市街地を進む。生活の気配がある。自分に日常の生活があるように、ここにもきっと誰かの日常がある。ここには、どんな日常があるのだろうか。誰かの日常は、誰かの非日常になる。旅情をそそられるのは、こんな理由があるからだろう。しばらくは平坦な道が続いたかと思えば、やはり細かいアップダウンが現れる。そんな様子は何かに例えられるような気もするけれど、何に例えるのがいいのだろう。
たいヨウノジりじりもまだ気にならないほどで、天候もこちらに味方してくれている。トニもかくにも、自分は元気モリモリとはいかないまでも、何とか走って進んでいる。
シンプルな履物、サンダルを身に付けている。薄いゴム板に、ヒモがついているだけの代物。クッションはほぼなし、足の指もむき出し、保護という文字が、ほぼ存在しない。何物も助けてくれることはない。保護がないならば、どうするか。自分の性能を信じるしかない。自分の性能を引き出すしかない。
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料理人が包丁を握るとき、手を切る恐れから、手袋をつけるだろうか。
サンダルにはリスクはある、ただ、地面を感じる感覚だけは、邪魔が入らない。