地域支援での他機関との連携の事例! | ブルーアイランド

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(2023年6月FB掲載)

先日、インフォーマルな集まり「語ルシストの会」を開催したので、報告します。

今回は、宮崎での地域支援のキーパーソンである主任相談支援専門員の山口麻衣子氏(地域生活支援センターすみよし職員)に地域支援での他機関との連携の事例などを話していただく。

 

最初に自己紹介があり、公立大卒で学生の時に地雷ゼロ活動に参加してカンボジアに行って実際の地雷が埋めてある現場などを視察したことが、福祉の道に進むことになったということである。

 

私が宮崎市の精神障がい者家族会に参加しているときに支援センターの新任職員として参加されたのがきっかけで知り合うことになり、私も彼女も福祉を学んできたわけではないことと、地雷ゼロという活動に加わっていたということが異質なセンスを感じさせてくれたことが、その後継続的に意見交換することになる。

 

支援センターの職員として国の施策の退院促進支援事業が始まり、宮崎県も関係機関が集まり退院促進の進捗に関しての会議の中で、現場の入院患者に直接地域の支援員が介入して退院を進めるという事業の担当者を担うことになり、初期の頃は、病院の看護師など関係者に違和感を持たれながら、如何に連携して患者の退院を進めるかという課題を背負い、日々信頼されるために足しげく通うという行為によって信頼される実績を作ることができ、今では県内の地域移行支援では、キーパーソン的存在になって宮崎市自立支援協議会の地域移行支援部会の座長などを担当される。

 

大学生の時の地雷ゼロ活動でカンボジアに行き現場で見聞して感じた刺激が、座学で学ぶ知識と現場との齟齬が原点になって、現場のワクワク感を福祉でも生かされていて、精神障がい者に寄り添い伴走する関係を構築して、支援していくという考えで、退院支援や地域支援をライフワークとして使命感を持って従事されているのを感じた次第である。

 

NPO法人の広報誌「すてっぷ」の2010年11月号に、「動けば変わる~地域移行支援事業に携わって~」というタイトルで所見を寄せていただく。

 

その中の最後の一説に『私はこの事業に携わることが出来て本当に幸せだと思っています。精神保健福祉士として本当にやり甲斐のある学びの多い業務をさせていただいていると感じます。当然のことながら、退院がゴールではありません。地域に移行し、そしていかに地域に定着して、その方が自分の人生を自分らしく生きていくか、そのためにも私のやるべきことはまだまだたくさんあります。今後も皆さんに支えていただきながら「動けば変わる」ということをモットーに取り組んでいきたいと思います。』

 

と13年前に寄せていただいた文章は、今でも変わらず彼女の支援のポリシーとして根付いていることを感じたし、クールなヘッドとホットなハートを持って、冷静に徹底的に実行していくという姿勢で、対人援助に対する施策や業務に取り組まれている姿勢に対してリスペクトしているのである。

 

事例報告でも、支援の基本である相手の話を傾聴することによって、その方の思いや希望を聞きながら信頼関係を作ることで、お互い見えてくる景色があるということを実感されているからこそ、相手の意思を尊重して具体的に進めていくという支援スタンスを崩さず徹底的に傾聴し続けながら必要な支援をお互い考え実行していくという支援スタイルである。

 

また、他の機関と連携することで可能になる支援であれば、即他機関と連携するという考えで、精神科病院・診療所、地域包括支援センター、基幹相談支援センター、支援センター、就労支援事業所、訪問看護ステーション、不動産、社会福祉課、障害福祉課、相談支援専門員、保健師、ケアマネージャー、などの関係機関の専門職と連携して課題解決や本人の希望やストレングスを生かすために支援先に繋いでいき、関係者及び本人とケース会議を開いたりして、適切な支援体制を構築し、当事者に寄り添い伴走するという基本的な支援スタンスで地域生活支援を推進されている支援スタイルに、支援者として気づきの多い講話であった。