世界で2番目に好きだと話そう。 | 君を殺しても

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THE NOSTRADAMNZ Lucifer K nemoto

こんばんは。ルシファーです。

というわけで我々THE NOSTRADAMNZのセカンドアルバム発売に先駆けまして、自分が影響を受けたセカンドアルバムを語りたいと思いたちました。

なんとなく1枚目と4枚目が好きな傾向があるような気がしていて、セカンドアルバムの印象て薄いのが多いような。
例えばレッドツェッペリン、KORN、ダムド、どれも好きだけどよく聴いたのは1枚目と4枚目。
だからなんとなく自分たちのセカンドも印象薄くなったらやだなあとボンヤリ思ってたんだけど、色々思い返すとセカンドも印象的な作品はたくさんある。

いうても、確かセカンド、もしくは通算二作目くらいの認識のものもあるので違うのあったらごめんなさい。

思いついた順にまいります。


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DUNEから見てラルクの2枚目、ティエラ。
メジャーデビューアルバムとあって、DUNEの雰囲気もほんのり残しつつ、後のヘヴンリーやトゥルーに続くようなポップさがありますな。
素晴らしいなと思うのはアルバムのミックス。
音像ですね。
キックとベースがすごくタイトにハッキリ聴こえるのが、今聴いても綺麗だなーと思う。
ヘヴンリーになるとちょっとスモーキーというか、リズム隊は若干引っ込んだミックスになってる気がします。
ハードな インナーコア が終わって、柔らかい 眠りによせて に移る時の、フッと肩の力が抜ける感覚が、曲順のマジックだなと思った。
ラルクはそういう、反対物をぶつけたり並列したりする、コントラストを強調して両方を際立たせる手法を多用してるなと思うんだけど、そのあたりは見習おうと未だに意識していたり。
例えばポップな曲ほど歌詞が攻撃的だったり、ハードな曲ほど綺麗だったり可愛らしい言葉を入れてたり、ポップなA面に対してカップリングがおどろおどろしかったり。
そういう二面性の同居が間違いなく魅力のひとつだと思います。
このアルバムに限らずだけど。

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そんなラルクがグランドクロスツアーのとき、ハートに収録されているシャウトアットザデヴィルという曲をやる前に謎のカッコいい曲をチラッとやってて、後日ライブレポ的な記事でモトリークルーのコレに入ってる同名曲をやるという、会場のお姉様方の何人が解るんだそれ、という引用ギャグだった事件をきっかけに買いに行って知ったアルバムです。
そういう、解る人にはニヤニヤするような引用をわたくしがしたがるのもラルクの影響なのかも。
モトリーも1枚目のトゥーファストフォーラブや、もっとあとのドクターフィールグッドのほうが話題に登りやすいけど、このアルバムも非常にカッコいいです。
ラルクでお馴染みのタイトル曲はもちろん、
ルックスザットキルという曲のリフはもう世間が想い描くヘビーメタル!!て感じでカッコいいし、ビートルズのヘルタースケルターのカヴァーなんかもそんなにアレンジいじらずに自分らのモノにしてる感じで入ってます。
個人的にはトゥーヤングフォーリンラブという曲が好きです。
あとこの頃のモトリーのプロモはどれも頭おかしくて面白いのでユーチューブとかで観たらいいよ。


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ラルクで、ぼくは化粧してる感じのロックが好きなんだ!と思って遡ると、当然エックスを知ることになるわけで。
はじめて買ったギターの教則本の課題曲が紅で、ヴァニシングヴィジョンじゃなくてブルーブラッドのバージョンだよ!と注意書きがあったので、こっちを先に買いました。
これもメジャーデビューアルバムだよね。
ヴァニシングヴィジョンは結構リバービーな印象というか、ミックスに関しては80年代のジャパメタ感があると思うんだけど、ブルーブラッドはすごくドライな印象で、音作り的には実はパンキッシュですらあると思っています。
エックスのアルバムだと一番好きかも。
楽曲やフレーズは所謂のちにメロスピと呼ばれるようなモノだったりするけど、メタルというよりは、パンク的に好き。
全曲好きだけど、個人的にはあんまエックスの王道節じゃないイージーファイトランブリングという曲が印象的で好き。
もちろんローズオブペインやアンフィニッシュドのように、これぞエックスな感じだけど世の中的にはあまり浸透してない曲も日本人全員に聴いてほしい。
割と2000年代以降に繋がるようなスタイリッシュで新しい音像が色々聴けるダリアも捨てがたいけど。

