1話 後悔 | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

「また・・・この夢か」


小鳥のさえずり、子供たちのはしゃぐ声で僕は夢の世界から現実の世界へと戻る。


・・・何度目だろうか。


愛理の夢を見るのは。


もう彼女はこの世にはいない。


・・・なのに。


僕はいまだに彼女を想い続けている。


しつこく・・・女々しい。


そして、とても無意味で、馬鹿げている。


死んでいる人を。


もう会えない人を、思い続けているなんて。


君がこの世からいなくなってもう半年だ。


最近、やっと君がいない世界に慣れてきた。


いや・・・慣れてきたというより、やっと現実を受け止めることができてきたというだけ。


「半年・・・か」


僕は制服に着替えながら、昔のことを思い返す。


君との過去の思い出を。


僕らの関係はとても微妙なものだった。


手を繋いで帰ることもあった。


ふたりでどこかへ遊びに行くこともあった。


まるでデートみたいに。


それが僕にはすごく幸せだった。


その時は、それ以上のものを望んでいなかった。


キスやら・・・セックスやら。


ただ、一緒にいることが幸せだった。


だからなのかもしれない。


僕が君に想いを伝えなかったのは。


彼女が僕のことを好きでいてくれているのは分かった。


それは自惚れとかじゃなくて。


君の言動を見ていれば、察しはつく。


でも・・・。


言ってしまえば、関係が崩れる。


付き合うことになったとして、僕らは関係を進めるだろう。


キスをしたり。


けど、そうやって一線を越えることによって、いつか。


そう、いつか。


恋人というもの特有の『別れ』というものが訪れる。


それが、僕には嫌だった。


深く、重く。


相手を愛してしまったら、それがなくなった時のショックは計り知れない。


そうやって、先のことだけを考えていたから、こうやって後悔ばかりしたのだけれど。


だって、結局、君は僕の前から消えてしまった。


伝えなくても伝えても。


所詮は結果論ではあるが、変わらなかったんだ。


僕は、キッチンに向かい、冷蔵庫から卵とベーコンを取り出す。


1人暮らしの朝は辛い。


朝食ももちろん自分で作るわけだし、洗濯とかも自分。


親が二人とも海外で仕事をするとか言ってたから喜んだけど・・・。


華やかなもんじゃないな、1人暮らしは・・・。


フライパンによって焼かれる、ベーコンの音。


今はそれだけが僕の耳に入る。


そして、何も考えなくなった僕の頭の中に浮かぶのは・・・。


やっぱり愛理だ。


後悔は日に日に募って行く。


愛し合っていたのに・・・。


想いを伝えれなかった・・・。


「チキン・・・め」


自分に僕は罵倒を浴びせる。




失ったものは戻ってこない。


時は進むだけで戻らない。


そして・・・いなくなってしまった人は。


もう会えることはない。


それがこの世の原理。


僕は、それを信じて疑わなかった。


けど・・・。




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あ・・・朝7時ってのを忘れていました。


明後日は7時にします><