「体の歪み(ストレートネック)」は頭痛と関係ないの??? | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 頭痛の専門家は皆さん全員、口を揃えて”頭痛と「体の歪み(ストレートネック)」”はエビデンスなし、すなわち関係なしとされます。
 そして、皆さんが必ずご覧になられる頭痛のHPの老舗とされる「頭痛大学」には、何故だか一切「体の歪み(ストレートネック)」に関する記載は存在しません。
 また、これを”あからさま”示すものは、専門医が遵守される「慢性頭痛診療ガイドライン」です。ここでは、「体の歪み(ストレートネック)」を根拠として施術を行われるカイロプラクター・整体師・鍼灸師の方々の治療に対する評価が推奨ランクCとされ、まったく評価されていない現実があります。しかし、こうした方々の施術により片頭痛の多くの方々が改善されてこられた事実があるにも関わらずです。(全員ではありませんが・・)


 現在、頭痛専門医が、この「体の歪み(ストレートネック)と頭痛」をエビデンスなし、とされる根拠は、2点です。


 その1点は、ストレートネックは、現代社会では、”日常茶飯事にみられる所見”であり、特別取り立てて論ずることでない、とされます。
 もう1点は、2004年の「国際頭痛分類 第2版」にあります。この改訂以来、それまで頭痛と頸椎の関与を考慮されておられた、寺本純、竹島多賀夫先生以下大半の先生方は、”右へ習え”で、口を揃えてエビデンスなし、とされるようになりました。
 それを証明するものは、第38回の日本頭痛学会総会における、東京脳神経センターの松井孝嘉先生の御指摘を、まったく無視され現在に至っております。
(松井孝嘉:頭半棘筋の異常がTension Type Headache を起こす.日本頭痛学会誌37(2)222 、2010)


 果たして、本当に頭痛と「体の歪み(ストレートネック)」とはエビデンスがないのでしょうか? これは、まさに極めて”素朴な疑問”です。


 これまで、今回の”素朴な疑問”で頻繁に取り上げて参りました。


緊張型頭痛と片頭痛はまったく別の頭痛である・・ウソ、ホント
 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12029947025.html
緊張型頭痛は”頭頸部デイストニア”???
 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12030353859.html
なぜ、「正しい姿勢」が大切???
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12032350709.html
「体の歪み(ストレートネック)」は大切???
 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12032735272.html
「歯の噛み合わせの悪さ」は、片頭痛によくない???
 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12032779242.html
”足裏病変”はなぜ悪い??
 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12032780933.html
片頭痛はどのようにして発症するのでしょうか????
 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12032919047.html
頭痛と腰痛は関係があるの???
 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12047119284.html
”アイスピック頭痛”って何???
 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12047508477.html
片頭痛と肩こりは関係があるの??
 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12049064838.html
子供と大人の片頭痛は同じなのでしょうか???
 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12049443041.html
片頭痛とめまいは関係があるの???
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12050599179.html
天気に左右されるのはなぜ???
 
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12050977096.html
閃輝暗点って何???
 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12051347617.html


 このように「体の歪み(ストレートネック)」に関して、たびたび”素朴な疑問”として取り上げて来ました。
 さらに平成25年11月には、「片頭痛治療の考え方・進め方」(文芸社)を出版することによって、頭痛と「体の歪み(ストレートネック)」のエビデンスの確立を呼びかけて参りました。私には、この「体の歪み(ストレートネック)」は慢性頭痛を考える際に極めて重要な位置を占めていると考えるからです。

 その基本とする考え方は以下にあります。


 まず、片頭痛と緊張型頭痛は連続した一連のものです。
 さらに、慢性頭痛の基本的病態には「体の歪み(ストレートネック)」が存在します。
 片頭痛は”ミトコンドリアの機能障害による頭痛”です。
 そして、片頭痛の大半は、”多因子遺伝”です。
 その”環境因子”として、以下の6項目があります。

  1.ホメオスターシス・・ストレスの関与
  2.免疫(腸内環境)の関与
  3.生理活性物質との関与・・脂肪摂取の問題
  4.体の歪み(ストレートネック)の関与
  5.セロトニン神経系の関与・・脳内セロトニン
  6.ミトコンドリアの関与

 そして、改めて、以下をご覧下さい。

  片頭痛はどのようにして発症するのでしょうか????
  
