイドβの沈着を防ぎ・毒性を抑えることができる可能性があります。しかし、このような考え方では、認知症予防が行われることはありません。なぜ行われないのかは、言うまでもないことです。
また、うつ病治療での薬漬けが批判されていますが、ここでもうつ状態・うつ病をミトコンドリアの機能の低下した病気として、予防的観点から論じられることは皆無です。
感染症以外のほとんどの現代病である生活習慣病(片頭痛、動脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、「後天性ミトコンドリア病」と考えられているにも関わらず、こうした考え方は、製薬会社と医者の利益を守るために、一切、封印されています。
これが現実の医療の実態であり、片頭痛医療の世界もまったく同様であり、例外ではありません。
こういったことから、感染症以外のほとんどの現代病である生活習慣病(片頭痛、動脈硬化、ガン、認知症を含めて)は、東洋医学でいう未病の観点から考えていく必要があります。
このように、”脳のなかに異常のない”「慢性頭痛(一次性頭痛)」は、東洋医学でいう”未病”の段階にあり、すなわち健康と病気の中間に位置しており、この”未病”は本来、生活習慣の問題点から引き起こされ、ここから病気・難治性の頭痛へと進展するものです。
このような意味合いから、”未病”の段階にある、慢性頭痛とは「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”ミトコンドリアの働きを悪くする要因、に根本的な原因があります。
1996年に間中信也先生が開設されたネット上に「頭痛」の老舗ともいうべきHP「頭痛大学」があり、ここに、この当時から、以下のような記載があったことを絶対に、忘れてはなりません。
ミトコンドリアは、細胞のエネルギーを産生する「発電所」のはたらきをしています。
それは約15億年前のことでした。当時酸素が嫌いなノンビリやの単細胞生物”A”がおりました。
当時増えつつあった酸素を利用してエネルギッシュな好気性生物”B”もいました。”A”が”B”に提案しました。
「Bさん僕と結婚しよう。僕のウチに住んでいいよ。そのかわり君のエネルギーを僕にわけて頂戴」。
プロポーズが成功して、”A”と”B”の同棲生活が始まったのでした。
片頭痛には、このミトコンドリアが関係しています。
片頭痛では、ミトコンドリアの”酸化燐酸化の障害”があり、これによる代謝の異常が、神経機能障害を引き起こし、それが”脳過敏”を強めて片頭痛発作を発現させます。
ミトコンドリアの代謝機能を是正すれば、片頭痛にならないということになります。
ミトコンドリアの働きを助ける物質にビタミンB2があります。実際ビタミンB2をとると片頭痛になりにくいのです。
とすれば、15億年前に細胞AとBが同棲しなければ、片頭痛という病気は生まれなかったかもしれません。
こういったことから、片頭痛は全身的な”ミトコンドリアの機能の低下することによって起きる頭痛”と考えられています。
ということは、先天的な、”遺伝的疾患”ではありません。ミトコンドリアの機能を改善させ、それまでに形成されてきた「酸化ストレス・炎症体質」を是正することによって、治る頭痛です。これが真実です。
ということは、専門家は、片頭痛は原因不明の不思議で・神秘的な遺伝的疾患とされたままになっていますが、我が国にトリプタン製剤が導入される以前から明らかにされていたということです。
しかし、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者によって、意識的に、覆い隠されてきたということです。このように極めて悪質と言うべきものでしかありません。