プロローグ | love storys  ~17歳、私と君と。~

love storys  ~17歳、私と君と。~

どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

一面が草原の中。



僕と君が2人でいる。



風が吹いて、君の髪がなびく。



草木が揺れて、どこからか鳥の鳴き声が聞こえて。



君は後ろを向いていて、どんな表情をしているのか、何を想い・・・考えているのか。



僕にはわからない。



風が止んで、すべての音が停止した。



無音になったその時、君はゆっくり僕の方を振り返る。



君の表情は、優しそうな笑顔。



そして、僕のことを呼ぶ。



「純也・・・」



ドクン。



ドクン。



聞くことない声。



この幻覚の中でだけ聞くことができる・・・幻の声。



ずっと耳に残っている大好きな人の声。



その声が僕の耳の中にスッと入ってきた。



「愛理・・・」



僕は彼女の名前を呼んだ。



「ねぇ、純也」



「ん?」



「私は君のことが・・・大好きです」



彼女は照れる顔を浮かべることなく、優しい笑みのままそう言った。



「僕も愛理のことが・・・」



「言わないで!」



彼女は急に声を荒げた。



「あい・・・り?」



「その言葉を聞いたら、私はこの世界だけじゃ満足できなくなるんだ・・・」



「何言ってるんだよ・・・」



「・・・分かってるよね?」



彼女は苦笑しながら・・・悲しそうな笑みを浮かべた。



それはさっきまでの笑みとほとんど変わらないもの。



僕だから・・・分かるもの。



自惚れ?



違う。



君のことは分かるつもりだ。



一緒にいて、手を繋いで。



愛し合ったんだから。



僕は君のことが・・・ずっと。



『今でも』



好きなんだから。




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