低気圧が来ると自律神経が乱れて片頭痛が起きるという嘘! 第2弾 | 頭痛 あれこれ

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 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

自律神経機能との関連について


 片頭痛の多くの方々は、発作が「天気・気候・低気圧」に関連して誘発されることは事実です。しかし、このような方々は、「雨の降る前日から、発作が始まります」「また、低気圧が、地図の上では、遙か遠方に発生していて、この低気圧が通過する前から発作を生じてきます」こういった意味で、「気象予報士」とも称される所以です。
 これまで歴史的に「卑弥呼や織田信長」の史実が存在します(この点は、後述の「富永喜代」先生の記事を以下で述べます。
 ところが、ムチウチの方々も同様に、このような天気の変化で不定愁訴が増悪してきます。まさに、片頭痛の方々と全く同じ病態を示されます。
 「ムチウチ」を経験されますと、「ストレートネック」が増悪して来ます。この点は、これまで東京脳神経センターの松井孝嘉先生が報告されて来られました。この「ストレートネック」によって引き起こされる病態は「自律神経失調症」そのものと考えられています。片頭痛でも同様にストレートネックを認めるわけですので、ここに原因があると考えるのが妥当のように思われます。
片頭痛治療上、頭痛専門医には、ストレートネックを改善させるという考えは存在しない訳です。
このため、「ストレートネック」は何時までも放置される形となり、ストレートネックが長期間持続することによって、松井先生も指摘されますように「自律神経失調症状」を引き起こして来るものと思われ、発症当初では低気圧が誘因でなかった方々が、後々、低気圧が誘因となってくるという事実に符合することになります。


 ところが、分子化学療法研究所の後藤日出夫先生は自らのブログ「Ph・ドクターG の健康塾」において、以下のように述べておられます。


 もしも、低気圧によって自律神経が乱れるとすれば、パイロットやスチュワーデスの自律神経は乱れっぱなしになるし、片頭痛の人は飛行機に乗るたびに発作を起こすことになります。また、エレベータで降下すると必ず片頭痛の発作が起きるってことにもなります。
 そんなことはないでしょう。
 低気圧と言うのは空気が薄く(酸素濃度が低く)、高気圧は空気の濃度が高く(酸素濃度が高く)、低気圧の時は同じ呼吸量であれば酸素吸収量が少なくなるから、虚血に敏感な片頭痛もちの人が反応するのです。ですので、酸素濃度がほぼ一定の飛行機の中(気圧は下がるが)やエレベーターの中では気圧が低下しても片頭痛は起きないのです。
 しかし、空気の薄い高い山に行けば片頭痛の発作は起きることになります。
 要は、満員の集会所であれ、人ごみであれ、低気圧であれ、酸素濃度が低くなれば、ミトコンドリア活性の低い人にとって、その後には活性酸素が発生するということなのです。
低気圧で自律神経が乱れるなんて、どこの誰が言い出したのでしょうね。

このように申され、自律神経との関与に否定的な見解を示されます。


果たして、何が真実なのでしょうか???


 首にはたいへん多くの神経や血管が集中しています。首の筋肉や関節の異常などによって、これらの神経や血管が圧迫されると、自律神経の働きが乱れ、さまざまな不定愁訴が起きることが多いのです。その症状は、頭痛、吐き気、耳鳴り、めまい、イライラ、不眠など、実に様々です。ときには、こうした不調が自律神経失調症やうつ病など、こころの病気にまで発展することもあります。
 ストレートネックが長期間、放置されて引き起こされる病態が「頸性神経筋症候群」です(東京脳神経センターの松井孝嘉先生による)。結果として、さまざまな自律神経失調症状が引き起こされ、片頭痛にストレートネックを伴う場合には、頭痛発作が「天気」によって左右されたり、光が異様に眩しく感じられたり、めまいが頭痛発作と関係なく出現したり、不眠、不安障害、パニック障害やうつ状態にまで発展することもあります。(これらは片頭痛の共存症とされています)
 こういったことから、慢性頭痛がこじれた状態になったり、ムチウチの場合にも同様ですが、頭痛をはじめとする色々な訴えが出てきます。その代表的なものは、「気象の変化、低気圧」によって頭痛が出現したり不定愁訴が増悪し、あたかも「天気予報士」のように天候を言い当てる方々もおられ、”気象病”の代表的疾患とされるほどです。


