3話 ひとり。ふたり。 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

家の中は相変わらず閑散としていた。


こんな家に早く帰りたかった僕は、少し病んでいる。


1人の空間。


誰もいない孤独。


それが・・・好き?


「そんなはず・・・ないだろ」


僕は自分に問いかけて、答える。


1人暮らしはいいものだった。


好きな人を好きな時に呼べて。


もちろん、相手の都合というものもあった。


けれど、それがない日。


2人とも、バイトも課題もない日。


僕は君を家に呼んだ。


それはまるで恋人。


他人から見たら、間違いなくそう呼べるもの。


でも、僕達にはそんな関係にはお互い見えてなかった。


というより・・・見なかった。


少なくとも僕は。


君が、それを望むと口に出すことがなかったから。


僕は臆病者だ。


相手が口に出さなければ、自分からは動かない。


思ってても行動しない。


それはなんでか。


相手の気持ちを完全に知ることはできないから。


ある程度は分かっていたつもりだ。


君のことを・・・。


「でも・・・」


僕は、ソファに寝転がり、目を閉じた。


そして、腕で目を覆う。


まただ。


空白の時間。


何もしない時間のすべてが・・・君で埋まる・・・。


キィィィ!!


大きな音が聞こえた。


急ブレーキの音。


タイヤが地面にこすれる音。


女の子の悲鳴。


それが不協和音となって僕の耳に入る。


そして、見てもないはずなのに、僕の脳裏にその映像が映し出される。


ブレーキを必死に踏む、どっかのおっさんの焦る顔。


周りの人たちの青ざめる顔。


そして、今にも轢かれそうな・・・


「え・・・?」


君の顔・・・。


・・・。


暑い。


僕は、腕をどけて目を開けた。


「夢・・・か」


時計を見ると、帰って来てから20分経過していた。


「・・・はぁ」


僕はブレザーを脱いで、ネクタイを緩めた。


それにしても・・・なんて嫌な夢だ。


帰ってきて早々に寝て見る夢じゃないだろ・・・。


そういえば、夢って寝る前に考えてたこととかが出てくるんだっけな・・・。


それなら合点がいく。


「じゃあ、考えなければいいってか?無理そうだな」


僕は自嘲しながら立ち上がって、ブレザーを干す。


「意外に几帳面なんだね」


その時、後ろから声が聞こえた。


「は・・・?」


僕は反射的にその声のする方へ振り向いた。


この家にいるのは僕一人。


他に誰かが入る方法なんて・・・。


それに・・・この声・・・。


「よっ。久しぶり」


そこには、手を上げて、苦笑している君がいた。


「なんで・・・いるんだよ・・・」


「私に聞かれても・・・」


君は、表情を変えず、苦笑したまま僕にそう言った。




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