理想 | 君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

君が我が子を抱いた時、君に贈る詩

もう大きく育った息子達ですが、まだまだ教えられることが多い日々の詩です。

友達のスマホが鳴って

友人が亡くなったという


昨日まで普通に過ごしていて

今朝冷たくなっていたと


ついさっきまで

逝くときは急であっさりなのが

理想だと君は話していた


現実を目のあたりにして

君の瞳はゆらいで

君の理想もゆらいでいる


明日の朝

目覚めるかどうかは分からない

だけど目覚めたときの準備は必要だ

その為に今日することはなんだろうと

君は天井を見つめる


君は焼酎抜きのお湯割りを注文した

僕はルイボスティーを呑み干し

乾いたカップの底を見つめていた