専門家とド素人の見解の相違 最終章 まとめ | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

慢性頭痛(一次性頭痛)は”未病”


 脳のなかに異常のない慢性頭痛(一次性頭痛)は、東洋医学でいう”未病”の段階にあり、すなわち健康と病気の中間に位置しており、この”未病”は本来、生活習慣の問題点から引き起こされ、ここから病気へと進展するものです。
 このような意味合いから、”未病”の段階にある、慢性頭痛とは「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”に根本的な原因があります。
 「健康的な生活を送る」ためには、”ミトコンドリア”が重要な”鍵”となり、生命の根源ともなるべき役割を果たしています。
 ミトコンドリアは、セロトニン神経系と連動して作用し、「健康的な生活」の”鍵”を握っており、さらに生体の恒常性の維持機構(ホメオスターシス)を制御し、「体の歪み(ストレートネック)」形成にも関与しています。


病気の90%は活性酸素が関与・・後天性ミトコンドリア病

 

 活性酸素は、今から50年以上前に米国の生化学者フリードビッヒ博士によって解明され、その後世界各国で研究が行われてきました。その結果、人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与していることが明白になりました。
  活性酸素は、ミトコンドリアがエネルギーを産生する際に必然的に生み出されるものです。
 ミトコンドリアの一部が先天的に異常をきたし、機能低下する事で起こる”ミトコンドリア病”があります。このミトコンドリア病のほとんどの患者さんには、片頭痛が存在します。


 ところで、ミトコンドリア病は大きく分けて2種類あります。先天性ミトコンドリア病と後天性ミトコンドリア病です。
 先天性ミトコンドリア病は、先程述べたもので、稀な病気です。これは、生まれつきミトコンドリアの働きに不具合があります。
 後天性ミトコンドリア病は、ほとんどの現代病に当てはまります。
 すなわち、ほとんどの現代病は、後天性ミトコンドリア病と考えられています。水や食生活、放射能汚染や環境汚染、有害物質の蔓延などや酸素不足などを原因として、後天的に発症するミトコンドリア病です。
 後天性ミトコンドリア病とは、何らかの原因でミトコンドリアDNAが傷つくことによって、活性酸素で身体が”酸化”していく全身病です。
 後天性ミトコンドリア病とは、馴染みのない病名ですが、これは”ミトコンドリアの機能が低下する病気”です。今までは、先天性の病気”遺伝的疾患”として考えられていましたが、現在は後天的な発症や、薬による副作用で発症することが証明されています。


 そして、片頭痛は後天性ミトコンドリア病と考えるべきものです。
 (ところが、専門家は、後述のように、片頭痛は依然として先天性の病気、遺伝的疾患とされたままになっています。)
 実際、片頭痛は、これまで”ミトコンドリアのエネルギー代謝異常あるいはマグネシウム低下によって引き起こされる脳の代謝機能異常疾患”であると報告されています。


 片頭痛は”ミトコンドリアの活性低下”という「遺伝素因」をもとに、生まれてから諸々のミトコンドリアの働きを悪くする要因が追加されることによって、さらにミトコンドリアの機能を低下させることによって起きてくる頭痛です。この”ミトコンドリアの活性低下”はミトコンドリアDNAによって先祖代々継承され、生活環境および生活習慣により悪化してきます。
 すなわち、生活環境によって生み出された活性酸素および有害物質などの外部の生活環境要因に、食生活上の問題点、マグネシウム不足・必須脂肪酸(オメガ3とオメガ6)の摂取のアンバランス・鉄不足・抗酸化食品の摂取不足・過食に、睡眠不足や運動不足や不規則な生活などの生活習慣が加わって、ミトコンドリアの機能は低下してきます。