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そんなエックスのhideさんがインタビューでおススメしていたクラッシュのセカンドアルバム。
邦題は 動乱 だったかな。
ぶっちゃけクラッシュは1枚目と3枚目のほうが好きだし、世間的にもどっちかが話題になることが多いんだけど、1枚目はまだ演奏もあんまうまくなくて音もチープめだし、3枚目以降は歌ものとして凄く良いけど結構クリーンな音像だからかパンクって感じじゃないので、厚みがあって激しくて冒頭からポップな今作が、初めてクラッシュ聴く人には実はオススメかもしれないアルバムです。
トミーガンという曲のスネアのフレーズは、我々のローリングオンという曲で意図的に引用させて頂いています。
タカタカタン!タカタカタン!バンバン!ていうやつ。
聴いてみてほしいな。

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そんなエックスのメンバーの皆様やマリリンマンソンなんかの、我々の直接のヒーローになった方々のルーツミュージックを辿ると、当然KISSにたどり着くのですが、当然ぼくもKISS大好きになり、なんとなくKISSぽいと思って買ったのがミスフィッツのEVILIVEというクソ音悪いけど世界一かっこいいライブアルバムで、それでぶっ飛んでからそれまでどちらかというとメタルやハードロック方面が好きだったぼくは徐々にパンク方面に傾いていきます。
EVILIVEに入ってる時期の楽曲のスタジオ録音がこのウォークアマングアス。
多分旧ミスフィッツのパブリックイメージはこのアルバムに全部詰まってるかと。
これより前のスタティックエイジはそんなにテンポ早くないし、これより後のアースA.D.とかは音像は近いけど曲はポップじゃなくて結構ハードコア寄り。
このウォークアマングアスがちょうど、スピーディーでドカドカザクザクした痛快なハードコアにポップなコーラスが乗ってくるような、まさしく今の我々がやってることに通じる音楽かと。
これを聴いて前髪を伸ばしたら、もう親友だと思う。

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そんな、通っていたディスクユニオンのHR/HMコーナーから段々とPUNKコーナーに移っていく中3くらいの頃に試聴機で聴いて即買いしたのがバックチェリー。
系譜としては、それこそモトリークルーから始まるようなL.A.メタルの流れが、ガンズアンドローゼスあたりでカジュアルでパンキッシュになってって、ニルヴァーナの登場で一気にそういうのがダサいという空気になったあとのあとくらいに、またバッドボーイズロックンロール的な流れがリバイバルしてきた頃のひとたちかと思います。
ヴェルベッドリボルバーとかハードコアスーパースターとか周辺のイメージ。
でもバックチェリーはすごくパンク成分が多めというか、ボーカルの歌い方やファッションがL.A.メタルの末裔的な雰囲気に感じさせるけど、曲やサウンドはむしろランシドとかっぽいと思う。
そのどっちつかず感が心地良かったし、今でも無駄にテンション上げたい晴れた日にはよく聴きます。

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でも高校に上がるとオシャレもしたくなってきて、ひょっとしてメタルとかダサいのかな??と思い始めた頃にMSSサウンドシステムくんが貸してくれたのがニルヴァーナでした。
それまでメタル!とかパンク!とかみたいな振り切ったものしか好きじゃなかったので、オルタナとかグランジとか呼ばれるものは何となく中途半端な感じがして聴きもしなかったんだけど、勉強だと思ってプレイヤーに入れた途端の、このアルバムの一曲目にはやられないほうがやっぱり無理だった。
なにより演奏するのが簡単なんだよね。
弦楽器隊はとりあえずFとB♭とG#とC#の四箇所を順番に押さえていけばこの曲はなんとなくなら出来てしまうという。
もちろん、ノストラのゾンビワールド〜が好きな方は、このアルバムに入ってるブリードという曲を聴いてみて笑って頂きたい。

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そんなブリードを我々とは違う大胆さで取り入れた日本のオルタナクイーンCoccoさんのセカンド。
ブリードみたいな曲はこれじゃないやつに入ってる。
アルバムとしては他のももちろん好きなんだけど、これに収録されてる 強く儚いものたち は、多分一番好きな曲。
単純に歌がとてもいい。
で、詞が非常に残酷というか、なんでそんなこと言うの?!みたいなこと平気で歌うじゃないですか。
またその、楽園的なイメージの中で繰り広げられる非常に肉感的で卑しい人間の営みや駆け引きに、清々しいまでの絶望感があると思います。
生来ぼくは感受性が鈍いので、そのくらい突きつけられないと、もしくは突き抜けてないと、逆ににリアルさを感じない。

