脳は悲鳴を上げている!! その1 | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

脳は悲鳴を上げている!! 頭痛、めまい、耳鳴り、不眠は「脳過敏症候群」が原因だった????
 

 片頭痛の起こったときに、一般的には市販の頭痛薬を使う人が多いと思います。
 市販の頭痛薬や痛み止めの大部分は”みかけの痛み”のみを取り払い、水面下で起こっている脳の神経細胞の興奮症状を置き去りにしています。
 当然、毎回の片頭痛発作のたびに起きている脳の血管周囲の炎症に関しても放置されたままになっています。
 この興奮状態の放置により、片頭痛の回数や程度がだんだんとひどくなってきて、市販の頭痛薬の用法や用量の規定範囲を超えるようになってきたり、飲む回数が増えてきます。


 トリプタン製剤は、通常の頭痛薬とは異なり、片頭痛発作の際に脳の血管周囲に張り巡らされた三叉神経から、炎症たんぱくが放出されるのをブロックすると同時に、膨れあがった脳の血管を元の大きさに戻す作用を持ち合わせる、いわば根本から片頭痛を断ち切る薬です。
  また、トリプタン製剤は、不必要に脳の血管が炎症で損傷することも防いでくれるため、結果として、将来、脳梗塞に陥ることをある程度防いでくれることも明らかになっています。
 このような神経の炎症物質がばらまかれ、脳が片頭痛のたびに異常な興奮を繰り返すことを放置していると、脳の血管損傷の他にも、将来、よからぬことが起こるのです。
 それは、歳を取って片頭痛の痛みを忘れた頃に、突如襲ってくる、しつこいめまいや耳鳴り、さらには性格の変化です。
 片頭痛の発作のたびに脳が異常な興奮を繰り返していると、歳を取ってからは脳がちょっとした刺激で簡単に興奮するようになり、さらには常時、興奮状態が続くような状態に陥ってしまいます。このために、めまいや耳鳴りなどの症状が出るようになるのです。
 めまいは片頭痛のように吐き気を伴い、しかし長くとも3日は続かず、また体を動かすと強くなるなど、頭痛がしない以外は片頭痛と同じような症状を呈します。
  さらに、脳が常時興奮するような状態になると、耳鳴りが止まらなくなります。この耳鳴りは、耳に異常があって起こるのではなく、大脳にある側頭葉という、聴覚の中枢のある部分が興奮することによって起こる症状で、正確な医学用語では「頭鳴」といいます。
 このような状態になってからでも、脳の興奮症状を抑えるような抗てんかん薬を服用することで、ある程度は治療可能です。しかし、長年の間にこびりついた”お焦げ”をはがすには、相当時間がかかりますし、完全に取り払うことは不可能なことも多いです。
 このような結果に至らなくするためには、頭痛は単に痛みを抑えればよい、もしくは頭痛は我慢すべき病だという間違った考えを捨てるべきです。


  こうしたことから、いわば根本から片頭痛を断ち切る薬・痛みと興奮症状を両方おさめられる”トリプタン製剤”を服用すべきとされています。
  さもなくば、常時、興奮状態が続くような状態に陥ってしまうからです。
  「片頭痛を悪化させる大きな原因は、市販の頭痛薬を飲み続けること」です。
 片頭痛に対して適切な対処をしていないと、頭痛の度に脳血管に微細な損傷を残し、脳過敏症候群になってしまいますので、ちゃんと治療しましょう。
 頭痛の原因は「脳の興奮」にあるとされ、興奮状態にある脳が、血管や神経を刺激して痛みを生むのであり、それを一時的に鎮痛剤で押さえつけることでは何も解決せず、それどころかかえって、ますます脳が興奮しやすくなり、慢性化してしまいます。
 「抑うつ・パニック症状」と頭痛に因果関係があり、これも頭痛=脳の興奮状態と関連があり、セロトニンをコントロールすることで脳の興奮を抑え、ひいてはそれがパニック症状の改善につながっていく可能性があります。
 ここでいうセロトニンとは、セロトニン様の作用をするトリプタン製剤をさしています。
  基本的に、片頭痛発作時には、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質が減少あるいは機能が低下しており、片頭痛発作の時に、脳内セロトニン様作用をもつトリプタンを投与することによって、機能低下状態に陥っているセロトニンをバックアップしています。
 このことから、「抑うつ・パニック症状」がトリプタン製剤で改善されます。
 

 このような奇妙奇天烈なことが、ネット上では極めて当たり前のように・まことしやかに流布しています。果たして、このようなことが真実なのでしょうか。


  このことに関して述べる前に、某大学の精神科学教授は、頭痛と離れて、以下のように睡眠障害について述べておられます。まさに示唆的ですのでまず、こちらから・・


眠れない脳が悲鳴を上げる?  睡眠障害による国内の経済損失は3.5兆円!


