47話 恋人握り | love storys  ~17歳、私と君と。~

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どれだけ、時間が戻ればと思っただろう。

どれだけ、彼が愛おしいと思っただろう。

どれほど・・・

       私は君との未来を願っただろう。

私は今。


坂本君をどういう利用の仕方をしようとしているのだろうか。


最近よくわからなくなってきていた。


裕哉さんをあきらめるための・・・そのために利用しているのか。


好きになって諦めるための利用なのか。


それとも・・・。


ただの恋愛を経験するための相手として・・・利用しているのか。


色々考えれば考えるほどに分からなくなっていくんだ。


頭の中がごちゃごちゃになって、最後は真っ白になって。


何も考えられなくなってしまう。


眩しいほどの電気が私たちを照らす。


華やかな店が私たちを包み込む。


人々の話し声。


笑い声が私たちの行く手を阻む。


窓から外が見えた。


外はまだ強い雨が降っていて、傘なしでは歩くことができそうになかった。


私たちは言っていの距離感を保ちながら並行して歩いていく。


手があたりそうで当たらない距離。


彼はいつになったら自分から手を繋ぎに来るんだろうか?


そんなことを思いながら、私は自分から彼の手を握った。


彼の体が反応する。


そして、赤面しながら私を見た。


「恥ずかしい?」


私は聞いた。


「けっこうね・・・」


「男の子でしょ?」


「まぁ・・・そうだけど」


「だったら、何事も自分から行こうよ」


「うん・・・」


彼は私の手を強く握り返してきた。


さっき、触れた時は比較にならないぐらいの温かさを感じる。


これが・・・人の温もりかぁ。


当然だけど、手を繋いでいると歩きづらい。


人をよけるのがすごく大変になる。


それでも、周りのカップルのほとんどが手を繋いでいる。


お互いの温もりを感じるために。


カップルであると証明するために。


二人がはぐれないように。


様々な理由で。


私たちはどういう意味を持ってこの手を握り合っているのだろうか。


わかんない。


私は、握る力を弱めた。


すると、それに反応するかのように彼の握る手も弱まって、二人の手は触れているだけになる。


私はそこから手を滑らすように角度を変えて、彼の手の角度と会わせた。


指と指が、重なる角度に。


私はそこから少しだけ・・・。


ほんの少しだけもう一度スライドさせて角度を変える。


彼の指の間に指が入るように。


そして、そこから私は力を少しだけ指に込めて、ぎゅっと握った。


恋人握り。


すごく握りづらい。


普通に握るよりも圧倒的に。


だけど、これはこれで何かいい気がした。


変な違和感の中で感じる彼の指一つ一つの大きさ。温度。


そして・・・・鼓動。


すごく小さな鼓動が聞こえるんだ。


それらが、言葉では表現できないような形に変わって。


私の胸の中にすっと入ってきた。


この時。


この瞬間に。


私は彼が恋人であると再認識した。


『好き』


その感情は彼に持ち合わせていない中で・・・。


彼が恋人であるんだって。


改めて理解したんだ。


だから、私は・・・。


次に進む決意をした。




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坂本君と理菜・・・。


こんなに長く続くとは思わなかったなぁ。。


もうすぐ隆弘君出てきます!!


覚えてますか?