おばけのブログだってね、

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The 27th Anniversary of Formation

妖怪プロジェクト名義 通算7thアルバム


『恐怖 ! 猫かぼちゃ』


←ご購入はイラストをクリック


2024年12月1日発売 全12曲


¥2000(税込)  送料別途 ¥200


16年振りの新作かつ最高傑作が完成しました。


ぜひお聴きください。



■イベント情報

ラジオ放送局「ゆめのたね」


『オーラの中庭』ゲスト


4/5(日)23:00~23:30


4/12(日)23:00~23:30(再放送)


出演 : 田中良平、猫またリンダ


4/19(日)23:00~23:30


4/26(日)23:00~23:30(再放送)


出演 : ザ・かっぱ、天狗



5月3日(日・祝)


『深川お化け縁日・春の陣』


資料館通り商店街にて 11:00~16:00(小雨決行)


妖怪プロジェクト・ストリートライブ


デイリーヤマザキ白河店さん前 ① 13:00 ② 14:00 ③ 15:00



■キノコソング新曲『炎のカエンタケ』

炎のカエンタケ(YouTubeで観る)

■お風呂ぴかぴか『垢なめさんにご用心』

垢なめさんにご用心(YouTubeで観る)

■あの世へひとっ飛び♪『浮かれ小町がお連れします』

浮かれ小町がお連れします(YouTubeで観る)

■アマビコ、アマビエに続く第三の予言獣『アリエ』

アリエ(YouTubeで観る)

■キノコソング『食べられません』

食べられません(YouTubeで観る)

■ステイ・ホームの曲『ざしきわらしのお願い』

ざしきわらしのお願い(YouTubeで観る)

■『かっぱもやってるくねくね体操』

かっぱもやってるくねくね体操(YouTubeで観る)

■キノコソング『小さな宇宙人』

小さな宇宙人(YouTubeで観る)

■キノコソング『胞子を飛ばせ』

胞子を飛ばせ(YouTubeで観る)

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おばけのブログだってね、

2020年12月末に配信終了となった『携帯サイト新耳袋』。
11年間に亘り連載していた短編、『かっぱの妖怪べりまっち』は、第563回で終了となりました。
当時の掲載作を週1編ずつこちらのサイトへ転載しています。
※214〜257話までオリジナル妖怪たちが登場します※

 

大胆な犯人の正体は?「露骨」の話

かっぱとコウモリ探偵、月夜の街

横浜にあった古いお屋敷にまつわるお話です。

 

横浜の小さな町、路地裏から突然、悲鳴が上がった。

世話役のおじさん達は、かぶっていた獅子舞を放り出して走り出す。

獅子舞見物をしていたかっぱも後を追った。

駆けつけてみると、着物姿のご婦人が腰を抜かして座り込んでいる。

時刻は夕方5時前、西日がまだ少し残る頃だ。

「前から歩いてきた男性が突然白いコートの前を広げて見せて…」とご婦人は涙声。

自転車を飛ばしてきたお巡りさんは、またか、と苦い顔をしている。

お巡りさんは、コートの下はどうなっていましたか?と訊きにくそうに尋ねる。

おじさん達に手を借りて立ち上がりながらご婦人は、よくわかりません薄暗いものですから、と答えた後、でも衣服は着けていないようでしたとうつむき、白くて細いカラダがぼんやり見えました、と消え入るような声で証言した。

この場所ではここ数日、繰り返しこの変質者が現れている。

大きな屋敷と高い塀に囲まれた細長い路地は普段から人通りも少なく、ヘンタイが登場するにはぴったりの場所だ。

お巡りさんもパトロールを強化していたが、なかなか犯人は捕まらなかった。

それから2日後の夕暮れ時、またしてもお屋敷横の道から叫び声が上がる。

パトロール中だったお巡りさんは声を聞きつけて急行、しかし犯人の姿はすでになし。

その時、大声を上げたのはなんと男性だった。

コートのヘンタイは、男女問わず、いたずらを仕掛けてきたのか。

さらにその男性からは驚くべき証言が飛び出した。

身をかわす犯人を捕まえてようと手を伸ばして振り返ると、もうそこには誰もいなかったという。さらに、

「あれは裸ではなくて、白い骨のように見えた」とも。

小さな町はこの噂で持ち切りとなった。

子供や女性はお屋敷横の道を避け、早く犯人を捕まえてと町内会婦人部はヒステリーになり、世話役のおじさん達は夕方になると界隈の警備に引っ張り出された。

いつしか、コートのヘンタイは『露骨』犯と呼ばれるようになった。

『露骨』犯はそれから数回、姿を現したが、日が延びるにつれて鳴りを潜めた。

 