  ゲームやネットに夢中になり、あっという間に深夜。あげくの果てにベッドに入っても寝付けない。リズムの崩れた生活で脳をいじめ、仕事や日常生活に支障をきたしていないでしょうか?
 睡眠不足がもたらす、こんなセンセーショナルな調査があります。某大学医学部の教授は、勤労者の不眠症など睡眠に関わる問題が日本経済に及ぼす損失を弾き出しました。


 調査は、大阪の化学企業の従業員3075人(有効回答)を対象に、睡眠や日中の眠気による作業効率の低下、交通事故などをアンケート調査しました。それをもとに賃金、交通事故の保険金など、公的データを合わせながら推計しました。その結果、日本経済の損失は、年間で約3.5兆円に上ることを初めて明らかにしました。


 内訳は、作業効率の低下が3兆665億円、欠勤731億円、遅刻810億円、早退75億円、交通事故2413億円、しめて3兆4693億円。調査には睡眠障害が引き起こす健康被害の損失が含まれていないといいますから、これを加えたらさらに巨大な損失になるはずです。  

企業も「スリープマネジメント」に乗り出した
 
 睡眠不足による経済損失がストレートに懸念される深夜バスや物流関係の会社のなかには、すでに睡眠障害に目を向けるところがあります。


 某観光バス会社では、運輸業界で増加している睡眠不足が原因で起こる交通事故の削減に乗り出し、「睡眠セミナー」を開催。事故減少に向けての睡眠アンケート調査を実施したり、ドライバーと運転管理者がスマホや携帯を通して情報を共有したり、常に健康状態や生活習慣をチェックする「スリープマネジメント」に取り組んでいます。


"眠れない脳"の行きつく先はうつ病?

 
 睡眠不足の原因は、何も職業によるとは限りません。悩み事、深夜に及ぶパソコン操作、スマホやタブレット閲覧などさまざまです。脳が"反乱"を起こす前にやめればよいのですが、のめり込んでしまいやすいのもこの手の趣味の特徴です。


 ところで、本来眠るべき時間に、脳が"電脳ラッシュ"にさらされるとどうなるのでしょうか?


 「入眠時には副交感神経が優位になり、緊張を解いて心身を休息させる状態が始まります。しかし、ベッドに入ってからも携帯やスマホなどを操作していたらどうなるでしょう。画面の光や情報内容による刺激が交感神経を刺激して、脳を覚醒させて入眠を妨げます。また、夜中に何度も着信があるとそのたびに起きて睡眠が浅くなります。疲労が蓄積され、ストレスの行きつく先がうつ病ということにもなりかねません」


 こう警鐘を鳴らすのは某クリニックの医師です。対策は、ネットやゲームを早めに切り上げることのほか、「深夜にメールをしない、電話をかけない。例えば22時以降は電源を切り、メールチェックは朝起きてからにする。昔は夜9時過ぎの電話は控えなさいと言われたものですが、携帯やスマホにも同様のマナーがあっても良いはず」とアドバイスをしています。


 ヒトの体は、地球の自転による24時間周期に合わせて、体温や血圧、ホルモンの分泌などの働きを変化させています。この生物に備わるサーカディアンリズム(概日リズム)の狂いが、肥満や生活習慣病、がんの発症などとも関係することが指摘されています。睡眠の質の担保はパフォーマンスの発揮にも影響する、ビジネスパーソンにとって不可欠なマネジメントだと言えます。
 

 このように、生物に備わるサーカディアンリズム(概日リズム)の狂いが、肥満や生活習慣病、がんの発症などとも関係することが指摘されています。
 この生体のリズムは「ホメオスターシス」によって維持され、「体内時計」により刻まれ、「体内時計」は「ミトコンドリア」・「セロトニン神経系」により制御されています。




 話をもとに戻します。頭痛、めまい、耳鳴り、不眠は「脳過敏症候群」が原因とされ、それも片頭痛発作時にトリプタン製剤を服用して適切に対処すべきとされます。
 一時的に市販の鎮痛剤で頭痛を押さえつけることでは何も解決せず、それどころかかえって、ますます脳が興奮しやすくなり、慢性化してしまうとされます。


