前半戦の山場である峠に差し掛かった。細かいアップダウンとは違って、斜度も距離も上がるので、負荷が高い。ここで歩き出すとキリがなくなるので、牛のような歩みでも走る姿勢は変えずにいく。この峠は、左側が切り立った断崖で、目の前には日本海が広がっている。走りに集中してしまうとわかりづらいのだが、この景色を見にくるだけでも価値があるような、実は見逃せない景色がそこにはある。のんびりとした気分で、日を改めてここに来たいものだと、いつも考える。曇り空が海に映るのか、今日は濁った海だ。遠くで、大迫力の雷が鳴り、それに伴い少し強めの雨が降ったりやんだりしている。
峠を越えると、漁港に着いた。大きなエイドステーションで、うどんをすすり、給水もしっかり摂る。落ち着いた所作で、それらをこなすことができている。まだまだ自分の身体は、自分の手中にある。
道路を走っているので、基本アスファルトの上を走っている。アスファルトにもいろいろあって、キレイに整備されたものから、ガレたものまで、多種多様。そのままなのだが、整備されている方が走りやすく、ガレたものは走りづらい。いずれにしても脚を一歩ずつ踏み出していくしかない。走りやすいか、走りにくいかは、一歩を踏み出してみるまでわからない。やってみなくちゃわからない、そんな事情が道路にもある。