64話 背伸びした自分 | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

クリスマスイブ。


恋人たちが一番楽しみにしているイベントだ。


そして、恋人がいない人たちにとっては辛い一日。


悲しい一日になる。


私にとってこの一日は・・・。


クリスマスの前日。


この日はイルミネーションが光り輝く。


夜になると、そこは別世界。


昼間よりも明るい。


今の時刻は午後五時。


曇った空が太陽ではなく月を隠し始める。


私たちが見えないところで、いつの間にか太陽は沈んでいく。


空は夜に向かい、暗くなっていく。


ゆっくりと、明かりがともされていく。


そんな慌ただしく踊る街を私はただただ見つめている。


みんなが大好きなその光景を。


私は歩道橋に上った。


少し高いところから、私は辺りを一望した。


どんどん増えていく明かり。


その明かりたちがついていく様は幻想的だった。


空が完全に闇に包まれた頃。


12月を彩る明かりはすべてが点灯していた。


それを眺めながら、楽しそうに歩くカップル達。


嫌な気分なる。


心が狭い?


あまり否定はできないかも。


裕哉さんは・・・今だれと過ごしているのだろうか?


恋人と、イルミネーションを見ているのだろうか?


それとも、家で、二人きりのクリスマスを楽しんでいるとか。


どれを想像しても、嫌な気持ちになる。


誰とも過ごしてなければいいのになぁ。


そんなことを思う。


裕哉さんは私のことを好きと言ってくれた。


それが今も続いているのなら・・・。


・・・それはないか。


淡い期待は意味を持たない。


霞のように消えていって、後に残るのは馬鹿な期待をした・・・哀れな自分の姿だけ。


私はポケットに入っていた携帯を取り出して、開く。


そして、すぐに閉じる。


昨日から数えてこれで何回目だろう。


誰かからのお誘いを待っている私。


でも、誰からもメールは来ていない。


女友達からのお誘いはあった。


少なくとも友達はいる。


私はそんな彼女たちからの誘いを断った。


負け組。


そんなワードが頭を浮かんだからとかそんな理由じゃない。


ただ・・・なんとなく。


一度も縁がないこの世界を見てみたかった。


なるべく当事者として。


まあ、それが無理だったからこうして傍観者として歩道橋から一望している。


悪くない・・・これも。


不本意であることには変わりないけど。


一条の風が、冷たい冷気を運んでくる。


その冷気は、厚着をした私の服をすりぬけて、体に当たる。


「寒いなぁ・・・」


私は身を震わせた。


取れかかったマフラーをもう一度きちんと巻き直して、はぁ・・・と一つため息をついた。


そのため息は、白い気体となって空気中に広がる。


そして、消えていく。


私はそれを見送った後に歩道橋を降りる。


階段を一段ずつ。


ゆっくりと。


カツン・・・カツン・・・。


久しぶりに履いたヒールが音を立てる。


動きづらいヒールを私はあまり履かない。


陸上部だし、動きやすい方が・・・なんて。


そんな女の子らしくない理由で。


だけど、今日は履いた。


そして、ほんのり化粧も。


ちょっとした背伸び。


相手もいないのに。


店のガラスに映った自分の姿に苦笑する。


・・・なにしてんだかなぁ。


脱力感に襲われていた時、携帯電話が鳴った。



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