「高橋さん。起きて」
え?寝てるのは坂本君じゃ・・・。
とか起きた直前は思っていたけど、意識がはっきりしてきて、彼の隣で寝ていた自分に気付いた。
どうやら、知らぬ間に私も寝てしまっていたようだった。
「ごめん・・・寝てて・・・」
私は額に当てながら答えた。
「大丈夫。てか、さっきまで僕が寝てたし・・・」
「ああ。それはいいよ。君の寝顔見といたから」
「そうなの!?」
「うん」
私はからかうように答える。
「別にいよ。それはお互い様だから」
その彼の言葉を聞いた途端に一気に余裕がなくなって、赤面してしまう。
「見てたよ」
ニコッと笑う彼の笑みにはなんの悪意も見られない。
純粋な笑顔。
「はぁ・・・」
私はその笑顔に反論もできず、ただため息をついた。
「どしたの?」
彼は私の顔を覗き込む。
「なんでもないよ。それより、この後どこ行くの?」
「高橋さんは行きたいところある?」
「私?全くない」
「そっか。じゃあ、どうしよっかなぁ・・・」
彼は途方に暮れる。
「・・・決めてなかったんだ?」
「うん」
「じゃあ、なんでデートしようって・・・」
「時間を共有したかったから・・・です」
照れ笑いを浮かべながら彼は言った。
「ありがと」
私は、座っている形が少し窮屈に感じ、手を動かし体の位置を変えようとした。
「よいしょ・・・」
体勢を変えて、手が反動で動く。
その手は、力なく大きく揺れた。
それが、彼の手の甲にピンポイントで当たる。
彼はびくっと反応して手を自分の方へ引いた。
私は自分でも驚くぐらい冷静で、当たったな。
それぐらいにしか感じてなかった。
「ごめん・・・」
私は思わず謝ってしまう。
「いや・・・大丈夫」
女の子か。
彼にそう言いたくなるような反応。
手が触れただけで・・・こんなに?
もしかして、この歳にもなって手を繋いだことないウブな男の子なのだろうか?
いくら草食系だからって・・・。
高校一年。
恋愛の経験ぐらい・・・。
なんて言ってみるが、私も手を繋いだことない。
旬な体を持て余した、処女。
理想の恋愛を追い求めていたバカな女の子。
ファーストキスはこんな感じで・・・。
みたいな。
恋愛のABCだっけ?
そのAにすらたどり着いていない夢見る少女。
人のことなんて言えないか・・・。
ただ、私の考え方は変わってきた。
理想を求めるのをやめた。
現実を見るようになった。
私は坂本君を見る。
彼はどうなんだろうか?
少し・・・興味があった。
坂本君の恋愛の経験と、考え方を。
「ねぇ、坂本君」
「なに・・・かな?」
「坂本君って今まで彼女いたことあるかな?」
「いたことないよ!!」
手をブンブン振り、焦りながら彼は即答した。
「そうなんだ。じゃあ、手を繋いだこととかもない?」
「ないよ」
「へぇ・・・」
珍しい男の子。
身なりは悪くない。
それどころかいい方だ。
身長は165で可愛らしい顔立ち。
年上のお姉さん方が好きそうな顔立ちだ。
世間一般で言う童顔ってやつかな。
そんな彼が何の経験もないし・・・か。
確かに、チャラいタイプには見えないけど・・・少し意外。
「嫌いになった?」
少し不安そうに彼が聞いてきた。
「え?なんで?」
「なんとなくそう見えたから」
「そんなことないよ」
私は笑顔をみせる。
その笑顔にやっぱ差がある。
自分で気づいていた。
それでも、『ない』って言い聞かせる。
『諦める』
そう決めたんだから・・・。
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今日は夜までバイトなのでこの時間の更新です。
あ~・・・眠いww
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