日本人が創生した折衝飲 | 漢方1日1歩のブログ

漢方1日1歩のブログ

1日生きるとは1歩進む人生でありたい(by湯川秀樹)の言葉のように、傷寒論や類聚方広義、勿誤薬室方函を参考に1日1歩づつ漢方医として成長していきたいと思っています。(実際に患者に処方するにあたっては添付文書を参照され、自らの診断と責任でご処方ください。)

 賀川玄悦は1777年10月14日に死去している。正常胎位の発見があまりに有名だが、その臨床眼で腹帯廃止も啓蒙している。その当時お産は命がけで難産も多く出産に伴う母体負担は相当なものであった。そのため胎児はできるだけ小さいほうが良いと考えられ腹帯をきつく巻く風習があった。しかし玄悦はこれは無意味で反って母体に悪影響を及ぼすとして自分の患者にはさせなかった。玄悦の腕もあろうが玄悦の患者は安産が多く腹帯をしない妊婦も徐々に増えていったという。賀川玄悦が考案した方剤として


折衝飲


がある。エキス製剤にはないが当帰芍薬散合桂枝茯苓丸で代用されている。


現代の腹帯はまた違った意味があり当時の風習とは一致しません。産婦人科医により腹帯は賛否両論あるようです。私は産科医ではありませんので腹帯の可否は主治医にお尋ねください。


応援していただける方は1日1クリックお願いします。


にほんブログ村