おばけのブログだってね、

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The 26th Anniversary of Formation

妖怪プロジェクト名義 通算7thアルバム


『恐怖 ! 猫かぼちゃ』


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2024年12月1日発売 全12曲


¥2000(税込)  送料別途 ¥200


16年振りの新作かつ最高傑作が完成しました。


ぜひお聴きください。



■イベント情報

『深川お化け縁日2025 秋の陣』


11/16(日) 資料館通り商店街にて 11:00~16:00(小雨決行)


妖怪プロジェクト ストリートライブ


デイリーヤマザキ白河店さん前にて


① 13:00~ ② 14:00~ ③ 15:00~


深川怪談公式ブログ


 



■キノコソング新曲『炎のカエンタケ』

炎のカエンタケ(YouTubeで観る)

■お風呂ぴかぴか『垢なめさんにご用心』

垢なめさんにご用心(YouTubeで観る)

■あの世へひとっ飛び♪『浮かれ小町がお連れします』

浮かれ小町がお連れします(YouTubeで観る)

■アマビコ、アマビエに続く第三の予言獣『アリエ』

アリエ(YouTubeで観る)

■キノコソング『食べられません』

食べられません(YouTubeで観る)

■ステイ・ホームの曲『ざしきわらしのお願い』

ざしきわらしのお願い(YouTubeで観る)

■『かっぱもやってるくねくね体操』

かっぱもやってるくねくね体操(YouTubeで観る)

■キノコソング『小さな宇宙人』

小さな宇宙人(YouTubeで観る)

■キノコソング『胞子を飛ばせ』

胞子を飛ばせ(YouTubeで観る)

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おばけのブログだってね、

かっぱです

深川お化け縁日は11月16日です

はっ!!
9日後だ!!😱


今回は新曲
「遠州灘の波小僧」もご披露いたします!!

波小僧だけに
ノリノリだよ!!

みんなも歌うんだよ!!(決定事項)
♪乗ってけ、乗ってけ、乗ってけ、乗ってけ


グッズ開発、今回は大幅に遅れていて

心ばかり焦り
夕飯食べると眠くなってしまう😓

それでもなんとか1/3ぐらい揃ってきましたので
ご紹介します

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↑でたよー♪リンダグッズ
(カップは予約済み)

爽やかなブルーで描いた猫またリンダちゃんのグッズ
眼鏡ケースとアクスタでございます


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↑クッション2種
緑色がまぶしいーーー!!
猫かぼちゃ1個、かっぱ2個です


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↑CD型のNFCタグ付きキーチェーン!!!最先端!

天狗さん肝いりのキーチェーン
中もちゃんとしている


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↑NFCタグが仕込まれているよ!
なんだよ「NFC」って?

かっぱもよく知らん!!
だが、新しいものにすぐ乗る性格なので
仕込んでおきました
あとは調べてください
 

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↑またもやバッグ!!新作!!
今回お試しで作ってみました
1枚仕立ての可愛らしいサイズです
お弁当入れてちょうどよい
色が可愛いよね♪自分でも欲しいなあ💕

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↑今回初めて作ってみたキーチェーン
マグネットもあります

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これからトレーナーと長袖Tシャツのシルクスクリーン印刷をする予定です。
間に合ったらまたご紹介します

もちろん、「クローンかっぱ」も
せっせと産んでいます

今回は6匹かなあ

 



11/16、晴れますように☀️

2020年12月末に配信終了となった『携帯サイト新耳袋』。

11年間に亘り連載していた短編、『かっぱの妖怪べりまっち』は、第563回で終了となりました。

当時の掲載作を週1編ずつこちらのサイトへ転載しています。

※214~257話までオリジナル妖怪たちが登場します※

 

淋しい夜に男を誘う「寝返りどくろ」の話

寝返りどくろとカッパ、夜の部屋

終電は品川までだった。

見る見る延びるタクシー乗り場の列を横目に、国道沿いを歩き始めた。

夜風は酔った頬に心地良く、川崎の家まで訳ないやと歩き出してまもなくのこと、雨が激しく降り始めた。

さっきのタクシー乗り場へ戻るか、雨宿りに深夜営業のファミレスでも探そうかと見回しても、その辺りには民家と寺院、そしてシャッターを下ろした商店しかない。

参ったなあと振り返った先に、小料理屋と思われる灯りがひとつ。これは助かったと小走りに向かうと、小さい間口から美しい女性が雨空を見上げていた。

着物に前掛け、きゅっと巻き上げた黒髪にうりざね顔の昔風美人の女将さんは、まるで待っていたかのようにさあどうぞと自分を迎え入れた。

他に客もなく、カウンターに座り女将さんとたわいない話をしながら、もう残り物ばかりだけど、と出してくれたあさりの佃煮やらナスの煮浸しで、ビールを2本空けた。

それでも雨は止みそうにない。

すると女将さん、今日はもうおしまいにするので、良かったら奥で仮眠していらっしゃい、私は片付けや仕込みで明け方まで仕事がありますからお気兼ねなく、などと簡単に言う。

