コンッ、コンッ、コンッ。集金です。あれ、今日何日だっけ。もう、そんな時期だったか。うーむ、まだまだ先だと思っていたのに。思わぬところで、それはやってくる。半分以上は進んできたが、ここから最大の山場がまっている。
そんな山場を前にして、胃の気持ち悪さがやってきた。来てほしくない来客だ。ムカムカというよりは、込み上げてくる。胃薬を投入し、凌ごうとするが、それも一時的な気休めにしかならない。山場の内容は、峠だ。かなり長い坂道が続く。この長い坂道が何度も心を折りにくる。カーブの見えない先では、登りが終りを迎えるのではないか。何度も期待するが、何度も裏切られる。思わず、歩きが入ってしまうが、歩き切ってしまっては終わる。区切りのいいところで、走りも交えながら、目の前の山場を凌いでいく。なんとか、この状況をやり過ごしていく。凌ぐという言葉がしっくりくる。
胃のダメージから、補給もうまくいかない。なんとか凌いでいる胃の状態も、何かを入れた瞬間、状況が変わる。補給がロシアンルーレットの様相を呈している。
明けない夜はないとはいうけれど、それなら早く明けてくれ。考えてもしかたがないときは、無になれば良い。とにかく、進む。考えずに、目の前の行為をひたすら続けていく。
こんなことして何の意味があるんだろうか。その意味を考えるほど、意味がないものはない。今は。たぶん、意味は後付けだ。この行為の連続の前では、無意味だ。選択肢は、進むのみ。進み方にのみ選択肢はある。平均台を進むように、体調のバランスを取りながら進んでいく。進行不能に陥ることだけは防がねばならない。
この完遂には、普段にもまして意味があるのだから。これもたぶん。