これまでOCNのブログ「頭医者のつぶやき」に掲載していたものです。
アクセス数の多かったものを、ここに再度掲載させて頂きます。
平成25年11月2日(土) 埼玉国際頭痛センター:平成25年度の「頭痛教室」において、
「頭痛のためのヨガ~だれでもできるヨガ~」と題して講師の埼玉精神神経センター
ヨガインストラクターの坂井篤子によって開催されました。
そして、巷では、以下のような体験談がネット上に公開されています。
「ヨガで片頭痛を解消する」
体を動かすのは、健康にいいこと。
とはいえ、片頭痛など頭痛が起きているときは運動はできませんね。
しかし、そのつらい片頭痛を予防するためにも、日頃からストレッチをしたり、体を動かすことが必要です。
片頭痛を予防するための運動として、ヨガはおすすめですよ。
ヨガはとても人気がありますね。
ハードに体を動かすわけではないヨガは、さまざまな年齢層の人に向いています。
呼吸をしながら、体を動かしていくので、シェイプアップや精神的な落ち着き、体の柔軟性もついていきます。
肩こりや首のこり、腰痛などにもいいと言われるヨガ。
ヨガにはさまざまなポーズがあります。
中でも片頭痛の予防にいいと言われるヨガのポーズを紹介しましょう。
まずは、うさぎのポーズです。
うさぎのポーズは背骨や首をやわらかくし、眼精疲労や肩こりにも効くと言われているポーズです。正座をして両手でかかとを外側からつかみます。
ゆっくりと息を吐きながら、上体を前に倒していき、頭のてっぺんを床につけます。
このとき、できるだけ頭をヒザに近いところにつけましょう。
頭を床につけたら、お尻を高く上げます。
このとき、両足のかかとが離れないようにしましょう。
頭を動かしたりすると、首に負担がかかるので注意しましょう。
20~30秒キープしたら、お尻を下げ、ゆっくりと息を吸いながら正座に戻ります。
私は体は人の数倍もかたいので、ヨガは無理かな、と思っていました。
うさぎのポーズも、正座はひざが痛くてできないし、お尻も上がらない私です。
でも、できる範囲でやればいい、というトレーナーの言葉に甘え、続けています。
おかげで、少しは体が曲がるようになったかな?
大事なのは無理をしないことです。
無理をすると痛いから、とかキツイからと思ってしまい、続かなくなります。
片頭痛の予防のためには、ヨガは続けなくては効果がないと思います。
無理せず、自分のできる範囲で楽しみながら行うことが大切ですよ。
「片頭痛対策にヨガ」
昨日は朝からハタヨガの片頭痛コースに参加してきました。
仕事前にヨガに通えるようになるとは、、、
(以前は、そんなの絶対に無理。時間がない。と許可できませんでしたから~)
いい感じに ゆるゆるとゆるまっておりますね(^^)
さて、片頭痛ですが・・・
雨が降る前に 必ずと言っていいほど片頭痛になっちゃうんですよね。
気圧の変化が影響しているのかな、と感じます。
なので一昨日はひどい頭痛でヘロヘロでした。
でも、朝からしっかり全身の色んな部位をのばして 流れが良くっなたら心身共にスッキリ!
ついでに骨盤矯正のヨガも教えていただいてお得なレッスンでした。
今年からはじめたレッスンですが、全身がほぐれるせいか
心もオンとオフの切り替えが上手くなってきたような気がします。
運動が苦手ですけど、ヨガはこれからもずっと続けていけそう~♪
それでは、なぜ、ヨガが「慢性頭痛」とくに片頭痛によいのでしょうか?
これまでも、片頭痛とミトコンドリア、セロトニンの関与について述べて参りました。
まず、「ミトコンドリア活性の効果 活性酸素を減らす」
ミトコンドリアを活性した場合の効果について少し見てゆきたいと思います。
そもそもミトコンドリアとは何なのか?