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という、こっこさんと双璧を成す、当時キューティーとジッパーとケラのどれかを読みながら、前髪超パッツンで眉毛がほとんどないような、あたしロック分かってます気取りのサブカルクソ女どもがGOGO7188やけちゃっぷマニアらへんと併せて聴いてた、否、そのあたりへ続く入り口だったのが椎名林檎さんだったと思います。
こっこさんはどちらかというともう少し上の世代の、手首を切りがちで摂食障害気味の世紀末系メンヘラお姉様方が聴いてたイメージで、椎名林檎さんは我々世代の下北原宿あたりでジャージとか着てる感じのサブカルメンヘラクソ女が聴いてたイメージですね。
椎名林檎さんのセンスが日本のポップカルチャーに与えた影響ってぼくは物凄いもんだと思っています。
多分ヴィジュアル系に与えた影響も大きいのではないかと。
ぼくなんかもモロに歌い方は影響受けてると思います。
多分ボーカリストとしてはhydeさんと椎名林檎さんの2人から最も影響を受けてます。
そもそもの声質や技量がまるで違うので似てはないと思うのだけど、ラ行で巻き舌になりがちだったりするのは、ジョンライドンからの椎名林檎さん経由でクセ化したものだと思います。
アルバムの内容も非常にバラエティーに富んでいていいですよね。
浴室 はとくに好きで、ノストラでカヴァーする計画があったんだけどポシャッたのでそのうち自分だけでやろうかなと。

ちなみにクソ女とか書いたけどディスってるわけではないです。
そういう、個性が空回りしてるタイプの女性はそれはそれで結構魅力的なもんですよ。
だいたい深入りするとめんどくせえけどな。

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そんな椎名林檎さん的な、パンクでレトロでサブカルでアングラな、ヤバい空気感みたいなのを纏いつつ、でもポップでカッコいいのがメリーだったと思います。
ディスチャージとかカオスU.K.とか、スターリンとかガーゼとか、イギリスや日本の色々なスタイルのパンクやハードコアに傾倒してってた高校生末期のぼくは、ヴィジュアル系なんてダッセエぜ!みたいに思ってたんだけど、それを一気にひっくり返したのが、新木場でやったフェスでたまたま観たメリーでした。
演奏がめちゃくちゃうまくてぶったまげた。
モダンギャルドは、サウンド的には黒夢やディルアングレイから受け継いだ要素に、マッドカプセルマーケッツやバルザックから引っ張ってきたパンク感と同期モノのセンスが基調にありながら、メリーが本来もってるレトロな雰囲気がうまい具合に同居してて、でもメッセージ性はポジティブで、えらく衝撃的でした。
ヴィジュアル系への偏見が一気になくなった瞬間でした。

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そんな頃に、またイチから、ヴィジュアル系を聴きなおそうと思ってバクチクに遡りました。
このアルバム、演奏うまくないし音も良くないなーなんてのが第一印象だったんだけど、でも異常に中毒性があってすごくよく聴いた。
初期バクチクもパンク色が強いと思う。
タブーや惡の華の頃のような、ゴスでポジパンな雰囲気も好きなんだけど、なんだかんだハリーアップモードやコレのような、ポストBOØWY的な感じが更に好き。
ポストBOØWYてよくいうし、BOØWYもスゲー好きなんだけど、キメッキメのロックスターなBOØWYに対して、バクチクのどことなく天然な雰囲気は明らかにBOØWYとは違うし、コード進行とか音使いのハチャメチャさとか、他にはないアヴァンギャルドさがあると思います。
BOØWYがツッパリだとしたら、バクチクは新世代ヤンキーって感じ。
(ちなみにエックスは暴走族)
一曲目のインヘヴンなんか、絶対イントロからAメロが思いつかないし、Aメロからサビも思いつかない。でも歌モノとしてすごくポップという。
かと思ったらアイルランド民謡的なフレージングが出てきたり、ポジパン的で耽美なタム回しが出てきたり、優しいバラードがあったり、で、矢先のフィジカルノイローゼで突き抜けたブッ壊れパンクってのがすごい好き。
あとやっぱり制作年代的に、物心つくかつかないかくらいの頃のなんとも言えない懐かしさがあるのも大きなプラス作用がありますな。

