波打ち際で | 君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

もう大きく育った息子達ですが、まだまだ教えられることが多い日々の詩です。




波打ち際でシーグラスを探した

五個拾ったら帰ろうと決めていた


いきなり三個拾って

四個目がなかなか見つからない

こんなことってよくある


幼子が肌着のままで

膝まで海に浸かって遊んでいる

傍で母が見守るけど

転んで波に拐われれるかも知れない


もしもの時の為に手順を考える

パーカーでは動きづらいから

すぐに脱いでスマホもその上に置く

靴も脱いだ方がいいだろう

気になって四個目は見つからない


幼子は延々と遊び続け

疲れを知らない


海の楽しさを知っただろうけど

海の怖さはまだ知らない


やっと四個目を見つけると

五個目もすぐに見つけた

だけど幼子が気になって帰れない


カップルが二組と家族連れが一組

ぞろぞろとやって来た


何かあった時にはこの人たちが

なんとかしてくれるだろう


ということにして僕は

海を後にした