最近の書籍から・・ | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

すべての病気の根源はあなたの「日常」にある
 自然から離れるほど、いのちが減る!


病気にならない暮らし事典 
自然派医師が実践する76の工夫
(セブン&アイ出版)


 この書籍では、ウイルス学の権威である小児科医の本間真二郎先生が那須烏山に移住して見つけた、健康に生きるためのシンプルな法則が書かれています。


目次


総論―


「病気にならない生き方」とは?(あらゆる病気が増え続けている
病気の本当の原因は?
すべての生きものは「地球の一部」である―マクロの視点から
微生物を排除してはいけない―ミクロの視点から
健康を根本から支える腸内細菌
微生物を排除してきた歴史が、現代の病気を引きおこした
交感神経と副交感神経のバランスを保つ
からだと心は密接に関係している
「病気にならない生き方」とは?
生き方を選択するということ)


暮らし事典


 食のこと

   

   とるべき食材は「まごはやさしい」
    食はいのちを丸ごといただくこと
    牛乳はあらゆる病気の原因になる
    制限すべきは精製塩であり、塩分ではない
    からだにいい油と悪い油がある
    砂糖は百害あって一利なし
    小麦は主食にしてはならない
    栄養はサプリメントで補わない
   
 生活のこと


    日光にあたると死亡リスクが低くなる
    姿勢を正すことであらゆる不調が改善される
    深い呼吸と腹式呼吸・鼻呼吸が健康のカギ
    便秘は腸内環境が悪くなっているサイン
    自然治癒力を支えてくれるのは睡眠と休息
    なんでも除菌、抗菌することが病気を生む
    冷えは万病のもと、からだを暖める工夫をすべし
   
 環境のこと


    空気の影響は、子供のほうが大きく受ける
    シャワー時の塩素の害は、飲むより100倍危険
    化学物質が経皮毒を引き起こす
    腸内細菌が放射能から身を守る
   
  医療のこと


  お母さんは家庭のお医者さん
  かぜを薬で治す人は、大病にかかりやすい
  インフルエンザのワクチンやタミフルは効果なし
  アレルギーは対症療法では治らない
  高血圧は、塩分よりはストレスの軽減につとめて
  がん治療の基本は、生活習慣の改善にある
  腸内細菌が元気であればうつ病も改善する
  抗生剤は大切な常在菌にもダメージを与える

 
 この書籍では、ウイルス学の立場から「病気にならないための暮らし方」、すなわち「健康的な生活」を送るための考え方が書かれています。
 私は、慢性頭痛とは「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”に根本的な原因があると述べてきました。
 私の論点は、「健康的な生活を送る」ためには、”ミトコンドリア”が重要な”鍵”となり、生命の根源ともなるべき役割を果たしていると述べました。
  このように、本間先生はウイルス学の立場から、私は「ミトコンドリア」の立場から述べてきました。
 ところが、上記の目次の内容をご覧頂ければお分かりと思いますが、立場が変われども、その内容はまったく同一であることが理解されるはずです。
 このように、健康的な生活を送るために行うべきことは、立場が違えども共通しているということです。


 ということは、この書籍の「暮らし事典」の部分は、私が作成した後編の慢性頭痛 治療の考え方・進め方 後編 http://taku1902.jp/sub511.pdf  に相当するものです。
 この後編を読みづらいと思われる方々にはうってつけのものかもしれません。


 ところが、片頭痛はこれまで発作が酷ければ、3日間ばかり日常生活に支障を来すことから、専門家は片頭痛患者さんの生活の質QOLを高めるためにトリプタン製剤の服用を勧め、こうしたことから、片頭痛は「健康」ではなく「病気」と考えてきました。
 ところが、「病気」でありながら、その原因は不明とされ、もっぱら”不思議な・神秘的な頭痛”とされており、ただ単にトリプタン製剤の服用を勧めることしかされません。
  慢性頭痛とは「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”に根本的な原因があると考えるべきものであり、このような論点から、治療しなくてはなりません。
  専門家が考えるように、国際頭痛分類第3版に記載される診断基準に従って、考えるのではなく、健康的な生活を阻害する暮らし方に問題があると考えることが自然な考え方のように思われます。
 このように、頭痛の専門家は頑なに国際頭痛分類第3版という人為的な基準からしか慢性頭痛を考えるだけのことであり、これが自然科学を論ずる考え方なのかと甚だ疑問になることです。
 専門家には、片頭痛を考えるに当たって、生体の恒常性維持機構(ホメオスターシス)の観点、体の歪み(ストレートネック)、ミトコンドリアの関与を想定することはこれまで皆無でした。

 このようなことを考えないことから、単純に原因不明の”不思議で・神秘的な頭痛”とされているだけのことです。
 今回の本間先生の著書はウイルス学の観点から、私と同様のことを述べておられることが、結局、何を意味するのかを洞察しなくてはなりません。
 頭痛の専門家は、いつまで国際頭痛分類第3版を振り回して、堂々巡りされるのでしょうか???

 まさに、自然の摂理、神の摂理を無視し、”定義の世界”からしか、臨床頭痛学を考えていないことを意味しています。