 それでは、このような自律神経失調症状は、ストレートネックとどのように関与しているのでしょうか? これに対して、2つの考え方があるようです。


胸鎖乳突筋の関与


 自律神経と脊柱は深い関係にあります。背骨の調節を行い機能を正常にすることによって、自律神経のバランスが整い、片頭痛の改善が期待できます。特に首の上部(上部頚椎)が重要で、上部頚椎に問題が見られることが多いようです。
 ストレートネックが存在しますと、体中至る所に様々な緊張が不自然な歪みや血行不良を起こします。こうした機能低下の引き金となっている重要な筋肉があります。
 それが胸鎖乳突筋と呼ばれる筋肉です。ちょうど頭の付け根(耳の後ろあたり)から、首筋(くびすじ)、鎖骨にかけて首の両側に付いています。
 この筋肉の緊張は頭痛やめまい、耳鳴り、難聴などの引き金になる原因筋と考えられ、おおかた自律神経を司る筋肉とみるカイロプラクターもいるほどです。
 緊張型頭痛・片頭痛に悩む方の多くは、この筋肉の影響によって、首の至るところに突っ張りやコリ・鈍痛を感じるのが特徴でもあります。(一度、首や肩を色々と押してみてください。痛みやコリを感じる部分があるはずです)
 そういったことから、この胸鎖乳突筋の緊張を和らげることが、緊張型頭痛・片頭痛のひとつの改善ポイントになってきます。
 以上のようにカイロプラクター・整体師・鍼灸師の方々は考えて、「体の歪み(ストレートネック)」の施術をされて実績を挙げておられるようです。


頸椎そのものが関係??


 この考え方は酒井慎太郎先生によるものです。以下、酒井先生に説明して頂くことにします。


不定愁訴を伴う症状は「頭と首の境目」が治療のカギ


 ここでポイントになるのは、首の後ろ側の上部。後頭骨と第1頸椎の間です。この部分をゆるめておくことが、首の健康をキープするうえで、大変重要になってきます。
 後頭骨は、頭蓋骨の一番下の骨であり、第1頸椎は、7個ある頸椎の一番上の骨です。
 つまり、「頭」と「首」の境目にあたるところ、この部分を関節包内矯正を用いて広げたり、レーザーなどを当てて温めたりすると、非常に治療がうまくいくことが多いのです。首、肩のこりや痛みばかりではありません。この部分への治療が威力を発揮するのは、首や肩の不調に加えてさまざまな不定愁訴を訴えている場合です。首にトラブルが起こると、同時多発的に頭痛やめまい、吐き気、耳鳴り、イライラといった症状が起こることが少なくありません。首を痛めた後、体のあちこちに不調が現れ、自律神経失調症のような症状(バレリュウ症候群)が出ることもあります。そういった数多くの不定愁訴が現れるタイプの不調にもこの部分をゆるめることが大変有効です。
 実は、なぜ、この「頭と首の境目」を緩めると、こうした好成績の治療ができるのか、そのメカニズムについては、よくわかっていません。ただ、この部分は脳と首の接点であり、大脳と体をつなぐたくさんの神経や血管が集中しているところです。この重要な部分の隙間が狭くなると、自律神経系や血流などにさまざまな影響が出るのではないかと推測されています。神経や血管が圧迫されると、大脳から体の各器官への指令がうまく伝わらなくなってなってくる可能性があります。それで、肩や首の不調とともにさまざまな不定愁訴が現れてくるのではないかと思われます。
 私は、この「頭と首の境目」の部分が、首や肩の状態を左右する非常に大きなカギなのではないかと思っています。
 このカギが閉まってしまっているか、開いているかは、首・肩の健康に大きな違いが出てきます。カギを開けてちょっとゆるめてあげるだけで、それまで堰き止められていたいろいろな”流れ”が回復するような気がします。恐らく、ここを緩めることで、脳から体へ向かう血液の流れや、脳脊髄液の流れ、神経伝達の流れなどが一斉に回復するのではないでしょうか。
 当医院には、首・肩こりや痛みはもちろんのこと、さまざまな不定愁訴に悩まされ続けた方がたくさん来院されています。そういう大多数の患者さんが、「頭と首の境目」にレーザーを当てたり、関節包内矯正を行ったりすることによって実際に治っているのです。
 ですから、いろいろな不定愁訴を伴う首こりや肩こりも、決してあきらめることはありません。「頭と首の境目」のポイントに狙いを定め、脳と体の連絡をよくする治療を行えば、すっきり治すことが可能なのです。