 このようなミトコンドリアの機能を低下させる要因を取り除かない生活を送ることによって、「酸化ストレス・炎症体質」が形成されてきます。
 ここに「脳過敏」を来す要因が次々と追加されることによって、日常的に感じる極く軽度の頭痛を出発点として、緊張型頭痛から、片頭痛へと進展していくものです。
 最も、卑近な例を挙げれば、日常的に感じる極く軽度の頭痛に対して、市販の鎮痛薬を繰り返して服用することによって、ミトコンドリアの機能を低下させ、さらに脳内セロトニンを低下させることによって薬剤乱用頭痛を併発させてくることになります。市販の鎮痛薬という”薬剤”が原因となった後天性ミトコンドリア病を作る典型例を示していることになります。
 ここにミトコンドリアの活性低下という遺伝素因があれば、当然のこととして片頭痛を発症してくるということです。
 このように、片頭痛は”後天性ミトコンドリア病”と考えるべきものです。
 本シリーズの最初に述べましたように、慢性頭痛のなかのひとつの片頭痛は、「健康的な生活」を送ることを阻害する”生活習慣”に根本的な原因があるということが理解されたはずです。理解できていなければ、「片頭痛治療のてびき」をご覧下さい。
 ということは、片頭痛は予防することがすべてです。このことは、以前の記事で、述べたことです。http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12220850046.html


ところが専門家は・・


 しかし、学会を主導される方々は、片頭痛が、単一遺伝子から生じるものがあることから、すべて単一遺伝子による”遺伝的疾患”であるかのごとく考えており、原因不明の”不思議な・神秘的な頭痛”とされ、一生、お付き合いすべきとされています。


 このように双方の見解には歴然とした差異があることを認識しておく必要があります。


 なぜ、先程述べた「人が罹るあらゆる病気の90%は活性酸素が関与している」ということが”医学界では常識”とされながら、これらを無視して、片頭痛が原因不明の”遺伝的疾患”とされているのでしょうか?


 前回述べましたように、学会を主導される方々は、日本にトリプタン製剤が導入される直前からトリプタン製薬メーカーと二人三脚で、手を携えあって、頭痛診療および研究、啓蒙活動を推進し、「国際頭痛分類第3版β版」を絶対的な基準とし、「慢性頭痛診療のガイドライン」まで作成して、片頭痛そのものが永続的に存在する基盤を作り上げました。
 学会を主導される方々と製薬メーカーとのスクラムは強固であることから、片頭痛はミトコンドリアの機能低下による頭痛と考えられ、病気の原因の90%が活性酸素とされていようとも、このようには一切考えることがない理由がここに存在します。
 このことは、製薬会社や医者の利益を守るためには、このような姿勢を堅持する必要があります。といいますのは、医師は頭痛研究を行っていく際には製薬メーカーの支援なくしては成り立たないからです。
 このように、現在では、片頭痛は、原因不明の”遺伝的疾患”とされ、一生、お付き合いすべきとされ、高価なトリプタン製剤と予防薬の併用を行う「薬物療法」がすべてとされ、”片頭痛の治療体系”は既に確立されたとして、片頭痛治療は頭痛の緩和・減少させることだけを追い求め、片頭痛の根治させるといった製薬メーカーに不利な考えはされることはありません。
 このため、日本にトリプタン製剤が導入されて以来、これまで片頭痛の本態解明の研究は、慢性頭痛からまったく切り離して独立させて、トリプタン製剤作用機序の観点からしか行われてこなかったことから、何の進歩もみられることはありませんでした。
 先程も述べましたような、慢性頭痛を”未病”の段階にあるという考え方は存在せず、さらに日常的に感じる極く軽度の頭痛や緊張型頭痛をまったく無視されます。このため慢性頭痛発症の起点が見失うことになり、このような日常生活に支障を来さない頭痛に対して市販の鎮痛薬の服用を野放しにされてきました。その結果、片頭痛の遺伝素因のある方々を片頭痛へと移行させてきました。このようにして、片頭痛を醸成・熟成させてきました。
 このようにすることによって、医師にとっては、片頭痛患者さんは一生に渡って高価なトリプタン製剤を処方できる”ドル箱”のような金を生む患者であり続け、製薬メーカーにとっては、片頭痛が不治の病とされることによって、”気の遠くなるほど嬉しい市場”になります。このように、お互いの利害が一致することで”万々歳”ということです。このような姿勢は今後とも貫かれていくものと思われます。
 ここに原因があることを私達は認識しておく必要があります。


