シャネル No.5 ロー | モノとコト

モノとコト

シンプル&スマートに生きたい願望と物欲との矛盾に苛まれる私の日々のひとりごと
全てはモノとコトで出来ている

シャネル No.5 ロー (オードゥトワレット) 50ml

もとのN°5よりも複雑さを抑えたN°5 ローのコンポジションは、強い日差しを浴びて輝くハチミツのように、シトラス ノートを放ちます。レモン、マンダリン、そしてオレンジのトップノートが、アルデヒドとともに空高く立ち上ります。次に聞こえてくるのは、花々のささやき。ローズが、爽やかな息吹をたたえたジャスミンと、この上なくモダンで新しいイランイランのほのかな香りと溶け合います。このフローラルのつむじ風が去ると、やわらかなホワイト ムスキー ノートとともに、ヴェチヴァーとセダーの力強さがやってきます。かつてないほどナチュラルで、フレッシュなN°5の誕生です。

 

以前、シャネルのNo.5オープルミエールについて記事にしましたが(過去記事)ようやく新しい”ロー”も購入しました。

”ようやく”というのは、近くの唯一のデパートが撤退したことにより、試香することが出来なくなってしまったからです。

さすがに香りを試すことなく購入する勇気はありません(ムエットは嗅いだけれど)。

実際試せるのは随分と先になるだろうなぁと思っていた矢先、その撤退したデパート跡地のすぐ近くにデパートコスメのセレクトショップのようなものが出来たのです。

そこでシャネルも扱っており、無事”ロー”も試すことが出来ました。

 

余談ですがそのセレクトショップは、コスメ狂いだった私にとってはかなり衝撃的なものでして。

 

これまで、いわゆる”デパートコスメ”と言われるブランドを実際に試して購入するには、平行輸入などを除くとその名の通りデパートの化粧品売り場のカウンターに行くしかありませんでした。

なのでデパートの無い所に住んでいると、一か八かでネット通販で買うしか無かったんです。

まぁ昔に比べればネットで買えるようになっただけマシなんですが…。

それが、実際のカウンターに遜色ないテスター台付きのブランドコスメがその垣根を越えて1か所で試せてしまうのです!

違いは、各ブランドの美容部員さんがいないことぐらいでしょうか。

そのセレクトショップのスタッフさんが代わりに対応してくれます。

その分対面スペースが無く、各ブランドのテスター台だけが1か所にキュッと集まっていて、商品も自分で現品を手に取ってレジに持って行く方式。

もちろん扱っているブランドは超有名どころに限られていて商品もある程度限られていましたが、私がチラリと見た限り、新色や新商品、限定品なども扱っているようでした。

個人的にはデパートが撤退してしまった今の居住地でデパートコスメを実際に試せるようになったのが最も嬉しかったのですが、多分、「化粧品カウンターが苦手で…」なんて方にもとっつき易くて良いのではないでしょうか。

あと、違うブランドを比較して決めたいなんて時にも便利かと。

ちなみに、販売している商品は国内正規品らしく、定価です。

 

話だいぶ逸れましたが、”ロー”のことですね。

 

 

お馴染みのフラコンボトル。

”ロー”は水という意味で、端的に言うとNo.5を現代の若い世代にも使い易くした香りとのこと。

その名の通り、中身は本家やオープルミエールと比較して透明に近い色です。

 

シャネルのNo.5と言えばマリリン・モンローの寝香水でお馴染みのあの超クラシカルな香り。

私も憧れつつこれまで何度もテスター等で試してきましたが、やはりクラシカル過ぎてダメでした。

あの香りが似合うようになる日は来るのでしょうか…。

そこで2008年にNo.5を現代版に解釈した”オープルミエール”が誕生しました。

2年前にそちらを購入し今年になってから愛用していたのですが、そこに”ロー”の発売。

雑誌に付いていたムエットを嗅いでみてもオープルミエールとの違いがイマイチ分からなくて、どう違うのだろうとずっと思っていました。

 

 

最も違うなと感じたのはトップノートでしょうか。

オープルミエールは、最初からオリジナルのNo.5を軽く穏やかにした香りがするのですが、

ローは、スプレーした瞬間にはじけるようなシトラスノートが香ります。

「ん?これNo.5なの?」

と思うような、なんだか全く違う系統の香りがするのです。

チャンスのオーヴィーヴとか、ココマドモアゼルとかいわゆる最近のシャネルのフレグランスに良くある系統のトップノート。

ただそれはすぐに形を潜めて徐々に甘いフローラル系が香り、最後はバニラのような甘さからムスク系へと変化していきます。

このラストにかけてのバニラのような甘~い香りが本当に大好き。

No.5と言えばいわゆるフローラル系の王道だけれど、”ロー”はグルマン系の甘さも感じます。

 

基本的にはオープルミエールと違ってトワレなので、トップの拡散力が結構強いです。

そしてトップ~ミドル~ラストの変化の差が大きく、オープルミエールと比較して全体的に華やかな印象だなと思いました。

ただ誤解の無いように言っておきますが、ベースにはきちんとNo.5オリジナルの香りがします。

 

 

あくまで主観となってしまいますが、個人的には、

オープルミエールはオリジナルを穏やかに軽くした香りで(良い意味で薄めたみたいな)、

ローはオリジナルをベースにした全く違う系統の香りだなと感じました。

上手く説明できなくて申し訳ないのですが、オリジナルNo.5に、チャンスオーヴィーヴの爽やかさと、ココマドの少女っぽさと、アリュールの大人っぽい甘さを足したような。

つまりはザ・シャネルな、私の大好きな香りでもあります。

多分シャネルの香りが大の苦手という方には受け付けないでしょうが、そうでないならば割と多くの方に好まれる香りなんじゃないかな。

 

オードトワレということもあり、他のシャネルの香りと違って強くは香らない方だと思います。

良くも悪くも、持ちもあまり良くはないかもしれません。

もちろん付け過ぎはNGですが、No.5を謳っている割にデイリーに使い易いのではないでしょうか。

私の中で最も大好きな香りであるアリュールを抜く勢いで気に入っています。