溶接職人JINの「ものづくり」放浪記 -254ページ目

続・作業風景(パイプ溶接)

今日は火曜日。
おかげさまで、すっかり仕事モードに復帰してます(笑)



さて、中途半端な状態だった加工の続きです。
3分割したパイプを1本にする為に、
今度は溶接加工していきます。





↑ 1カ所づつ丁寧に溶接していきます



溶接する時には、
「ただ単に、金属と金属とをくっつけている」と言う訳ではなく、
溶接の熱による「歪み」「つまり」を計算した上で、
完成品に間違いはないか、寸法がきちんと出ているか、
角度は大丈夫か・・・など
本当に細かな部分まで気にしながら作業を進めているのです。





↑ 簡単そうに見えて、実は奥が深い溶接の作業です






金属は一度「溶接」してしまったら、
「ここの部分の寸法がちょっとだけズレたから、
あとでちょっと直しちゃお」って事が出来ない為、
ほとんどが一発勝負の世界です。



リピート品で何回も作った事がある製品だと
「ここの部分は、これくらい詰まりが出る」とか
「角度がこれくらいになる」というデータが取れるので
完成品の精度の計算が成り立つのですが、
初めての製品の場合はデータがない分、
過去の実績や、似たような加工をした時の経験値で
完成品の寸法に合わせるように持って行かなければなりません。



初めての製品でも1発で溶接後の寸法が決めなければならないという
プレッシャーは相当なものなのですが、
数々の経験に裏づけされた技術を基に、
思うような結果が出た時は、作っている自分達でも
嬉しいと言うか安心すると言うか、
「溶接って楽しいな~」と思える瞬間なんです。



常にホームランを狙うのではなく、
塁に出たら堅実に送りバントを決めて、ヒットでランナーを返す
そんなプレースタイルが、溶接職人にも求められるのかもしれませんね。






やべ~
星野ジャパンに相当影響されてるぞ(笑)






そんなこんなで、パイプを球体のベースに取り付けたら
作品の完成です!!