空蝉 | 君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

もう大きく育った息子達ですが、まだまだ教えられることが多い日々の詩です。

梅雨の合間に晴れ渡ると

日差しは夏そのもの


薔薇の花びらを二枚三枚八枚と

拾ううちに背中がジリジリと焼ける


ウォーキングに出ると

道端に蝉のぬけ殻

確実に季節は進んでいる


夕暮れに川の堤防に腰掛けて

話し込む年配女性が二人

少し離れてまた二人


まるで恋人たちみたいだけど

語るのは過去のことばかり


花と蝉と人と

命の長さは違うけど

受け繋がれていくのは同じ


赤ちゃんバッタが

ぴょんと跳ねた