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なんていうゴタクを総て吹き飛ばす、混沌と怒りに満ちたデスメタルを、キッズ達にもわかる形に昇華したスリップノットのセカンドも衝撃的でしたね。
当時スレイヤーとか好きで、元々エックスとか好きなのもあってツービートは好きだったんだけどブラストビートってそんな好きじゃなかったんですが、このアルバムの最初であああああてなってから、エクストリームミュージック全体への聴き方がちょっと変わったほど。
あの頃いわゆるメロコアとミクスチャーがスタイル的には人気が2分されてた感があって、メタルとかハードコアそのものってあんまり同年代は聴いてなかったと思うんだけど、スリップノットとマキシマムザホルモンが国内外から一気にやってきて、そこからエクストリームミュージックに踏み入ってった方々も少なくないのではないかと。
とりあえずムシャクシャしたら爆音でコレかけて
暴れれば大抵のことは許せる。

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とはいえ、男たるもの、本当は可愛い女の子を拝みたい願望はあるもんでして、顔が可愛いという理由だけで総てオッケーなポストグランジ世代のポップパンク歌姫アヴさん。
SUM41の人と結婚したりしてたし、本人は否定してるけどやっぱりポップパンク的なイメージあるよね。
ファーストの頃の、まだあどけない感じからグッと大人っぽくなって、声も女の子って感じから歌姫って感じになった印象。 
曲もダークめなものが増えたと思います。
いうてもアルバム単位だとファーストの方が好きなんだけど、セカンドはトゥゲザーという曲がすごくいいです。ルー大柴かよ。
あとマイハッピーエンディングというロックバラードが当時パワープッシュされてたけど、ファーストのコンプリケイテッドやスケーターボーイほどのキャッチーさを感じなくて割とスルーしてた気がするけど、今聴くとこっちもグッとくる。

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というカナダではアヴさんと人気を二分しているらしいポップパンク歌姫を要するパラモアのセカンドもいいです。
売り方がアイドル寄りのアヴリルよりは全然パンク色というかバンドサウンドがしっかり出ている。
こっちはちゃんと聴いたのは全然最近で、去年とかだと思う。
ポップパンクというよりエモ色が結構あるというか、日本でいうエモよりは欧米のイーモゥ!て感じの雰囲気とサウンド。
曲や歌ももちろん良いんだけど、このアルバムもすごく音がいい。
しっかり全部のエッジと質量がキレイに聴こえる感じがします。
Amazonプライムにあるのでおススメです。

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最後を飾るのはこれしかないでしょう。
タトゥーですよ。
実は収録曲がだいたい同じでタイトルも同じ意味のロシア語版が存在するんだけど、そっちはもちろん全編ロシア語だし、何より音がもっとアクアとかミー&マイみたいな、ユーロポップ的な風合いだったので、割りかし垢抜けててロック的なコレは作品としては全く別だし、実質セカンドアルバムとして見てもいいのかなと。
これは確か出たとき高2だったんだけど、厚木のタハラの洋楽コーナーに等身大パネルがあって、やべえ黒髪の子スゲエ可愛いと思ってとりあえず聴いたんだよ。
で、ノットゴナゲットアスがえらくカッコよくて、でもお金がなかったので困ってたらバイト先のヤンキーの先輩が貸してくれました。
内容はよくテレビでも流れてたシングル2曲以外も良くて、ザスミスのカヴァーが入ってたり、ロシア語のラップの曲が入ってたり、30ミニッツて曲なんかはピアノと秒針の音がフィーチャーされてたりバラエティ豊かで案外マニアックなことやってると思う。
で、実はこの世界リリース版には、英語用に作られたトラックを更にロシア語で歌い直したバージョンもボーナス的に入ってて、それはもう民族音楽的な響きすら感じられてかっこいいんすよ。
今どこのブックオフでも250円で売ってるのでおススメです。
なにせ当時はスキャンダラスな売り方してコケるタトゥーがセックスピストルズ的に見えたんだ。

と、書いてたらやっぱり10代までの音楽体験がずっと残るんだなーとか改めて思ったり。
リリース時期は関係なく、この中で20代以降によく聴いたのってCoccoさんとパラモアくらいで、あとは全部中高生のときですな。

ノストラちゃんも、なんか誰かしらの心にずっと残る音楽体験になったらいいな。
あなたの人生のBGMになりたい。

次回はTokyo e.p.特集をお送りします。

さようなら。