春になり、そのお屋敷が取り壊されるというので、かっぱも見物に行った。

開放された大きな門、木や草が生い茂るその奥にツタの絡まる西洋風の屋敷がたたずんでいた。

重機が入り、屋根から大胆に壊していく。

かっぱを始めとした野次馬達が、危ないからと追い立てられたその瞬間、大きな羽音にみんなが振り返った。

壊れかけのお屋敷から飛び出したコウモリが黒い帯を引いて空に消えていく。そのなかに一匹、白いコウモリが混じっていたのをかっぱは見逃さなかった。

あっという間に屋敷跡はだだっ広い駐車場になり、『露骨』犯がこの路地に姿を現すことは二度となかった。

占い師⭐︎和楽さん司会のインターネットラジオ

『オーラの中庭』
(↑タップしてね)

本日放送となります。

ゲストは切り絵師田中良平さんと猫またリンダ

 

ゆめのたね放送局

オレンジチャンネル

23:00〜23:30

ぜひご視聴ください。

(再放送は4月12日(日) 23:00〜23:30)

 

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占い師⭐︎和楽さんのブログに丁寧な案内が掲載されていますので、こちらにリンクを貼らせていただきます。

 

 

2020年12月末に配信終了となった『携帯サイト新耳袋』。
11年間に亘り連載していた短編、『かっぱの妖怪べりまっち』は、第563回で終了となりました。
当時の掲載作を週1編ずつこちらのサイトへ転載しています。
※214〜257話までオリジナル妖怪たちが登場します※

 

発表会が何よりの楽しみ「連弾姫」の話

かっぱと連弾姫がピアノを演奏

ほんの数年だがピアノを習っていた。

指の間に水かきがあるせいか少しも上達しなかったけれど、楽器のなかではピアノが一番好きだ。

そのピアノ教室は横浜山手にある古いお屋敷で、大きな居間にはグランドピアノが置いてあった。

通ってくる生徒はどの子もちょっと変わっていた。

先生の頭にべとべとの飴玉を乗せて叱られる子や、鍵盤のあいだにクッキーの食べかすを落として怒鳴られる子、先生のいない隙に鍵盤の上を歩いて大目玉を食らう子など、上手になるとは思えない子たちばかりだった。

だがなぜか発表会になると評判が良い。

その年も、古いお屋敷の大きな居間をそのまま会場にして、発表会が始まった。

生徒の親御さんや近所の顔なじみが集まって、少しカビ臭い屋敷の居間はいつになく活気に満ちていた。

初めての発表会、バイエルの小さい曲を弾くことになっていたかっぱも少しおめかしをして臨んだ。

一番目だった。緊張して周りが見えない。

いざ本番、ぎこちなく始めたのだが、なんだかいつもより上手に弾けているようだ。なんとか終わり拍手をもらって裏に引っ込んだ。

次に弾いたのは、飴玉で先生の頭をコーティングした子だ。

飴玉の子はいつも以上に素敵なハーモニーを聴かせて大きな拍手をもらっている。

ひょいと会場をのぞいてみると、飴玉の隣にはお姫様のように着飾った女の子が座っていた。

なるほど、飴玉は連弾曲か。

緊張したのか、飴玉もガクガクしながら引っ込んできた。

次の子も練習の時よりも格段にスムーズに、そして豪華なハーモニーを弾きこなしている。すごいなと思いのぞくと、やはり、あのお姫様と並んでいる。

結局、子供たちは全員、あのお姫様が一緒だった。

みんな連弾曲だったんだねとかっぱが言うと、子供たちは違う違う、と首を横に振る。

だってあのお姫様みたいな子は?と尋ねると、あれは『連弾姫』だと飴玉が教えてくれた。

そして、かっぱちゃんも『連弾姫』と一緒に弾いていたじゃん、と言われて仰天した。

 

横浜開港と同時に建築されたこのお屋敷には当時、小さい女の子が暮らしていたそうだ。

貿易商でハイカラな両親は外国人教師を呼んで少女にピアノを習わせていた。

もうすぐ発表会というとき、女の子は病に倒れる。

その日のために用意されたドレスは、少女の部屋の壁に掛かったまま、一度も袖を通されることはなかった。

『連弾姫』は子供たちにしか見えないようで、先生は『連弾姫』が生徒の演奏をアシストしていることを知っているのかどうか、かっぱには判らなかった。

今でもあるそのピアノ教室。『連弾姫』はあの屋敷でピアノを弾き続けるのだろう。