 私達は、このような学会を主導される方々と製薬メーカーのあり方から、日本の頭痛診療の現状を理解するためには、以下のような論説を忘れてはなりません。このことは再三再四述べてきたことですが、重要なことです。


 DR.RATH HEALTH FOUNDATION の「製薬業界は一般大衆を欺いている」
    
http://www4.dr-rath-foundation.org/japan/chemnitzprogramme/chemnitz08.html


 ”製薬業界は私達の社会をコントロールし続けます。製薬業界の求めるところは医学研究をコントロールし、医療従事者をこの製薬業界に依存させることです。この権力を確実に手放さずに済むよう、製薬企業は立法機関およびメディアをうまく操っています。

 全メディアを通じた大規模な宣伝キャンペーンでは、医薬品のPRおよび宣伝部門によって、製薬業界の真実を隠そうと煙幕が張られています。
  製薬企業は、ルイ・パストゥール、ロバート・コッホ等の医学上のパイオニアと重ね合わせて自社のイメージを描こうとしています。彼らは人道主義に基いて疾病の根絶を目指していると主張しています。

 しかしながら、真実はまったくその逆です。つまり、製薬業界は、製薬市場拡大の基盤として疾病を存続させ続けることが目的なのです。コーデックス・カルテルは、意図的な疾病の根絶妨害をその目的としています。

 したがって、製薬業界は人類救済の伝統にもとづいてではなく、自らの利益を維持するために無数の人間を犠牲にする組織的犯罪者のグループであるIGファルベン社の伝統に基づいて運営されているのです。”・・・以下省略します。

 

 全文をご覧になられるには、タイトルの下のアドレスから閲覧して下さい。
 

 このようにトリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者は、国際頭痛学会を支配下におき影響を及ぼし続け、これが日本では学会を主導される方々や「慢性頭痛診療のガイドライン」の末端にまでも影響・コントロールされているということです。
 私達、一般人は、国際頭痛学会の作成した「国際頭痛分類 第3版β版」と聞かされれば、信じざるを得ません。誰もが信じてしまいます。あたかも、水戸黄門の印籠のごとく、振りかざされ私達・無知の人間を平身低頭させ従わせます。しかし、ここに欺瞞というか、落とし穴があることを私達は認識しなくてはなりません。


 卑近な例では、毎年、頭痛学会総会が開催されます。この総会では、他の学会と異なる点は、シンポジウム、教育講演、ランチョンセミナー、イブニングセミナー、招待講演等々、多数行われますが、これら全てが製薬メーカーを中心に、製薬メーカーがスポンサーとなって名を連ねており、まさに奇異な思いにさせられます。
 あたかも、製薬メーカー協賛の発表のような印象を感じさせられます。これが、学問を論じる場なのかと疑いたくなります。
 そして全国各地で、頭痛研究会や勉強会が開催されますが、必ずといってよいくらいトリプタン製薬会社がスポンサーになっています。
 当地域では「関西頭痛懇話会」が存在しますが、これも某トリプタン製剤の製薬メーカーがスポンサーになり、年2回、高級ホテルで開催され多額の金額を拠出されています。


 このように製薬メーカーは、学会をはじめ末端の日本全国各地の研究会に至るまで関与し続け、医療従事者をこの製薬業界に依存させてきました。
 そして、多くの研究者はこうしたトリプタン製薬メーカーの恩恵に浴してきました。そして研究者同士の”利権争い”が未だに絶えることはありません。

 

