「新・臨床頭痛学」の第21弾です | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 第1章では、脳のなかに異常のない「慢性頭痛」は「健康的な生活」を送ることができないことに根本的な原因があると述べました。


「健康的な生活を送る」ためには、”ミトコンドリア”が重要な”鍵”となり、生命の根源ともなるべき役割を果たしています。
 すなわち、ミトコンドリアは、私達の体を構成する細胞の中にあり、食事から摂取した栄養素から生きる為に必要なエネルギーを作り出しています。 エネルギーを常時たくさん使う細胞であるほど、ミトコンドリアの数が多く存在し、ミトコンドリアは、私たちの”活力源”ともいえるものなのです。
 このためミトコンドリアは、健康な生活を送るための”基本”ともなるものです。
 そして、私達が日中活動している際に、常時活動している神経系がセロトニン神経系です。このようにエネルギーを常時たくさん使うセロトニン神経系は、ミトコンドリアの働きが悪くなりますと、同時にセロトニン神経系の働きまで悪くなってきます。


 このように、健康な生活を送るためには、ミトコンドリアが正常に働き、セロトニン神経系がまともに機能していることが不可欠な要素になっています。


 このため、片頭痛を改善・予防するためには、ミトコンドリアとセロトニン神経系をいかにして、活性化させるかが重要になっています。


 同じ、生活習慣病である糖尿病での運動療法では、どのような運動をすればどのくらいカロリーが消費されるかが、細かく計算され、減量するためにはどの程度の運動が必要なのかが示され、これに従って行うように指導されます。
 ところが、慢性頭痛の場合には、このような細かいカロリー計算をするような煩雑なことをする必要はありません。

 
 片頭痛の方々は、生まれつきミトコンドリアの働きが悪いことから、同時にセロトニン神経系の機能低下が存在しています。
 片頭痛の方々のミトコンドリアの働きの悪さの程度は各人・各様でさまざまです。
 ですから、自分の体力に合わせて、少しすつ運動強度を上げていくことが原則です。決して、無理をすると返って逆効果になってしまいます。自分のミトコンドリアの働き以上の運動を無理して行うことによって活性酸素を増やして、ミトコンドリアを逆に弱らせては何もならないということです。このため徐々に、運動強度を上げていくことです。絶対に無理なことはしてはならないということです。


 そして、運動不足は「脳内セロトニンの低下」を招くことから、運動によりセロトニン神経の活性化を図る必要があります。


 今回は、以下のファイルです。


  第21章 運動療法の基本原則
    http://taku1902.jp/sub388.pdf