(2023年3月FB掲載)
先日、5回目の「語ルシストの会」の月例会を14名ほどの参加で開催しました。
インフォーマルの中で、回を重ねる度に真摯な専門職の方達の参加が徐々に増えてきていることに感心しているとこです。
今回は、当事者の方のリカバリーストーリーを語ってもらって、その後意見交換をしました。
現在は、当事者であると同時にピアサポーターとして仲間の支援にも積極的に関わっておられるということで、当事者の時に色々な支援者に携わってもらったことがピアサポーターとして活かされているのを感じました。
相手の話をよく聞く、寄り添って一緒に考え解決するために行動を共にすることを基本にされていることを話されたので、支援者としての大事な姿勢を実践されているのを感じました。
また、精神疾患を持っていると体調管理が中々難しいのですが、趣味(音楽・写真・料理など)を多く持っことで、ストレスや悩みを解消するのに気分転換の手段にすることやラップ(元気回復行動プラン)によって、気分を乱すような状況への気づきを高め、調子が乱れたときに元気に向かうことを促してくれる道具を自分で見つけておくことが体調管理をするうえに必要だと考えられて、ラップを学ばれたそうです。
それによって、気分を乱すときのサイン(要因)を知ることで、軽い状態で気づくことができ初期での対処になるので薬や医療にまで至らなくても対処できるようになったそうで、以前からすると気分の波の高低差の幅が広かったのが狭まって安定した状況で日常を過ごせるようになったということでした。
当事者のリカバリーストーリーが多く発信されることで、自分の人生を精神障がい者であるがゆえにダメなものとして決めつけられることで、自分が思い込んでしまい意欲や積極性を失い、悲観的な人生しか思い描けなくなってしまっている現状に、回復の可能性を実感できることになるのだと思えます。
精神障がい者だからダメ・無理という常套句が多く飛び交う現実の中で、随分と閉ざされた中で強いられた生活をしていますが、徐々に真摯な専門職との出会いやピアサポートによって自分の可能性やストレングス(強み)を発揮することができるようになりましたので、より自分自身を知ることによって自立への道が明確に感じられる地域になることを実践できたらと思っています。
また、支援者自身も回復の可能性を信じて地域に於ける支援を充実させるためにも、各医療・福祉の専門職が連携して支援対象者の情報を共有して、今必要な支援を関係者で話し合って適切に対処できることが精神障がい者の地域包括支援であるし、インフォーマルに連携の必要性を参加者と話し合っているとこです。