65話 意味のないこと、無駄なこと | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

~side隆弘~


「今日は家にいるの?」


台所で母さんが洗い物をしながら俺に話しかけてきた。


「その予定だけど・・・なんで?」


俺はコーヒーをマグカップに注ぎ、リビングの方へ向かう。


「さみしいね」


嫌みのように母さんは言う。


「クリスマスイブに家にいるのが?」


「そう。彼女の一人でもいれば出かけられるのに」


「悪かったな・・・」


俺はソファに座って、手に持っていたマグカップをそっとテーブルに置いた。


マグカップからは湯気が出ている。


「理菜ちゃんはどうしてるんだろうね」


「理菜は・・・どうなんだろうな・・・」


最近話すことが少なくなった大好きな人の名前。


俺はその言葉に少しビクッとしたが、それを表には出さないように平常心でい続ける。


「彼氏とかいるの?」


「多分いないと思う」


「多分って何よ」


母さんは苦笑した。


「俺は理菜のことを何でも知ってるわけじゃない」


それは一ケ月前に知ったことだ。


理菜の家に行ったあの日。


あの日に俺は実感した。


「そっか」


「うん」


俺は、まだ熱いであろうコーヒーが入っているマグカップを手にとって、口元へ運ぶ。


「誘わないの?」


「誰を?」


「理菜ちゃんを」


その言葉に、俺は口の中に入っていたコーヒーを吹き出しそうになる。


「ゴホッゴホッ・・・何で理菜を?」


少しむせる俺。


「好きなんでしょ?理菜ちゃんのこと」


「・・・よくご存じで」


反論はしなかった。


母さんのいい方が確信を持っていたみたいだったから。


母さんは分かりやすい人だ。


確信がない問いには、少し自信がなさそうな口調になる。


でも、自信がある時は、はっきりとした口調で諭すように言うんだ。


「だったら、アタックしようよ」


「無理だな。だって・・・」


俺はそこで口を紡んだ。


こんなことを言ってもしょうがない。


意味がないんだ。


最近の俺に対する理菜の態度。


それは今までとは天と地ほどの差がある。


彼女が俺を避けているのは一目瞭然。


理由は分からない。


でも、避けているんだ。


露骨なほどに。


俺が話しかけても、笑顔を見せることはない。


相槌を打ってくれる程度。


最初は具合が悪いとかそういう類いだと思った。


でも、同じことが一週間ぐらい続くと流石に違うと分かった。


それに、他の人の前では笑顔も見せるし。


俺は彼女に嫌われている。


だから、誘っても意味がない。


断られるのが目に見えているのだから。


負け戦ほど無駄なものはない。


当たって砕けろならまだ勝算はあるが、俺に至っては勝算が見えない。


意味のないことと無駄なことは時間と心を浪費する。


水面に映った月に小石を投じて、消そうとする。


それくらい意味のないこと。


バカげたことだ。


「だって・・・なにさ?」


「なんでもない」


俺はコーヒーをもう一口飲んだ。


「にがっ・・・」


なぜか、今度は苦く感じた。


「何もしないで諦めるんだ?」


まるでエスパーみたいに。


母さんは俺に問いかけた。


「・・・何も知らないくせに」


その言葉を聞いた母さんは、洗い物が終わったのか、水を止めて俺の方を向いた。


「あんたって、弱いんだね」


母さんが言ったその言葉が俺の胸に突き刺さった。




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ここで隆弘編!!


お母さんからの言葉を受けて、彼はどうするのか!!


あ、そういえばコメントでいただいた塾に関する件。


あれは、けっこう大変です。


頭いい人はすごく楽なんですけど、僕みたいな人は予習しなくちゃいけないので。。


国語ならいいんだけどなぁ・・・。


で、国語をやりたいので、掛け持ちを考えていますww


お金も足りないしww