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12032919047.html


 体の歪み(ストレートネック)は慢性頭痛発症の起点となるものです。

 まず、緊張型頭痛が引き起こされ、これに環境因子として6つが関与して、片頭痛へと移行します。
 このように、体の歪み(ストレートネック)は、片頭痛の屋台骨、骨格ともなるべき基本的な病態となっています。


日常茶飯事にみられる”ストレートネック”


 片頭痛は、私達の体を構成する細胞の中にある”ミトコンドリアの機能障害”による頭痛です。ミトコンドリアは食事から摂取した栄養素から生きる為に必要なエネルギーを作り出しています。エネルギーを常時たくさん使う細胞であるほど、ミトコンドリアの数が多く存在し、ミトコンドリアは、私たちの”活力源”ともいえるものなのです。
 ミトコンドリアは、全身を支え、姿勢を整える筋肉グループ「抗重力筋群」に多く存在し、ミトコンドリアの働きが悪くなれば当然のこととして、姿勢が悪くなってきます。
 そして、私達が日中活動している際に、常時活動している神経系が「セロトニン神経系」です。このようにエネルギーを常時たくさん使うセロトニン神経系は、ミトコンドリアの働きが悪くなりますと、同時にセロトニン神経系の働きまで悪くなってきます。
 「セロトニン神経系」は、脳の中心にある「脳幹」の、さらに中央に位置する「縫線核」という部分にあります。そして、大脳皮質や大脳辺縁系、視床下部、脳幹、小脳、脊髄など、あらゆる脳神経系と結合し、脳の広い範囲に影響を与えている神経系です。
 セロトニン神経系は直接体を動かすのではなく、筋肉を緊張させることによって、重力に対して姿勢を保つために働く筋肉に働きかけていることから、セロトニンが不足してきますと、セロトニン本来の働きである「正しい姿勢の保持」が、困難となり、姿勢が悪くなってきます。
 このように、脊椎起立筋群に対して、ミトコンドリアの働きの悪さは、”筋肉そのもの”への関与し、さらに脳内セロトニンは、”神経系の要因”として、関与しています。
 結果的にストレートネックを引き起こしやすくなってきます。


 現代社会では、活性酸素に満ちあふれた生活環境に置かれています。
 さらに、知らず知らずのうちに摂取される環境汚染物質や残留農薬などの有害物質は「代謝異常」にも深く関わり、「ミトコンドリアの働き」を悪くさせます。
 日頃から、こうした有害物質を除去させるためには、デトックスが必要となり、水分摂取が不十分で、食物繊維の摂取が少なければ、有害物質が蓄積することになります。その結果、益々、「ミトコンドリアの働き」を悪くさせます。
 また、身の回りには活性酸素を発生するものが多く存在し、これがまた「ミトコンドリアの働き」を悪くさせる要因となります。このため抗酸化物質の摂取が不十分であったり、睡眠不足になれば、活性酸素が過剰に蓄積することになり、これらがすべてミトコンドリアの働きを悪くさせてきます。
 こうしたことから、50年間の間のうちにミトコンドリア自体の働きが人間界において、悪化していることから、セロトニン神経系の機能が低下することにより、「脳内セロトニン低下」を来たし、この両者が、ストレートネックを引き起こしやすくさせています。

 このような時代的な背景をもとに、現代では、「ストレートネック」が日常茶飯事にみられるようになってきました。こうしたことが、専門家のいわれる”ストレートネックが日常茶飯事にみられる”理由です。


慢性頭痛の発症の起点は”前屈みの姿勢”


 日常生活を送る上で、私達は前屈みの姿勢をとる生活環境に置かれています。特に、女性の場合は、炊事・洗濯・掃除を行う際に”前屈みの姿勢”を日常的にとっています。
 さらに職場では、事務系の仕事が多いためパソコンの操作を終日行うことになります。 仕事が終われば四六時中スマホ・携帯を覗き込む姿勢をとっています。
 こうした前傾姿勢は知らず知らずのうちに後頸部の筋肉に負担をかけることになります。
 これにさらに、イスに座るとつい脚を組んでしまう、ヒールの高いクツを長時間履いている、立っている時はたいていどちらかの足に体重を乗せている、横座りをする、立ち仕事や中腰の姿勢でいることが多い、いつもどちらかを下にして横向きに寝ている、または、うつ伏せになって寝ている、長時間座りっぱなしの仕事、イスやソファーに浅く座ってしまう、バックなどはいつも同じ方の肩にかける、重たいモノを持つ仕事をしている、赤ちゃんをダッコしていることが多い、などの無意識に”おかしな体の使い方”をしていますと、知らず知らずのうちに仙腸関節がズレ、骨盤の歪みから脊椎( 背骨)の歪みが生じてきます。仙腸関節のズレは、脊柱に影響が及びひいては頸椎にまで及んで、「体の歪み(ストレートネック)」を最終的に引き起こしてきます。
 このようにして「体の歪み(ストレートネック)」が作られてくることになります。


