『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』 レビュー | 幽玲の妄想ふぁんたじあ

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良かった点


 ダークな踊る大捜査線


超大人気ドラマシリーズ『踊る大捜査線』。

色で例えるなら
ドラマ版と劇場版第1弾・第2弾までが
ポップで派手な≪赤≫

劇場版第3弾が
日向真奈美の冷たい狂気の≪青≫

そして劇場版第4弾に当たる本作は
警察組織の闇を表す≪黒≫です。

踊る大捜査線といえば
同時に発生した複数の事件が巧みに交差していくパターンが特徴的ですが
本作ではその特徴は影をひそめ
コメディ要素もこれまでの作品に比べればやや控えめです。

その分
キャリア組と所轄組の格差という踊る大捜査線の最大のテーマを突き詰め
警察上層部の巨大な陰謀と復讐劇というかなりダークな物語となっています。

踊る大捜査線を終わらせるテーマとしては一番良かったかもしれませんね。

そして
踊る大捜査線史上最大の陰謀を乗り越えた結末は
まさに≪新たなる希望≫といえるものでした。

踊る大捜査線の本筋についてのみ言えば
実にきれいな終わり方だったといえるでしょう。

 踊るキャスト総出演

踊る大捜査線といえば
個性豊かな登場人物たちがたくさん登場することで有名ですが
前作では大人の事情で登場できなかった柏木雪乃(水野美紀)や
新城賢太郎(筧利夫)、沖田仁美(真矢みき)も登場し
メインキャスト勢揃いです。

やっぱりラストはこうでなくちゃね。

 もちろんたくさん笑えます

前述のとおり
これまでの作品に比べればややシリアス部分の多い本作ですが
笑いのレベルはまったく変わっていません。

本作では警察上層部による隠蔽が問題となりますが
青島たちもあることを隠蔽しようと奮闘するんです。

真下新署長が神田前署長に似てきていたのもポイントです。



悪かった点

 派手さがない分好みが分かれる


これまでの作品は
レインボーブリッジを封鎖したり
最新の警察署をジャックしたりと
派手な事件が多かったですが
本作は警察官による犯行という事件の性質もあって
派手さには欠けます。

なので踊る大捜査線の派手さが好みな方からすると
本作は物足りなく感じるかもしれません。

個人的には
別に派手さがなくても本作のように1つの事件の深い闇を突き止めていく方が好みではあるんですが
これまでの作風を考えると
もう少し派手にしてバランスをとってもよかったかもしれませんね。

 みんなが期待していた部分がスッキリしない

踊る大捜査線のラストということで
みなさんは本作に対して何を期待していますか

ネタバレになりかねないのではっきりとは言えませんが
おそらくみなさんが最も期待しているであろう部分がすっきりせずに終わってしまいます。

しかし
監督もこの点は当然意識しているはずなので
これはまさか続編の余地を残しているのか――
と勘繰りたくなってしまいますね( ´∀`)



総評

1997年から始まった踊る大捜査線。

実はこのドラマ
わたしがこれまで観てきたドラマの中で最も好きなドラマなんです。

刑事ドラマは数えられないくらいにありますが
どれもこれも刑事のかっこいい部分ばかりにスポットを当てて
書類作成などのサラリーマン的な部分は一切みせてきませんでした。

現実の警察活動とはかけ離れた部分も多かった中で
踊る大捜査線はあえて刑事だってサラリーマンなんだと訴え
徹底したリアリティを前提として
何度観ても飽きることのない最高の刑事ドラマとなりました。

それが本作で終わってしまいます。

本当にさみしい。

うそつきとは言わないんで
『海猿』みたく続編に期待しますっ

そして
ドラマ第1話から本作まで登場し
恩田すみれの上司である盗犯係の係長・中西修役を演じていた小林すすむさんが
本作の撮影直後にお亡くなりになられました。

ご冥福をお祈りいたします。