私も帰るに帰れない状況だし、きれいな女将さんにそう言われて悪い気はせず、それじゃあ始発まで横にならせてもらいます、と小さな座敷にあがり、折った座布団を枕にすると女将さんが後ろから薄掛けを掛けてくれた。

しばらくして、誰かが薄掛けを持ち上げてそっと横に入ってくる気配に目がさめた。

大胆にもあのきれいな女将さんがと思うと、びっくりするやら嬉しいやら戸惑うやらで、しばらく寝たふりをしていたのだが、しらばっくれるのも男らしくない、えいやっと振り返ったところ、黒髪の女もゆっくりとこちらに寝返りをうった。

その瞬間、私は声のない悲鳴をあげた。

ほどけた黒髪の中から真っ白いどくろがじっとこちらを見つめていたのだから。

薄掛けをはね除けたものの腰が抜けて、這いつくばりながらなんとか店の外まで出たことは覚えているが後のことは判らない。

朝、掃除のおばさんに肩を叩かれて気がついたら、この無縁墓碑の前で横になっていたんです、とその男性は住職に語ったそうだ。

 

江戸時代には身寄りのない遊女の亡骸が、この寺の前に捨て置かれていたそうだ。淋しい女の無念が今でも男を誘うのだろうか、かっぱはどう思う?と住職に訊かれ、さあどうでしょうねとあいまいに答えた。

ただ、夜中になると、住職がその墓碑のあたりをウロウロしていることだけは知っている。化けでもいいから美人に添い寝して欲しいようだ。

しかしながら『寝返りどくろ』も相手を選ぶのか、住職の前には未だ姿を現していない。

2020年12月末に配信終了となった『携帯サイト新耳袋』。

11年間に亘り連載していた短編、『かっぱの妖怪べりまっち』は、第563回で終了となりました。

当時の掲載作を週1編ずつこちらのサイトへ転載しています。

※214~257話までオリジナル妖怪たちが登場します※

 

メイクもアンティーク仕上げ「塗り鏡」の話

塗り鏡と妖怪、カッパ、女性

「最近、オシャレして歩くと2度見されることが増えた。

じっと見つめられることも。

ついに私にもモテ期が来たのかしら?」と、ダンス仲間のトモコちゃんは言う。

すっぴんのトモコちゃんしか知らないので判断は付きかねたが、たぶんそうだよ、と答えた。

 

そんなある日のこと。

商店街の向こうから女性がぱたぱたと走ってきた。しかし近づくにつれてその異様な顔つきに思わず足が止まるかっぱ。

真っ白に塗り固められた顔に、真っ黒な歯を剥き出し、眉毛はなく、赤く縁取られた目を見開いている。

こわい!

その顔に気付いた周囲のひとたちは2度見し、凝視し、後ずさりし、なかにはヒィと悲鳴を上げるひともいた。

慌てたかっぱは足がもつれる。

お歯黒おんなは手をひらひらさせながら転んだかっぱに駆け寄り、

「やだー!きれい過ぎてわからなかった?」と話しかけてきた。

それは着飾ってお化粧したトモコちゃんだった。

 

トモコちゃんはふざけている訳でも、まちがってこんな顔になった訳でもなさそうだ。

そこでハタと気づく。

「トモコちゃん、最近、鏡を買い替えた?」と訊くと、アンティークの鏡を手に入れたと嬉しそうだ。

やっぱり。

その鏡を見せて欲しいと言って、お歯黒レディの部屋までついて行った。

それは卓球のラケットみたいな形のずっしりとした鏡で、裏に花模様が彫られた年代ものだった。

ふらりと入った骨董屋さんで見つけて、びっくりするほど安い値札に衝動買いしたそうだ。

『塗り鏡』に間違いない。

美しくなるために鏡をのぞきこむ女性の姿は昔も今も同じで、日々、繰り返されるその化粧をすっかり覚え込んだ鏡。これが『塗り鏡』と呼ばれる付喪神だ。

新しい持ち主が今風のメイクをしているつもりでも、この鏡を使うと古くさい大昔の美人顔になってしまう。だが本人はそのことに気づかない。

 

トモコちゃんには何も言わず、新しい鏡をプレゼントした。

しばらくすると、私のモテ期は短かったみたい、と肩を落としていたので、本当のモテ期はこれからさ、と力強く励ました。

江戸から明治、大正、そして昭和と、それぞれの時代の『塗り鏡』が存在する。

時代遅れのメイクをしている女性がいたら、古い鏡を使っていないかそっと訊いてみるといいよ。