「脳と体の連絡をよくすること」は自分でもできる


 私は、「後頭骨と第1頸椎の間」が狭くなってくるのには、やはりストレートネックが関係しているのではないかと考えています。
 頸椎が7個の骨で構成されていることは先に述べましたが、ストレートネックでカーブが失われるのは、5番、6番、7番などの「下のほうの頸椎」です。ただ、これらの支障は、当然ながら「上のほうの頸椎」にも影響を及ぼしています。すなわち、頸椎の1番から4番はもちろんのこと、後頭骨にも影響しているはずです。
 つまり、”下”が悪くなれば”上”も悪くなる。おそらく、カーブが消失して頭の重みを支えきれなくなった「下のほうの頸椎」が、負担を「上のほうの頸椎」へ押し返すことで「頭と首の境目」を狭くしてしまっているのではないでしょうか。
 ですから、原因を突き詰めれば、やはり、前かがみやうつむきなどの生活習慣の問題に行き着くのだと思います。逆に言えば、日頃、そういった悪い姿勢を長く続けていれば、誰でも不定愁訴などの厄介なトラブルに見舞われる可能性があるということです。
 常日頃から姿勢に気をつけ、ストレートネックを防ぐとともに、「頭と首の境目」に対しても細心のケアを心がけておくべきです。”ちょっとした工夫”をしているかいなかで、首や肩のトラブルにどれだけ悩まされるか大きく変わって来ます。
 私は「首の問題からさまざまな不定愁訴に悩まされる人」はもちろんのこと、「ひどい首や肩こりに悩まされる人」「そんなにひどくはないけど、首や肩がこっている人」「今は健康だけど、仕事でうつむき作業の多い人」など、いろいろなレベルの方々に、このケアを行うことをお勧めしています。
 これを習慣にすれば”脳と体の連絡”がよくなって、首や肩の症状以外にも、さまざまな不調に対する予防効果が期待できます。首という部分は、脳と体をつなぐ唯一の架け橋です。
 ですから、その連絡橋の”流れ”を滞らせたり狭くしてしまったら、あちこちに不調が出るのは当たり前です。連絡橋の”流れ”をいつもスムーズにしておくことは、極めて大切なことです。


肩をすぼめがちな人は「第1肋椎関節」に注意しよう


ちょうど鎖骨の下側に「第1肋骨」があります。この第1肋骨のつけ根、胸椎と接する部分が第1肋椎関節なのです。ここは、首から胸部へ向かう血管や神経が密集している場所です。しかし、狭い場所にあまりにたくさんの血管や神経が通っているため、この関節が固まっていると、それらの血管や神経が圧迫されやすくなります。この圧迫によって肩こりや手のしびれが引き起こされやすいのです。「胸郭出口症候群」にも、ここの関節の可動域が狭いことが関係しています。
 ですから、関節内包矯正によってこの第1肋椎関節を動かして、血管や神経への圧迫をとると、それだけで肩こりや手のしびれがウソのようにきれいになくなるということが少なくありません。
 ちなみに、日頃から肩をすぼめている人は、この第1肋椎関節部分が狭くなる傾向があります。また、パソコン作業が多い人には、前かがみで両腕を前に出し、肩をすぼめながら作業をしている人が多いので、この部分を狭くしてしまいがちです。


 以上のように述べておられます。


 

 ところが、「頭痛専門医は、片頭痛持ちが歴史を動かす!? 卑弥呼・信長と片頭痛(富永喜代All About)」でも示されるように、卑弥呼、織田信長を例に挙げて、以下のような見解を示されます。
 ”片頭痛の方々は、気圧の変動を誰よりも早く察知し、低気圧の到来を予見することができます。片頭痛には低気圧に反応するタイプがあります。特に、これから低気圧が近づいて天候が悪化するタイミングに反応するタイプが多いようです。
片頭痛を持つ人の脳は、片頭痛がない人の脳より興奮性が高く、その働きが良すぎるのです。そのため小さな変化にも脳が反応し、それを神経の痛み信号に変換して頭痛を起こす、と考えられています。”

 このように、片頭痛は「神秘的で・不思議な病気」ということのようです。


 低気圧が来ると自律神経が乱れて片頭痛が起きるという嘘!

   http://ameblo.jp/yoyamono/entry-11944485390.html