『ミトコンドリアの新常識(NHKサイエンスZERO)』、『体が若くなる技術』、『ミトコンドリア不老術』などによると、人体にとっての主要な役割は栄養や酸素や電子やらからエネルギーを作ることです。
形はミミズのようでウネウネとウジャウジャとたくさんのミトコンドリアが細胞内で動き回っています。
その詳細については上の書籍を参考にしていただいてもよいですしウィキペディアでも少々わかりにくいですがまとめられています。
ミトコンドリア関係の書籍によるとどの書籍でもミトコンドリア活性の効果としてまず「若返り効果」を挙げ続いて「抗がん効果」も挙げているものが多いです。
私がミトコンドリアに注目するのは、
・「若返り効果」、「抗がん効果」→対放射性障害
・放射性物質を利用可能にしてしまう可能性
・「小食、微食、断食」を可能にしてくれる→放射性物質の回避効果を相乗してくれる
というそれぞれの効果ががガッチリと絡み合っているように思えたからです。
『ミトコンドリアの新常識(NHKサイエンスZERO)』や『体が若くなる技術』太田成男(著)のなかでミトコンドリアはエネルギーを生成する過程で活性酸素を排出してしまうということが述べられています。この活性酸素によって正常な細胞傷つけられがん細胞化するということです。
では活性酸素の排出を抑えるにはどうすればよいのでしょうか。それはミトコンドリアを増やすことで可能になるとうことです。ミトコンドリアの数が少ない状況でエネルギーを作らせていると質の悪いエネルギー(活性酸素)を発生させてしまい、ミトコンドリアの数を増やすことで質の良いエネルギーを作り出せ活性酸素の発生を抑えられるとのことです。
具体的なエクササイズとし、
●マグロトレーニング
●背筋を伸ばす
●寒さを感じる
●空腹を感じる
●ヨガをする(ポーズ、瞑想)
という4点を継続して行うことがよいようです。
て『体が若くなる技術』太田成男(著)によると、マグロ=赤身=遅筋のことでミトコンドリアが豊富に含まれている身体部位とのことです。例えば心筋や太ももの筋肉や体幹を支えるインナーマッスルのことで長時間動き続けスタミナを要する動きをする筋肉です。マグロトレーニングとはこの遅筋を鍛えようというもので、例えばウォーキングよりやや強めの運動をある程度の時間継続することで鍛えられるということです。
またヨガや太極拳、気功などによると身体をゆ~っくり動かすことで遅筋は鍛えられると言います。
背筋を伸ばす、というのもこの延長で大きな背筋の赤身を鍛えることでミトコンドリアを増やすことができるということです。
寒さを感じるというのは安保氏の主張と相反することになるのですが、寒さを感じるとエネルギーの需要が増加しそれにともないミトコンドリアも増加するということです。
空腹も同様にエネルギー需要を理由として挙げられていますが、これに関してはの安保氏の主張と一致します。
空腹、飢餓状態がミトコンドリアを活性化させることに関して『ミトコンドリア不老術』日置 正人 (著)では酵母菌の実験をあげています。酵母菌もミトコンドリアを持っており酵母菌を低栄養状態にすることでそのミトコンドリアが増加するということです。
ヨガに関して『ミトコンドリア不老術』日置 正人 (著)では有酸素運動でありポーズと瞑想が中心であるため、ミトコンドリアが活性化し作られたエネルギーを無駄な無酸素運動に回さずに済むため、体内でエネルギーが不足している場所(疲れている場所、疾病箇所など)に融通することができるようになると言う点で優れていると述べています。
ミトコンドリアを増加、活性化するための食事法、エクササイズとして『臓器は若返る メタボリックドミノの真実』(伊藤 裕著)のなかで、
食事法
●食事の適量はいつもお腹が減っている感じ
●過剰摂取の目安は満腹感、気持ち悪くなるほど食べる
●食べるストレス、気持ち悪さを無視しないでほしい
と述べられています。
エクササイズ
●ちょいきつめの有酸素運動
を挙げられています。
また同著のなかで運動がミトコンドリアを増加させる理由として、
「運動することで増加するナトリウム利尿ペプチドが筋肉細胞に作用し、cGMP(血管拡張作用に関連する物質)を増やしミトコンドリアの数を増加させ、高効率ミトコンドリアを増加させる」(P166)と述べており、若干わかりにくいですが科学的根拠があるようです。
ミトコンドリア活性の効果として付け加えると「長寿の人ほどぽっくり死ねる」というものがあるそうです(『ミトコンドリア不老術』日置 正人 (著) より)。
小食を続けることで人間が持つ長寿遺伝子のスイッチが入ることで寿命が延びると同時に、ミトコンドリアが活性化すればおのずと長寿になり、同時に活性酸素によるガンや心筋梗塞、その他疾病に罹患しにくくなることから死ぬ場合はぽっくりなのです。
( across the Fukusima 不食の時代 から転載)