緊張型頭痛の起こり方


 人間の背骨(脊柱)はS状の湾曲を呈しています。人間は直立位を保っていますから、背骨が一直線ですと、全体重が下方の背骨全体にかかることにより、すぐに下部の背骨がダメになってしまいます。こうしたことにならないように脊柱はS状の湾曲を呈しています。S状の湾曲を示すことによって体重の掛かり方を分散させています。ということは頸椎は前に湾曲を示していることになります。ところが、頸椎が一直線で、なおかつ前に傾斜・左右いずれかに傾いて(捻れて)おれば、バランスがとれず後頸部の筋肉の片側だけに張力が常に加わることになり、これが肩こりに繋がり、この”こり”が上部へと拡がることによって鈍い痛み、締め付けられるような痛みとなってきます。これが、専門家が”とるに足らない頭痛”とされる緊張型頭痛です。このように頸椎が一直線で、なおかつ前に傾斜・左右いずれかに傾いてる(捻れている)ことが、重要なポイントになってきます。


片頭痛の起こり方


 このようにして、日常生活を送る際の”何気ない姿勢(とくに前屈みの姿勢)や動作”などが長期間持続することによって「体の歪み(ストレートネック)」が形成されることになります。そうなってきますと、さらに、緊張型頭痛が増強されることになり、さらに「体の歪み(ストレートネック)」を基盤として片頭痛になる可能性のある方は、生まれつき「ミトコンドリアの働きの悪い」”遺伝素因”があり、頭痛を訴える度にアスピリンを含んだ鎮痛薬を服用し続けたり、ミトコンドリアをさらに弱らせる抗生物質の服用・マグネシウム不足・有害物質の摂取等々の生活習慣等によって、さらに「ミトコンドリアの働きが悪く」なって来ます。これとは別に“小麦、乳・乳製品、肉食に偏った食事”をとり続け、“運動不足”が重なれば「脳内セロトニンが低下」することになり、これがさらに増強されてきます。こうした「ミトコンドリアの働きの悪さ」があるところに、さらに「マグネシウム」の不足が持続してきますと、「脳過敏」を引き起こしてきます。そして先ほどのストレートネックが持続すれば、頸部の筋肉が絶えず刺激を受けることになり、この刺激は三叉神経核に絶えず送られることによって、さらに「脳過敏」を増強させます。 これに生活習慣の不規則・ストレス・生理周期により「脳内セロトニンの低下」の要因が追加されて、「脳過敏」を増強させ、さらに症状を多彩なものとさせます。



「体の歪み(ストレートネック)」→首や肩の筋肉からの侵害刺激情報
↓                  ↓
↓       脊髄を介して三叉神経脊髄路核
↓                  ↓
↓       中枢性痛覚過敏(central sensitization, CS)
↓                  ↓
↓       脳の過敏性、頭痛の慢性化

自律神経失調症状 → 交感神経機能低下→頚性神経筋症候群
                               (慢性頭痛)



尾側亜核で三叉神経と頚神経が収束する


 ストレートネックのために、頭半棘筋に凝りが出ると、それが大後頭神経を刺激し、その刺激が三叉神経に伝わります。大後頭神経と三叉神経は脳のなかで、三叉・頸神経複合体を形成していて、つながっていますので、大後頭神経の刺激は三叉神経にも伝わります。
 このため、「体の歪み(ストレートネック)」が改善されないまま、放置されることにより、後頸部筋肉群にかかった刺激は常時、三叉神経核に送られ続けられることになります。このようにして、脳の過敏性、頭痛の慢性化へと繋がっていくことになります。さらに、閃輝暗点を引き起こす要因にもなっています。また、平静から、肩こり、めまい、腰痛を同時に訴えてくる原因ともなっています。


