その一方で、ライブにおけるチケット価格の高騰が叫ばれている。コンサートプロモーターズ協会のデータを参照すると、入場者1人あたりの売上額は2013年下半期には6157円だったのに対し、2022年下半期には8632円まで上がっている。特にアリーナクラス以上のライブでは、チケット価格の高騰を顕著に感じられるだろう。
こうしたチケット価格の高騰は、なぜ起きるのだろうか。コンサートプロモーターであるディスクガレージ 常務取締役の石川篤氏に独自取材を行い、チケット価格高騰の要因を探った。
石川氏曰く、大きな要因の1つにここ数年での物価上昇が挙げられるという。電気代や資材費、輸送費の高騰は、ライブを開催するためのコストを次々と膨らませていく。そして実は、コロナ禍もコスト上昇の大きな要因になっていると石川氏は話す。
「コロナ禍を経て、ライブ業界全体で深刻な人員不足が起きており、それが人件費の高騰につながっています。ライブに関わるさまざまな人たちがコロナをきっかけに大量に辞めてしまい、今もなお、この業界に戻ってきていないんです。ステージ設営会社はもちろん、照明会社や音響会社はどこも人手不足で、たとえ会場を押さえることができても、ステージを支える各業者を押さえることがかなり困難な状況になってきており、大規模公演を諦めざるを得ないケースも見られます。さらに、業界では働き方改革が進んでいる。これまで以上に人手を増やさなければなりませんから、輪をかけて人件費が高騰しているんです。
もちろん、コロナ禍でライブができなかった暗黒の時代と比べれば、現在のライブ市場は『やっと復活した』というお客様の熱狂に包まれ、売り上げも伸びてきています。ただ、そのような盛り上がりの中であっても、人手不足が原因で業界内の利益率が良いとは決して言えないのです」
人件費も含め、ライブ開催のあらゆるコストが上がる中、コストダウンの取り組みはできないのだろうか。例えば、紙のチケットを廃止して電子チケットに完全移行すれば印刷代や郵送費を削れそうだが、電子チケットの導入でそう単純にコストダウンができるわけではないらしい。石川氏は「電子チケットのほうが、かえってコストアップになることもある」と語る。
「日本はアメリカと違い、チケットの流通機構が乱立しています。電子チケットも群雄割拠でいろいろなサービスがあるため、各サービスの仕様に合わせてデータを手作業で直さなければならなかったりして、実はコストアップの一因になることもあるんです。コストダウンを図りたいのなら、そうしたチケット流通の裏側の仕組みにも、一つひとつメスを入れなければなりません」
このように、各社の自助努力だけではコスト上昇へ対処しきれない現状があるようだ。
では、現在のチケット価格は適正なのだろうか。石川氏は、「海外に目を向けると、日本のチケット価格はまだ安い」と指摘し、海外アーティストの来日公演と国内アーティスト公演の価格帯の違いを取り上げた。
「例えば、高額な海外アーティストの来日公演では、極端にチケットの値段が違いますよね。ブルーノ・マーズの(2024年に予定されている東京ドーム公演の)チケットはSS指定席で20,000円近く、VIP席だとさらに跳ね上がりますが、国内アーティストではどんなに高くても15,000円程度ですから。かなり違います」
欧米アーティストの基準で考えれば、日本のライブチケットの価格は今後も上昇する可能性がありそうだ。
「適正なライブチケットの価格」について、多数のアーティストの公演を担当するライブ制作会社のA氏にも話を聞いた。A氏は、欧米の価格変動方式に言及しながら次のように語る。
「我々の提供するライブは、国内でもチケット価格が少し高いほうに入ると思います。でもその分、来ていただいた方に楽しんでいただけるよう、舞台演出には工夫を凝らしている。サプライズの演出も含め、お客様に最高のエンタテインメントを届けようと思えば、チケット価格はどうしても現状の値段になってしまいます。もしかすると本当は、日本も欧米のようなチケットの価格変動方式を導入するほうがいいのかもしれません。欧米のコンサートは、席の位置によって価格が大きく変わるんです。それは“観る”だけでなく“聴く”という意識が根づいているからでもあり、例えば、最前列でしっかり盛り上がりたいという人もいれば、ステージから遠い席でもお酒を飲んだりしながら積極的に音を聴きに行きたいという人もいて、どういう楽しみ方をしたいのかによって、その都度、座席位置を細かく選んで買うことが欧米では当たり前なんです」
たしかに、ライブによって、または細やかな座席位置によって、支払う価格にグラデーションをつけることができたら、自分の予算に合わせて購入するチケットを計画でき、あらゆる人が行きたいライブに我慢することなく参加できるかもしれない。今後、日本のライブチケットの在り方は、欧米方式に変わっていく未来もあり得るだろう。
また、CDではなく配信で音楽を楽しむことが当たり前になっている昨今、音楽を取り巻くビジネスの在り方も、チケット価格に影響を与えている部分があるようだ。前述の物価上昇や人手不足に加え、音楽業界の収益構造の変化にも要因があるとA氏は指摘する。
「日本の音楽業界におけるライブは、以前はプロモーションの位置づけで行うことが多かったんです。CDやグッズの購入とファンクラブ入会の売上で収益を賄うことができたため、チケット代は多少安くしても問題ありませんでした。でも、昨今はCDが売れません。これまでの収益構造が崩れていく中で、音楽事務所もアーティストもライブで収益を得る必要が出てきました。そのため、従来のチケット価格では採算が合わなくなってきているのです」
さらに、国内人口における世代構造の変化も見逃せない要因になっている。A氏は次世代のエンタテインメントの担い手を育成する観点から、チケット価格も含めた日本のエンタテインメントのあるべき姿についてこのように述べた。
ライブチケット価格が高騰を続ける要因とは? 人員不足や業界構造の変化がエンタテインメント市場にもたらす影響#ライブ #コンサート #チケット
— Real Sound(リアルサウンド) (@realsoundjp) 2023年10月19日
https://t.co/KEMh4xWGdT
CDはもう完全に売れない時代ですもんね。
これからもっとチケット代が高くなるのかな……
最近はそれこそSKY-HIさんが座席で値段を変えてくることをしてて
良し悪しな気もするけど
値段が高くても前で観たいって思えば
やっぱそれに合った金額になっていくのかな……
このとき話してたけど
うちになんでかAAAのクリアファイルあったわ
そのとき以来 一緒に歌ってないらしい
事務所が違うと一緒にイベントがやりづらいみたいな雰囲気が今まであって
そんなの関係なくやりたい。ってことで始めたライブがD.U.N.K.って
アップグレードじゃなくても 19000円ですよ。
なんやかんや20000円ですよね?
三代目のグッズ付きチケットより高いとは
Nissyも出ることになり 三次募集!
🔈オフィシャル3次先行(抽選)
— D.U.N.K. -DANCE UNIVERSE NEVER KILLED- (@dunk_dance) 2023年10月29日
受付締切間近!!
12月2日(土),3日(日)開催
D.U.N.K. Showcase in KYOCERA DOME OSAKA
チケット受付は【本日23:59】まで!
🎟️ https://t.co/nS0y1s2nIZ#D_U_N_K_#DanceUniverseNeverKilled#日本を踊らせろ#SKYHIxNissy pic.twitter.com/rkxuVdM3iI