11話 電話の相手は・・・ | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

家に着いたのは、1時過ぎ。


本当ならば、12時過ぎには着く予定だったのだけれど、久しぶりの再会だったわけだし、たかが1時間。


大した時間でもない。


由紀は野菜を冷蔵庫にしまった後、ふぅ。一つため息をついてソファに座った。


座ったと同時に、お腹が鳴った。


そういえば、まだ何も食べてなかったっけ。


2人でカフェに入った時、お互いに注文したのは飲み物だけ。水分だけじゃ空腹は解消できない。


何か作ろうかな。と思うが、今帰ってきたばかり。


さすがに、疲労度もあり、作る気力が起きない。


(最近太ってきたし、ダイエットも兼ねて、食べないでいいや)


由紀は空腹を我慢することに決め、ソファで横になった。


このソファは浩平と二人で決めたものだ。


三人で座れるように。そう思って大きめのものにした。


いかんせん、活発に動き回る真帆はソファに座ることはあまりなく、由紀と浩平が2人で座るか、こうして由紀の簡易的なベッドになるかどちらかになっている。


由紀は目を閉じて、全身の力を抜く。


規則的に針を進める時計の音、外から聞こえる雨の音。


微かに聞こえるどちらの音も、由紀の眠りを妨げるほど大きな音でなければ嫌な音でもない。


(少し寝ようかな)


完全に思考を停止して、眠りに入ろうとしたその時、携帯の着信音が鳴った。


時計の針の音、雨の音をかき消す大きな音が部屋中に響き渡る。


ビクッと体を震わして、由紀は反射的に起き上がる。


そして、足元に置いてあったケイタイを手にとって、画面を開く。


画面の表示には、登録されていない番号が記されていた。


だけど・・・どこかで見たことのある番号。


だれだろう?そんな疑問を抱きながら由紀は電話に出た。


『もしもし』


相手の声が聞こえた。相手は男性の声。


若い声だが、風邪をひいているのか、その声には少し濁りがあった。


「もしもし。山口ですが・・・」


ケイタイにかけているということは相手が誰だか分かっているの前提でかけているのだとは分かっていたのだが、一応そう対応しておく。


若い男の人にこんな唐突に電話をかけてくる相手は皆目見当もつかない。


だから、間違い電話なのかもしれない。そう思ったんだ。


けれど、ここで自分の失態に気づく。


由紀の今の苗字は山口ではない。結婚して苗字は変わってるのだ。


何度目だろう、この間違い。


固定電話でもやってしまうこの間違いは、相手に誤解を与えてしまう。


それこそ、相手は合っているのに間違い電話だと思ってしまう。


由紀は訂正の言葉を発しようとした時、相手は思いもよらないことを口にする。


「知ってる。俺からかけたんだし」


え・・・何を言っているんだこの人は。


頭の中が混乱して、言葉が出てこない。


由紀が黙りこんでると、しびれをきらしたように「山口さん?」


不安そうに旧姓の由紀の名を呼ぶ。


由紀のことを山口さんと呼ぶ人などいない。


その呼ばれ方は結婚する前までのものだ。


「えと・・・どちらさまですか?」


得体のしれない相手に由紀は問う。


相手はどうやら、由紀のことを分かっているようなので、失礼な気はしたが、分からないものは分からない。


「え、ひどくない?そっちからかけてきたのに・・・」


何を言っているんだ?いよいよ、訳が分からなくなってきた。


由紀からかけた。彼はそう言っているが、由紀は今日誰にも電話をかけてはいない。


「えと・・・」


言葉が紡げない。この人は誰なんだ?


「はぁ・・・」


彼は、もしかして名前登録してないとか?ため息をつきながら由紀にそう聞いた後、返事を聞く前に


「佐藤直樹だよ」


ぶっきらぼうにそう言った。





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あー・・・すいません。


夜になってしまいました。。


今日は急展開というか・・・非現実的な感じですw


こんな感じで進んでいきます。