 片頭痛の場合には、ストレートネックを伴うことから、頭痛発作が「天気」によって左右されたり、光が異様に眩しく感じられたり、めまいが頭痛発作と関係なく出現したり、不眠、不安障害、パニック障害やうつ状態にまで発展することもあります。(これらは片頭痛の共存症とされています)


 問題は、専門家はこのような日常茶飯事にみられる「ストレートネック」と頭痛に関連した「体の歪み(ストレートネック)」との相違点がどこにあるのかが理解されていません。それは、頸椎X線検査でみられる、正面像での”左右どちらかへの傾き(強いて言えば、捻れともいうべきかもしれません)と側面像での”介助しての前屈位での”前屈位の不十分な点です。ここに根本的な相違点があります。
 ただ単に、中間位・側面像での前湾の消失・直線化だけではないことに注意が必要です。
 しかし、専門家の方々は、決してX線を被爆してまで、自分でX線撮影をされることはありません。X線テレビ透視下で、脊柱全体の走向を確認さえすれば、簡単に区別できることです。しかし、雲上人の専門家は、このような”下々のする”ようなことはしません。

 さらに、後頸部の筋肉群を触って、押してみるだけで簡単に判ることです。こうした単純なことすら、されることはないようです。まさに、手抜き診療です。
 このため、「体の歪み(ストレートネック)」はまったく眼中にはありません。
 さらに、カイロプラクター・整体師・鍼灸師のように、このような「体の歪み(ストレートネック)」を治す”スベ”(技術)を持ち合わせてはいませんので、「体の歪み(ストレートネック)」を是正・改善できません。
 こういったことから、「体の歪み(ストレートネック)」は容認することはありません。


 このように専門家には”眼中にない”ことから「体の歪み(ストレートネック)」に、先程の環境因子の6つが加わって、片頭痛へと移行してくることになります。
 そして、このような”環境因子の6つの存在すら”念頭にはまったくありません。

 専門家が「片頭痛の病態は、トリプタン製剤の作用機序の面からだけしか考えない」ということでは、自ずと限界があるということは言うまでもないことです。

 残念ながら、全世界の頭痛の専門家は、頭痛と「体の歪み(ストレートネック)」に注目することなく、片頭痛の病態は”頭蓋内の病態”にしか眼が向いておらず、こうしたことから日本の専門家は全てこれに従う現実があるようです。このような状況が持続される限りは、片頭痛の病態はいつまでも明らかにされることはないようです。
 それも、「国際頭痛分類第3版 β版」を頭痛研究の”絶対的な基準”とされることだけを考えても、永久に解明されることはないのではないでしょうか。
 少なくとも、つまらない議論を繰り返す以前の問題として、”閃輝暗点という前兆のある片頭痛患者”の「体の歪み(ストレートネック)」を徹底的に改善させることによって、こうした”閃輝暗点という前兆のある片頭痛患者”がどのような状況に至るのかを確認しさえすれば、簡単に結論が出るはずでありながら、このような”単純な”ことすらされない専門医には、問題があるとしか言えないようです。このような疑問を解く鍵は、極めて身近に存在するはずです。ただ単に、頭痛と「体の歪み(ストレートネック)」の関与を、何ら検証もすることもなく、問答無用にエビデンスなしとすることに問題があります。


 以上、「体の歪み(ストレートネック)は慢性頭痛発症の起点となり、その基本骨格をなす病態であり、さらに片頭痛に伴うめまい、肩こり、腰痛を引き起こし、さらに天気に左右されたり、閃輝暗点の一因ともなるものです。このため、頭痛と「体の歪み(ストレートネック)のエビデンスを確立すべきであるとして、平成24年4月に関西頭痛懇話会において、頭痛と「体の歪み(ストレートネック)」のエビデンスの確立を目的として”話題提供”のための発言を行おうとしましたが、時間の都合で、樋口真秀先生(同年1月に急に亡くなられたため)追悼の辞を述べる際の”1分間”の発言しか許可されませんでした。しかし、これまでも述べてきましたように、「体の歪み(ストレートネック)」はたったの30秒前後では説明しきれないものです。ところが皮肉にもその時の懇話会の特別講演の演題として「片頭痛、不思議で・神秘的な病気」が1時間割かれていました。
 まさに専門家にとっては、片頭痛とは不思議で・神秘的な頭痛でしかないようです。
 私からすれば、1時間あっても説明しきれないほどの内容であり、到底30秒前後の発言では到底説明は不可能でした。結局、このため日の目を見ることはありませんでした。
 こうした理由から、平成25年11月には、「片頭痛治療の考え方・進め方」(文芸社)を出版することによって、頭痛と「体の歪み(ストレートネック)」のエビデンスの確立を呼びかけて参りました。(http://taku1902.jp/sub041.pdf

