34話 再登録 | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

~side悠太~


何も変わらない日常が苦しくて辛い。


変えられない自分が情けない。


「引きずりすぎだよな・・・」


後悔は大きい。別れの時に、納得のいく理由を聞くまで粘ればよかった。


物わかりがいい自分なんて演じなければよかったのに。


まぁ・・・何を考えても現状は変わらない。


綾音と別れて、菜穂と付き合って。


今はそれなりに楽しく暮らしている。・・・わだかまりは残っていても。


だから考えちゃいけない。忘れなくちゃいけない。


わだかまりを消し去って、菜穂と・・・。


あの時のような偶然はもう起こらないんだから。


「ふぅ・・・」


ため息を一つ。


その時、ケイタイから受信メールを知らせる音楽が鳴った。


菜穂だろうか。悠太はケイタイを開く。


「え・・・」


悠太は絶句した。


そこにはどこか見覚えのあるアドレスが表示されていて、その下、件名の欄に『綾音』と記されていた。


綾音からのメール・・・だろうか?


それとも、いたずらメール?いや、いたずらにしては名前が直接的すぎる。


やっぱり、綾音からか。


手が震える。


なんで綾音が・・・自分にメールを?


そんな疑問を抱きながら、本文を開く。


すると、そこには一言だけ。


『好きです』


そう書いてあった。


(うそ・・・)


当然、その言葉を見て、悠太は嬉しかった。


ずっと好きだった人からの告白。もう諦めかけていた人からの告白だったのだから。


けれど、手放しには喜べない。少し複雑な心境になる。


今、悠太には菜穂がいるのだ。


綾音と付き合うということは、菜穂と別れることになる。


けれど、当然のように悠太は綾音が好きで・・・。


「決まってる」


悠太は誰もいない部屋の中でそう呟いてメールを打つ。


自分がどうすべきか。どうすればいいか。その答えはすでに頭の中にある。


『明日の夜8時に会えないかな?』


そう送ると、綾音からの返信はすぐに返ってきた。


『わかった』


『じゃあ、また明日』


『うん』


2人のメールのやり取りはすぐに終わった。


悠太は、一度消したアドレスを再度登録する。


≪倉橋綾音≫


愛おしく・・・切なさを思い起こさせるその名前。


悠太は苦笑しながらアドレス帳に戻ったその表示を見た後、ケイタイを閉じた。




もう一度・・・綾音と。



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こんにちわ!!


次回が最終回です。


エピローグを含めると二回ですね。


さぁ・・・悠太がどんな答えを出すのか。


ついに、2人が出会います。


この話、短編でしたが・・・。


最後までお付き合いください!


ではまた明後日!