ミトコンドリアを効果的に増やすには
最近になって、細胞の中のミトコンドリア自体を、ちょっとした生活習慣や運動によって1週間程度で簡単に増やせることもわかってきました。
運動をしていなかった人が、1週間も続ければ同じ運動量をより楽にこなせるようになるのは、体内のミトコンドリアが増え、エネルギーを効率よく作り出すことができるようになったためです。
ミトコンドリアは持久力に関係する筋肉に多く含まれるとわかっています。特に姿勢を保つための筋肉、背筋と太股の筋肉に多く含まれています。
日常生活の中で背筋を意識して伸ばし、ほんの少し大きく歩幅をとって歩くだけでもミトコンドリアを増やすことができます。
バランスをとるような片足立ちや、有酸素運動、ヨガのようにゆっくりとした動作で姿勢を保つ運動は、ミトコンドリアを増やすのにとても効果的。1週間ほど続けるとミトコンドリアが活性化され、基礎代謝が上がってきます。
ちょっとだけ背筋を伸ばしたり、電車の中で片足立ちをしたり...ヨガの中だけでなく、簡単な動きを日常生活にも取り入れてみてください。1週間ほどで体の調子が変わってくるでしょう。体のとっても小さなところから、若返ってくるかもしれませんね♪
ヨガとセロトニン
セロトニンとは
脳内物質で、不安や興奮、不快感を鎮める「リラックス」のホルモンです。喜びや快楽で興奮すると出るドーパミン(快)や、恐れたり驚いたりすると出るノルアドレナリン(不快)の情報をコントロールして鎮める精神安定作用があります。
このセロトニン、不足すると感情のコントロールが難しくなるために快楽から抜け出せずに依存症になったり、うつ病になったり、キレやすくなったり、摂食障害になったりしやすいといわれています。人がリラックス状態にある時、例えば筋肉をほぐしたり、いいにおいをかいだり、いい環境にいるような「癒し」の状態では、セロトニンが出るのだそうです。
ドーパミンやノルアドレナリンがアクセルなら、セロトニンはブレーキといったところでしょうか。現代人は、セロトニンがどうも不足しています。
その鍵は呼吸が握っています。
呼吸と共に動くようなリズムのある運動を5分以上続けることにより、セロトニンが増えます。だから、ヨガや瞑想が良いのです。
そういえば、ヨガやって最後にリラックスして起き上がった後ってすごく安定していて爽快な気分になりますね。セロトニン分泌しているためです。
ヨガは、鼻から(口じゃないですよ!)深く長く一定の呼吸を続けながら動いていくことで瞑想的な感覚が生まれてきます。プラナヤマ(呼吸法)だけでも同じく効果的でしょう。
呼吸は(※1)自律神経と深く関わっています。呼吸して脳に新鮮な血液が行き渡る事でもセロトニンが活発化してくるのです。
座禅なども一定の呼吸を長く続けますから、それによりセロトニンが増えるのです。他にも、ウォーキング、水泳、自転車などもよいです。
(※1)自律神経とは、意志とは無関係に内臓の働きを支配し、調節する神経
ヨガ・瞑想を行うとそのセロトニンの分泌が活性化されると言われています。
以上のように、ヨガは、「ミトコンドリアを増やす・セロトニン活性化」の観点から、意義があることが理解して頂けたかと思います。
埼玉国際頭痛センター:平成25年度の「頭痛教室」において、「頭痛のためのヨガ~だれでもできるヨガ~」の中で講師の埼玉精神神経センター・ ヨガインストラクターの坂井篤子さんも述べておられますように、ヨガは、片頭痛にも緊張型頭痛にも有効とされます。
ということは、片頭痛も緊張型頭痛も共通に基盤が存在することを意味しています。
これまでも述べて参りました、慢性頭痛、とくに片頭痛改善のために8項目を行うべきとしました。そして、これらの8項目を、なぜ「行う必要」があるのかを「片頭痛治療のしおり」で解説しております。その要点は「ミトコンドリア」「セロトニン」「体の歪み(ストレートネック)」「有害物質の摂取(デトックス)」でした。
ヨガは、先ほどの説明にもありましたように「ミトコンドリア」「セロトニン」の2つが関与していることが理解されたと思います。直接は「体の歪み(ストレートネック)」に関しては言及しておりませんが、ヨガにより、正しい「姿勢」の保持に役立つものです。
姿勢に関与する体幹の筋肉には、ミトコンドリアの関与が大きく、「体の歪み(ストレートネック)」とも関係していることになります。
このように 「ミトコンドリア」「セロトニン」「体の歪み(ストレートネック)」が単純に考えても、相互に関係していることが理解されるはずです。
「有害物質の摂取(デトックス)」は「ミトコンドリア」「セロトニン」の代謝面と深く関与していることから、ヨガという項目だけでも、4つの側面(要因)すべてが関与しているということです。
こうした、慢性頭痛は、この4つの側面がすべて関わっているということになります。