~side隆弘~
俺の大好きな人は昔からずっと遠くにいた。
それは距離とかじゃない。
見ている場所・・・がだ。
俺は必死に彼女に追いつこうって何事も頑張ってきた。
だけど、彼女は俺が追いつくたびに先にまた行ってしまう。
そんな関係がずっと続いてきて、今に至るんだ。
俺と彼女は幼馴染で。
昔からすごく仲がいい・・・と言われてきた。
うん。確かに仲はよかった。
でも、出来は違った。
俺は何もできない情けない男だった。
君は・・・何でもできる女の子だった。
勉強が全くできない俺に君は熱心に、親身に教えてくれた。
そのおかげで僕は県内でも名のあるこの高校に入れた。
俺の中学時代の成績は中の下。
これは謙遜でも何でもなく事実。
そんな俺に「一緒に、同じ高校行こう」って君は笑顔で言ってくれた。
そのおかげで頑張れた。
君には感謝しっぱなしだ。
そんな君に恩返しをしたい。
俺は常にそんなことを想ってる。
だけど、君は何でも自分で解決してしまう。
どんな辛いことがあっても・・・。
そんな君はついに弱い一面をみせた。
君はなにがあったのか相談してくれない。
また、自分で解決しようとしている。
そんな君を見ているのが辛いんだ。
苦しんでいる君を見ているのが辛い。
君の笑顔を見たい。
自然に笑った君の笑顔を。
俺に力になれることはないのだろうか?
屋上で僕はそんなことを考えながら空を見上げていた。
ネズミ色に染まった雲たちが空を覆う。
雲以外何も見えない空。
飛行機のエンジン音が聞こえるが、どこを飛んでいるのかは全く分からなかった。
自分の無力さに打ちひしがれながら見る空。
まぁ・・・ちょうどいいのかもしれない。
もし、ひどく美しい太陽が僕を照らしていても、気分は優れない。
ガチャ。
扉が開く音がした。
俺は反射的にそっちを見た。
そこにいたのは理菜だった。
「何やってるの?」
彼女が聞いてきた。
そこからいつも通りの他愛もない会話。
その会話でも終わりは訪れる。
無言の空間がどうしようもなく広がる。
今・・・彼女はなにを考えているのだろうか。
横目で見た彼女はとても複雑な表情をしていて。
俺の胸が痛んだ。
なんで・・・理菜はこんなに苦しんでいる?
系列ななんとなくわかる。
きっと恋愛関係のことなんだろう。
理菜はどんな恋愛をしてきたのか俺にはわからない。
だから、俺に慰めることもできない。
君が話してくれなければ・・・なにも。
何もわからない俺にできることは・・・。
地面におかれている君の手を僕俺はぎゅっと握りしめた。
君の冷たい手が俺の手を伝わる。
すると君は、涙を流しながら俺を見た。
「隆弘・・・バカ・・・」
理菜は、俺の肩に額をぶつけた。
そして、泣き続ける。
俺にはなんで君が泣いているのかわからない。
「理菜・・・?」
「バカ・・・バカ・・・」
君の涙はどんどん大きな粒になって、俺の手の甲に落ち続けた。
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昨日のタイトルなんですが、スペル間違えました。
すいませんww
もう、いっそ直さないで行きますww
明日は理菜編です。
理菜がバカと言ったところを書きます。
52話の続きです。