 このような対処が勧められていたにも関わらずどのような結果になっているでしょうか。


 片頭痛は、約3割が自然に治癒し、約4割が症状は変わらず、残りの3割が慢性化して増悪してくるとされています。これが現実です。このように3割の方々が慢性化してくるという事実を、専門家はひた隠しに隠してきました。
 ということは、専門家の申されるように片頭痛に対してトリプタン製剤で対処したとしてもこのような結末に至ることを私達は忘れてはなりません。


 これまでも再三再四述べていますように、片頭痛はミトコンドリアの機能低下による頭痛です。ミトコンドリアの働きが悪ければ、当然、同時にセロトニン神経系の機能も低下します。ここに生活習慣の問題が加われば、脳内セロトニンの低下が引き起こされます。
 生体のリズムは「ホメオスターシス」によって維持され、「体内時計」により刻まれ、「体内時計」は「ミトコンドリア」・「セロトニン神経系」により制御されています。
 不規則な生活をすれば、体内時計が乱れ、「ミトコンドリア」・「セロトニン神経系」の機能にも影響を及ぼすことになります。
  睡眠は日中活動している間に傷ついたミトコンドリアを修復させています。ところが不眠が持続すれば、修復されないため、ミトコンドリアの機能は悪化し、これに伴ってセロトニン神経系の機能を低下させ、ここに諸々の生活習慣の問題点が加わることによって、脳内セロトニンは低下することになり、このため脳内セロトニンの低下により睡眠障害に拍車をかけてくることになります。このような悪循環を繰り返すことになります。


 ミトコンドリアは、全身を支え、姿勢を整える筋肉グループ「抗重力筋群」に多く存在し、ミトコンドリアの働きが悪くなれば当然のこととして「体の歪み(ストレートネック)」引き起こしてきます。
 セロトニン神経は直接体を動かすのではなく、筋肉を緊張させることによって、重力に対して姿勢を保つために働く筋肉に働きかけていることから、セロトニンが不足してきますと、セロトニン本来の働きである「正しい姿勢の保持」が、困難となり、「体の歪み」を招来し、結果的に「ストレートネック」を引き起こします。
  このように両者によって「体の歪み(ストレートネック)」が引き起こされます。


  ミトコンドリアの働きは、私達の生活環境は活性酸素で満ちあふれており、腸内環境の悪化でも活性酸素が増加し、必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6の摂取バランスが悪ければ、さらにミトコンドリアの働きは悪くなります。さらに有害物質の摂取は避けられないことから日頃からデトックスを怠れば、さらにミトコンドリアの働きは悪くなります。
 このようなことが積み重なることで、「酸化ストレス・炎症体質」が形成され、これに対して適切な対処をされませんと「酸化ストレス・炎症体質」が増強してくることになります。ですから、片頭痛発作時にトリプタン製剤をいくら毎回服用されようとも、「酸化ストレス・炎症体質」は改善させることは不可能であり、このため片頭痛は慢性化してくることになります。


 「脳が興奮しやすくなる」理由ですが、確かに市販の鎮痛薬は関与するかも知れませんが、その作用機序を考える必要があります。
 こうした薬剤すべては、人体にとっては害(有害なもの)になるのです。これらを解毒する際に、活性酸素が発生し、このためにミトコンドリアの働きを悪くさせることによって、片頭痛を増強させます。
 また、これら薬剤はいずれも”化学的ストレス”となって、脳内セロトニンを低下させ、”痛みの閾値”を下げるため痛みを感じやすくさせます。
 このように、本家本元のミトコンドリアの働きを悪くし、脳内セロトニンを低下させることに問題があります。


 さらに、脳過敏は、ミトコンドリアの働きの悪いところにマグネシウムが不足することによって起きてくるのが原因のひとつです。
 さらに ”セロトニン神経系”の機能低下に、生活習慣の不規則・ストレス・生理周期や、“小麦、乳・乳製品、肉食に偏った食事”をとり続け、“運動不足”が重なると「脳内セロトニンの低下」が引き起こされ、これも脳過敏の要因になっています。 
  さらに、「体の歪み(ストレートネック)」が長期間持続することによって、脳過敏の原因にもなり、片頭痛を慢性化させる原因にもなっています。
  この3つの原因で次第に「脳が興奮しやすく」なってきます。ここに原因があり、市販の鎮痛薬を服用したことだけが原因にはなっていません。


