初めてのデート。
とりあえず、私たちは街中を歩きながら、何かを探す。
何か・・・。
そう、何かだ。
「ごめん。歩かせて」
「別にいいよ。ただ、部活後だから足が痛い」
少し嫌味。
「う・・・ごめん」
「あはは。冗談だよ」
「ねぇ、高橋さん」
「ん?」
「おぶってあげようかって言ったらどうする?」
「え・・・重いから嫌だ」
「高橋さんは軽そう」
「その根拠はどこから?」
「体型を見て思った」
「女の子は痩せて見えるための努力をしているんだよ」
「へぇ・・・」
「それに、君はおんぶなんてできないでしょ」
「なんで?」
手もつなげないぐらい小心者だから・・・。
とはさすがに言いづらくて・・・
「なんとなく」
「なんとなくって・・・」
「それより・・・どこか入らない?外、暑いし・・・」
私はうちわを取り出して、自分の顔に向かって軽く振る。
「じゃあ、そこにしますか?」
彼は目の前にある看板を指差した。
・・・カラオケ。
「・・・本気で言ってる?」
「本気だけど?嫌だ?」
彼は別にそんな変なところでもないじゃん。
とでも言いたげな顔。
けど、私にとっては大問題だった。
歌を歌う。
そんなことできない。
というよりしたことないので、恥ずかしすぎる。
「いや・・・ここは・・・」
「何が嫌なの?」
「歌うの嫌だんだよね・・・音痴だし」
「聴いてみたいなぁ」
彼はそんなことを言う。
「嫌です」
「じゃあ、他になにするの?」
「ん~・・・」
私は周りを見渡す・・・が何もない。
やばい・・・。
このままだとカラオケになる・・・。
「じゃあ、ゲーセン!!」
「え・・・」
「だめ?」
「ゲーセンって」
彼は苦笑しながら
「女の子が行きたいところなんだ?」
そういった。
「ゲーセンに行きたい女の子だってたくさんいます!!」
少しムキになる私。
これがだめだと本当にカラオケになる。
それを食い止めなくては・・・。
そんな想いで。
「そうかなぁ?」
「うん!!だってデートの定番じゃない?」
「定番・・・。まあ確かに、でも大概、男の子が誘うよね。ゲーセンって」
「細かいことは気にしない!!」
「わかったよ。じゃあ、ゲーセン行こっか」
彼はため息をつきながら了承した。
まるで、子供せがまれた親のように。
あれ?
なんか私より彼の方が大人?
少しそこに引っ掛かりながらも、カラオケにならなかった安心感の方が今の私の心には大きかった。
ゲーセンの中に入ると、大きな音が私の耳の中へとはいっていく。
外とはまるで別世界。
音の比がハンパじゃない。
「なにしたいの?」
「あれかなぁ・・・」
私はクレーンゲーム機を指差す。
定番だよね。うん。
「ほぉ・・・」
彼の表情に心なしか苦笑いの要素が見えた。
「嫌だ?」
「・・・分かってないんだね」
彼は少しあきれながら、100円玉を機械の中に入れて、
「何がほしいんですか、お嬢様?」
私にそう聞いた。
「あれ!!」
私は小さなぬいぐるみを指差す。
「わかった」
彼はボタンを押して、クレーンを動かし始めた。
↑ ↑ ↑
押してください~!!
励みになるので。
ということで初デートでした!!
明日はデート後。
理菜の心境についてです!!