あってはいけない感情が、沸々とこみ上げてくる。
彼が完全に全身にいきわたった時。
その時俺は、理性を抑えられなくなるだろう。
こんなに理性と戦ったことなんてあっただろうか?
理菜はなにを考えているのだろうか?
なんで、わざわざ僕を誘惑するようなことをしているのだろう?
疑問に思うとともに、あり得ない一つの回答が浮かんだ。
襲われてもいいと思っているから。
そんな答え。
・・・絶対にない。
その答えはまずあり得ない。
俺はすぐにその答えを否定した。
だって、それは俺を好意的に想っているということになるのだから。
襲われてもいいと好きはイコールで結ばれている。
あはは。
その考えに内心肩をすくめて苦笑した。
そんな考えは所詮幻想。
あってほしいと願うけれど、ないと確信できる。
一番欲していることだけれど、無理だと分かっている。
だって、彼女は俺のことを・・・。
男として見ていないはずだから。
幼馴染の友達。
それくらいにしか。
だから、きっとこの襲える?とか言って、誘惑している彼女は『遊び』なんだろう。
ただ、俺をからかっているだけ。
本気で言っているわけじゃない。
俺の反応を見て、楽しんでいるだけ。
そして、彼女は内心で確信しているのだろう。
俺は絶対に襲ってこないって。
それは、長年一緒にいたからの信頼。
友人としての信頼。
そんな彼女の期待を裏切ることはできない。
俺は彼女を襲っていいはずがないんだ。
ここで俺が襲ったら・・・彼女は俺をどんな顔で見るだろう。
軽蔑。
きっとそれに近いような・・・。
その時、彼女の手を握る力が強くなった。
「理菜・・・?」
「隆弘は・・・やっぱり優しいんだね」
「え・・・?」
理菜は悲しそうな笑みを浮かべて俺から手を離した。
「それとも・・・私だから?」
「なにが・・・」
「私が相手だから襲えないの?」
理菜が相手だから・・・。
そうかもしれない。
理菜の信頼を・・・壊したくないから。
「うん・・・」
「そっ・・・か・・・」
俺は何か間違ったことを言っただろうか?
彼女を悲しませるようなことを言っただろうか?
わからない。
でも、現実に・・・目の前に。
うなだれた彼女がいる。
なんで・・・?
「私だから・・・か」
悲しみを滲ませるその顔を見て俺は・・・
「ごめんな・・・」
自分でどうして謝ったのかわからない。
でも、謝るしかなかった。
私だから。
その意味もわからなかったけど・・・。
俺は・・・。
全然分かってないのかもしれない。
彼女のことを。
分かってるって自負していたはずだけど。
好きな人。
そんな特別な存在なのに・・・。
俺は彼女のことを分かっていない・・・。
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ほんと分かってない!!ww
隆弘~
って感じですww
明日は理菜編です!!