 基本的に、片頭痛発作時には、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質が減少あるいは機能が低下しており、片頭痛発作の時に、脳内セロトニン様作用をもつトリプタンを投与することによって、機能低下状態に陥っているセロトニンをバックアップしています。
 このように、発作時にだけトリプタン製剤を服用したからといって、機能低下状態に陥っているセロトニンを”一時的に”補填しているに過ぎないものです。
 片頭痛患者さんの根底には、「脳内セロトニンの低下状態」が存在し、このような状況をトリプタン製剤だけで是正・改善できるはずはありません。例えて言えば、”線香花火”のようなものでしかありません。このような脳内セロトニンの低下状態は、根気強い「セロトニン生活」や食事によってうまく工夫してトリプトファンを摂取し続けなければ改善は到底不可能であり、これまでの経験では最低3カ月は必要とされます。
 こうしたことからトリプタン製剤を服用されたからといって、「抑うつ・パニック症状」「不眠」が改善されることは、あり得ない話です。このようなことで改善されれば、誰も苦労はないはずです。皆さんのなかにも、「抑うつ・パニック症状」、「不眠」を伴い、苦労されておられる方々が多いと思いますが、果たしてトリプタン製剤で改善したでしょうか?
 このようなことで「抑うつ・パニック症状」、「不眠」が改善されるのであれば、どなたも苦労はなく、それこそ専門医などは必要とされなくなるはずです。


 それにも増して、片頭痛発症の根幹には「酸化ストレス・炎症体質」というものが存在し、このために、活性酸素や遊離脂肪酸が過剰に産生されやすく、このため血小板凝集が引き起こされ、これが引き金となって血小板から”生理活性物質”であるセロトニンが放出されることによって、片頭痛発作につながっていきます。
 苦しい頭痛という痛みだけをトリプタン製剤で取り除いていますと、その根底にある病態は次第に増悪してくることになります。このため、自然と服用回数が増えてくることは避けることができません。このため、必然的に服用回数が増加して最終的には「トリプタン製剤による”薬剤乱用頭痛”」に至ります。
 このようになれば、現時点では”対処が極めて困難な状態”になりかねません。
 ということは、市販の鎮痛薬に限らず、トリプタン製剤でもあてはまることです。
  このように考えるべきものです。


 しかし、「脳過敏症候群」といった馬鹿な話が罷り通っている世界です。


  次は「めまい、耳鳴り」ですが、これは、「体の歪み(ストレートネック)」が長期間持続した結果に過ぎません。以前から、東京脳神経センターの松井孝嘉先生が提唱されておられる「頸性神経筋症候群」そのものを意味しています。
 脳過敏症候群の診断基準として挙げられる脳波異常は、片頭痛のみならず長期間持続した慢性化した緊張型頭痛でも日常茶飯事に認められる所見です。決して、片頭痛だけの特異的な所見ではありません。
  「体の歪み(ストレートネック)」が存在すれば、胸鎖乳突筋に影響が及び「耳鳴り」の原因となるとカイロプラクターの方々は申されます。
 さらに、めまいを引き起こす最大の原因にもなってきます。
 しかし、「脳過敏症候群」を提唱される”偉い”先生方は、この「体の歪み(ストレートネック)」の存在を認めず、眼中にはありません。
 こうしたことから、「脳過敏症候群」の発生機序に関する論議は成り立たないことになります。


 以上のように、”偉い”先生方とズブの素人との間には歴然とした見解の相違があります。

 最も問題とすべきことは、”偉い”先生方は、片頭痛がミトコンドリアの機能低下によって引き起こされた頭痛とはまったく考えていないことです。
 先程挙げた、「脳過敏」「慢性化」の要因の3つは、すべてミトコンドリアに関連したものです。ここに根本的な相違点が存在します。


 結局、片頭痛を「後天性ミトコンドリア病」と考えれば、すべて理解されることです。
  

      http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12177569015.html  



参考までに・・


  脳過敏とは
     
http://taku1902.jp/sub440.pdf
 

  片頭痛の慢性化
      
http://taku1902.jp/sub442.pdf   

 

   体の歪み(ストレートネック)
     
http://taku1902.jp/sub441.pdf

  慢性頭痛とは
     
http://taku1902.jp/sub439.pdf