 いずれにしても、頭痛と「体の歪み(ストレートネック)」のエビデンスの確立さえすれば、慢性頭痛の病態は一挙に解明に向けて道が開けてくると考えたからです。
 ただ、問題は、片頭痛を”多因子遺伝”と考えることなく、単一遺伝子から生じるものがあることから、すべて単一遺伝子による”遺伝的疾患”であるかのごとく考え、さらに「国際頭痛分類 第3版β版」を頭痛研究の”絶対的な基準”と考える限りは、永久に片頭痛の病態そのものは解明されることはないと考えます。

 しかし、現在の学会を主導される方々は、片頭痛の病態をトリプタン製剤の作用機序の面からすべて説明可能とされ、片頭痛の治療体系はすでに確立されたとされます。現在では、頭痛をサイエンスとして、さらに細かく分類することしか念頭にないようです。
 こういったことから、いつまでも、片頭痛発作時にはトリプタン製剤を服用し、誘発因子を取り除きながら、予防薬を服用し、片頭痛の頻度を抑えながら、片頭痛が起きなくなる年代まで待ちましょうということのようです。
 このため、片頭痛そのものを”完璧に”予防し、片頭痛を撲滅させるといった発想には至らないということのようです。片頭痛への移行を阻止することが重要なはずです。


 特に問題とすべきは、この「体の歪み(ストレートネック)」は小児期から存在します。
 そして、カイロプラクター、整体師、鍼灸師、歯科医の方々は、この「体の歪み(ストレートネック)」を是正・改善さえすれば、小児の片頭痛が改善されてしまうという事実です。しかし、専門家は何故だか、こうしたカイロプラクター、整体師、鍼灸師、歯科医の方々の施術を一切、評価されません。小児の片頭痛こそ対処しやすいはずです。
 小児期の段階、さらに片頭痛発症時点から「体の歪み(ストレートネック)」対策を行えば、後々の”ややこしい状態”は防げるはずです。にも関わらず、「体の歪み(ストレートネック)」の発症要因を考察および推論することなく、また一切検証することもなく、問答無用で、エビデンスなし、と無視される現状が存在します。



 こうした状況が、どなたに有益・有利なのかを考えれば容易に答えは出てくるはずです。
 このような状況を、誰が打破し、解決していくというのでしょうか?
 本来であれば、「頭痛の専門家」が率先して明確にすべきではないのでしょうか?

  このように考える限り、頭痛専門医とは一体何なのでしょうか? 単なる”称号携帯者”なのでしょうか? それも「国際頭痛分類 第3版β版」を絶対的な”教典”とする”カルト集団”なのでしょうか?

 このように、「体の歪み(ストレートネック)」は一切、無視され、「片頭痛がミトコンドリアの機能障害による頭痛である」という先達の業績は一切眼中になく、専ら、片頭痛の病態は、トリプタン製剤の作用機序ですべて説明可能とされます。本来、ミトコンドリアの機能障害の結果として、セロトニン神経系の機能障害が引き起こされ、これに諸々の生活習慣によって「脳内セロトニンの低下」が引き起こされてくるものです。

 トリプタン製剤は、このようにして引き起こされた「脳内セロトニンの低下」を補填しているに過ぎないはずでありながら、このような単純なことすら理解されません。
 こうした考え方がどこに起因するのかを冷静に判断する時期にきているようです。 http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12029560524.html

 有識者の出現をただひたすらに望むしかないようです。
 そうでなければ、救われないのは現実に片頭痛で苦しまれる方々だけです。
 頭痛をサイエンスとして、エビデンスを確立し、今後さらに「頭痛を細かく分類」するということは、”学問”としては有意義なことかも知れませんが、これは暇人の”遊び”でしかありません。これが真の「頭痛学」といえるのでしょうか?
 「臨床頭痛学」の本来の目的は、頭痛患者さんの救済ではないでしょうか?
 慢性頭痛の本態解明を究極の目的とすべきです。
 皆さんは、どのように思われますでしょうか?


これが、私の極めて単純で”素朴な疑問”です。