「開業2ヶ月後にジャパンCを勝った人物」が、北九州記念に込めている筈の思惑 | 元JRA調教師・山田要一のブログ

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厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

おはようございます。

元JRA調教師で、今は、「パーフェクトホースマンズ」の「調教師情報部」に所属している山田要一です。

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今日は、北九州記念について、私の頼もしい仲間の一人、「元調教師のTさん」から届いた報告を紹介しますね。

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大阪府出身の森秀行君は、1981年の2月から戸山為夫厩舎で厩務員をやって、この年の11月からは調教助手をやっとりました。

戸山厩舎っちゅうたら、1968年のダービーを勝ったタニノハローモアとか、1992年の皐月賞とダービーを勝ったミホノブルボンなどを管理しとったことでお馴染みですな。

1993年、調教師の試験に受かった森君は、この年の5月に戸山さんが亡くなったんで、急遽、厩舎を引き継ぐ形で9月に開業しとります。

で、2ヶ月後には早くも、レガシーワールドを使ったジャパンCを勝って、周りをアッと言わせましたな。

それからも、シーキングザパールを使った1997年のNHKマイルCや、エアシャカールを使った2000年の皐月賞と菊花賞や、ノボトゥルーを使った2001年のフェブラリーSや、キャプテントゥーレを使った2008年の皐月賞とか、大きなレースで結果を残しとるし、2009年には、それまで渡辺栄さんと山内研二さんの二人しか達成しとらんかった、「JRA全10場重賞制覇」を達成しとります。

ちなみに森君は、管理馬を海外のレースにどんどん挑戦させとって、1995年にはフジヤマケンザンで「香港国際C」(現在の香港C)を勝っとったし、その後も、1998年にはフランスの「モーリス・ド・ギース賞」をシーキングザパールで、2000年にはイギリスの「ジュライC」をアグネスワールドで、2020年はサウジアラビアの「サンバサウジダービーC」をフルフラットで、2021年は「サウジダービー」をピンクカメハメハで、それぞれ勝っとりますな。

2001年の森君は、「54勝・獲得賞金12億4585万円」っちゅう、開業してから一番の成績を残しとったし、2006年も、「48勝・獲得賞金12億0238万円」っちゅう、エエ成績を残しとりました。

けど、それからは伸び悩んどって、2020年までの5年間も、

2016年→22勝・獲得賞金4億2380万円
2017年→14勝・獲得賞金3億5125万円
2018年→18勝・獲得賞金3億9746万円
2019年→15勝・獲得賞金3億2025万円
2020年→21勝・獲得賞金3億7260万円

っちゅう、昔の森厩舎を知っとる者やったら、誰が見ても物足りん数字が続いとったんや。

せやから、2021年の森君は、「必ず巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、それからの3年間は、

2021年→33勝(重賞は3勝)・獲得賞金6億9150万円
2022年→26勝(重賞は2勝)・獲得賞金6億2770万円
2023年→31勝(重賞は1勝)・獲得賞金7億4841万円

っちゅう形で巻き返しに成功しとります。

そんで今年は、先週までに10勝を上げとるんやけど、重賞に5回しか馬を使えとらんし、この5頭が揃って着外に負けとることもあって、稼いだ賞金が「2億1406万円」と、まだ去年の3割ぐらいやから、今の森君は、「大きいレースを勝って一気に巻き返さなアカン」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が4100万円の北九州記念にジャスパークローネとディヴィナシオンを登録してきましたんで、どっちも気合いを入れて仕上げてくるやろうな。

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北九州記念について、「元調教師のTさん」から届いた報告は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、万馬券を取りたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

「パーフェクトホースマンズ」のホームページ
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【 こ ち ら 】

元JRA馬主で、一口馬主クラブの代表も務めていた小栗範恭さんのブログ
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今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。