小袖を考えてみる | おしゃれな日々を☆ 着物で美魔女になる方法

おしゃれな日々を☆ 着物で美魔女になる方法

石川で着付け教室をしています。
着物を通して感じること
学ぶこと、ひらめくこと
綴っています。
お役に立てば幸いです。

美しいものを見ると

人間って色々影響受ける…よね。

そう思うのは私だけかしら?


先日見た映画

legend & butterflyの

綾瀬はるかさんの小袖姿が

あまりにも美しかったので

小袖の寸法ってどんなんやろう

と、考えていたら

セレンディピティが起こって

急に上がってきた

この方の話が秀逸だった






ちょっと話がズレますが

去年の夏見つかった父の浴衣。

箪笥の肥やしになっていたので

風呂場で洗濯して

お家着物の時にちょいちょい

着ていたんですが

すんごい楽だけど

着崩れが酷くて…

何が酷いって

とにかく裾がひらく。

半幅帯を締めてるのになんだか妙に

着物や帯が動く…

なんで?ガーン

やっぱり角帯じゃないと

決まらないのか?

でも角帯は巻きが多くて

暑くなるから締めたくない。

ってことで、色々試行錯誤

してた


そんな去年の出来事が

笑い話の様に

この方のお話で思い出された。


そのうち

あれ?もしかして小袖って

大雑把に一括りした時に

男性の着物と同類じゃないかしら?

着にくさと、着やすさが

めっちゃ当てはまる

事を思い出した。


紺野美也子編集長が言うには

小袖は幅が2メートルほど

あるそうな。

この幅ってのは

左衽から右衽まで

この中には前身頃と後ろ身頃も

含んでいます。


その話を基に私なりに計算してみると

現代人の着物の幅は

大雑把な計算ですが

自分の腰回りの1.5倍ほど

私の寸法で計算すると

140㌢ほど。

それよりも60㌢も広く

身幅をとっているので

ぐるっと体に巻きつけないと

着ていられないのは

容易に想像がつきます。

この60㌢の布で

裾がひらくのを

解消させてくれるなんて

面白いニコニコ{emoji:088.png.キラキラ}

ひらくと言うより

開いても、脚が見えないと言った

方がいいのかな。

そしたら、父の浴衣も60㌢ほど

幅を広くしたら

着にくさが解消されるのかしら?

面倒だから絶対にやらないけど。


紺野美也子編集長もおっしゃって

いましたが

普段着の着物の歴史が

ほぼ現在に残されていないのは

昔の人の知恵で着物を

使い切っているから。

資料となるものを探しても

ほぼないのは、現存している

着物などないから。

なんだそうな。


私自身もずっと昔の

資料を探していました。

けれど不思議なくらい

知りたい資料が

見つからなくて

しまいには

古文書を読めるように

ならないと、知りたいことは

理解できないのだろうか

遠い道のりに気が遠く

なってましたが

いつだったか

現存していた昔の着物

(記憶が曖昧だけど

江戸時代の平民の着物

だったと思う)

と言うものを見た時に

あまりにもつぎはぎが

ありすぎて、正直に言うと

お粗末すぎて、汚すぎて

見るのが嫌な気分になったと

同時に

こんなにつぎはぎしなくても

一生綺麗に着ていられる

現代の着物文化は

なんて豊かなんだろうと

誰に向かってかは

分からないけど

とてつもなく感謝したのを

覚えています。


現代では

礼装は礼装で、

ほぼ形が決まっている。

なので

それに習って着物を着たら良い。

でも普段着の着物って

もっと自由に着たら良いんだよ

と言うことを

サクッとお話ししてくれて

嬉しくなりました。


着にくいなら、着やすいように

少しづつ改良していけば

それが100年後の日本の

着物スタイルになっている

のかもしれない。

急に改良しても人間の頭は

ついて行かないらしい。

ほんとに、それ

そう思う。