 このシリーズを連載中に、sinkoumam さんから以下のようなコメントを頂きました。


 家族にも話せず一人で日々頭痛と闘う毎日に、自分の命を否定したくなることもあります。
 多い時は40錠のトリプタン製剤を何ヵ月も服用し、薬物乱用性頭痛と診断され、今度は予防薬を服用しながら、しかし発作がおきればやはりトリプタン薬に頼るしかなく、対処療法であることに疑問を持ちながら、一生この生活をしていくことに本当に疲れ果てておりました。
 頭痛は他人からその様子をみていると、機嫌が悪いとか怠けているように思われてしまうことが多いことを知り、頭痛そのもの、そして薬を服用すること、病院に行くことすら罪悪感に苛まれておりました。
 ましてや、毎月の医療費や、薬代、サブリ等どれだけ負担になっているのかと思うと、家族にうしろめたい気持ちになり、自分が共に生活する事に自信を失ってしまいます。
 医者に薬が多い事の不安を伝えても、痛くなったら飲むしかない、我慢しないほうがいい、と言われ苦しい思いをしてきました。
 未病という観点から、今まで試したことのない方法で、片頭痛を克服できるのかもしれないと、希望を持ちたいと思っています。


 このような患者さんは、私の診療する紀南地区には日常茶飯事に遭遇します。
 これは、学会が作成される「慢性頭痛診療のガイドライン」に原因があります。ここでは、片頭痛にはトリプタン製剤が第一選択薬とされていることから、一般開業医が安易に処方されます。処方するにあたって、薬剤乱用頭痛の可能性が高いこと、そして服用中は必ず生活習慣の問題点を改善させながら服用するように指導しなくてはなりません。
 このような指導も行うことなく40歳過ぎの片頭痛患者さんにトリプタン製剤を処方すれば、あっという間に「薬剤乱用頭痛」を作ってしまいます。トリプタン製剤の恐ろしさをガイドラインに明記し、さらに生活習慣の問題点の改善策を明記しなくてはなりません。


「トリプタン製剤による薬剤乱用頭痛」


  苦しい頭痛という痛みだけをトリプタン製剤で取り除いても、ミトコンドリアの働きの悪さは厳然として存在しており、その根底にある病態(酸化ストレス・炎症体質)は次第に増悪してくることになります。
 このことはこれまで述べたことです。このため、自然と服用回数が増えてくることは避けることができません。このため、必然的に服用回数が増加して最終的には「トリプタン製剤による”薬剤乱用頭痛”」に至ります。このように片頭痛は悪化してきます。


 現在のトリプタン製剤ですが、片頭痛の場合、効くひとには麻薬なみの絶大な効果を発揮するため、つい飲み過ぎにつながってきます。

 トリプタン製剤は、大半は有効時間が短いため、片頭痛発作の持続時間が長いと、1回の服用で頭痛を抑制できずに、服用回数が増えざるを得ないという宿命にある薬剤で、市販の鎮痛薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、エルゴタミン製剤より以上に ”薬剤乱用頭痛を引き起こしやすい薬剤”とされていますので注意が必要です。


 このため、片頭痛診療の重鎮とされる名古屋の寺本純先生は、このような薬剤乱用頭痛の治療の難しさをこれまで訴えてこられ、特に”トリプタン製剤による薬剤乱用頭痛”を改善させる難しさを強調され、”従来の予防薬”では全く効かないとされ、最近ではボトックス治療による方法を提唱されます。
 そして、先生は、トリプタン製剤による薬剤乱用頭痛からの脱却にはボトックス療法しか現状ではないとされます。そして、その有効率は、1年以内で80%であり、残りの20%は脱却できないとされています。このように、一旦、トリプタン製剤による薬剤乱用頭痛に陥れば、運が悪ければ、一生、頭痛で苦しむことを余儀なくされてしまうことを意味します。まさに、頭痛地獄の絵図そのものということです。
 参考までに、寺本先生の提唱される「ボトックス治療」は現在、保険適応はなく、トリプタン製剤による薬剤乱用頭痛から脱却する唯一の方法でありながら、簡単に・身近な医療機関では受けることは出来ないのが現在の日本の状況です。
 ですから、一旦、トリプタンによる薬剤乱用頭痛に至れば、治すことは至難の業です。


 専門家は、トリプタン製剤が販売されて以降、一貫して、トリプタン製剤の服用によって、片頭痛患者さんの生活の質 QOLを高めることをばかりを強調してきました。

 そして、患者さんの利益を守るべき「患者団体」は、トリプタン製薬メーカーの広告塔となって、「トリプタン製剤の恩恵に浴していない方々が未だに存在する」と啓蒙活動を行ってきました。
 しかし、現実には、トリプタン製剤導入後16年間が経過し、上記のような患者さんが多発してきていることを直視しなくてはなりません。
 専門家はなぜだか、このような事実を決して直視することはありません。専門家であれば、率先して、このような患者さんがどうして生み出されて来るのかを明らかにしなくてはならないはずです。にも関わらず、本腰を入れて究明されようとはされません。
 相変わらず、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の作成される「国際頭痛分類 第3版β版」を絶対視し、トリプタン御用学者の考え方を鵜呑みにするだけのことです。こういったことから、今後も、これまでと何ら変わりなく進歩はないものと思われます。私達は、こういったことをきちんと認識しておく必要があります。
 専門家は、決して、私達の味方ではないようです。


 こういったことから、私は学会が作成される「慢性頭痛診療のガイドライン」に相対峙して、以下のものを作成して提示してきました。


  片頭痛治療のてびき 前編
    
http://taku1902.jp/sub510.pdf


  慢性頭痛 治療の考え方・進め方 後編
    
http://taku1902.jp/sub511.pdf

 
 これまで、脳のなかに異常ないとされている慢性頭痛(一次性頭痛)をあたかも脳の中に異常があるかのごとく、脳の専門家とされる脳神経外科医が、二次性頭痛の観点から当たり前のように、論じられてきたことが問題にされなくてはなりません。こうしたお門違いの脳神経外科医が中心となって、その病態を論じられることから、益々、混迷を深めてきました。
  最近では、脳のなかに異常のない頭痛と”定義”される片頭痛が、”中枢性疾患”という脳のなかに異常のある頭痛とまで、”基本的な定義”さえ覆され、まさに支離滅裂な状況にあると考えなくてはなりません。


 私の作成した慢性頭痛治療指針の前編・後編の2つをご覧頂ければ、これまでのお門違いの脳神経外科医の論説との相違が理解されるはずです。
 慢性頭痛は脳のなかに異常のない頭痛です。ですから、いくら二次性頭痛の観点から考察されようとも結論に至るはずはありません。
 専門家は、「国際頭痛分類 第3版β版」に準拠して作成した治療指針でないため、科学的根拠(エビデンス)に欠けると排除されることは目に見えています。
 このような頭痛領域の科学的根拠(エビデンス)だけを根拠にするのではなく、医学の他の領域の科学的根拠に基づいて考えなくてはなりません。
 これまで頭痛研究者は自分の頭で考えることもなく、欧米のトリプタン御用学者の考え方を検証もすることなく鵜呑みにしてきました。
 これを如実に示すものは、日本の頭痛診療・教育のあるべき姿を示すものと盲信される「Headache Master School Japan(HMSJ)」です。
 結局、科学的根拠(エビデンス)を云々する以前の問題として、自分の頭でよく考え、これまでの先達の研究業績を再構築するだけのことです。
 日本の頭痛研究者の最大の欠点は「自分の頭で考えない」ことです。


  これまでも再三にわたって述べてきましたように、トリプタン製薬メーカーおよびトリプタン御用学者の作成される「国際頭痛分類 第3版β版」に従って作成すれば、その内容には限界があり、到底このようなものは作成することはできません。
 例えば、「体の歪み(ストレートネック)」の存在そのものを「国際頭痛分類 第3版β版」では認めないことからも明らかです。
 

 私達は、国際頭痛学会が作成した「国際頭痛分類 第3版β版」という世界で最も権威ある基準であるといった”幻想”から脱却しなくてはなりません。
  このような”呪縛”から解き放たれて初めて、慢性頭痛なかでも片頭痛の本態解明に到達できるからです。

 

 これが、本シリーズの結論です。